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布団の中で懐中電灯で勉強
虐待サバイバーのゆうかです。
私は小学生の時には、ほとんどのテストは100点満点でした。満点以外は怒られるので、必死で勉強していました。
中学生になると、急に勉強が難しくなりました。小学校のテストとは違い、簡単に100点をとることは不可能でした。
初めての数学のテストで60点台をとった時は、絶望しました。どうやって父に言い訳をしようかと、必死で考えました。
良い言い訳は思いつきませんでしたが…
そして激しく怒られたことを覚えています。
周りの友達は塾に行き始めましたが、私は行かせてもらえませんでしたので、私は自力でなんとかしなければならないと思っていました。
父は学歴は高くなかったのて、もう私達に勉強を教えなくなっていました。ただ、テストの結果だけはチェックされました。
内容について何か言ってくることはありませんでしたが、点数のみを見て、私は嫌味や暴言を吐かれました。
私はとにかく必死で勉強しました。父から嫌味や暴言を吐かれたくない、ただそれだけの理由でした。
そんな私は、中学2年のある日、突然学年でトップの点数をとりました。
そこからは、良い点数をキープできるようになりました。
私が良い点数を取っていれば、父は褒めてくれますし、学年順位が1位であれは、100点じゃなくても怒られないことを私は知りました。
学年でトップでいることを保てるよう、私は、部活以外は、勉強にあけくれました。父からの暴言や暴力の材料が、ひとつ減るのですから、こんなに努力のしがいがあることはありません。
ところか、父は睡眠時間にもうるさかったのです。
小学生は21時、中学生は22時に寝るように言われていました。一切の例外は認められませんでした。
「テスト前だから夜もう少し勉強がしたい」なんて口が避けても言えませんでした。
父は、私達が寝静まると、部屋から出ていきます。今思えば中学生の娘が寝るまで見守られるってありえませんが…。
私は布団の中に、懐中電灯と勉強道具を持ちこんでおき、父がいなくなったら、布団の中で懐中電灯をつけて、勉強をすることにしたのです。
父が2階に上がってくる音がしたらすぐに、懐中電灯を消して、勉強道具を体の下にして寝たふりをします。
本当はいつバレるか怖くてたまりませんでした。
けれど、私には勉強することで、自分を保っていたのかもしれません。それが安心感につながっていました。
奇跡的にこれがバレたことはありませんでした。
勉強を一生懸命やることは、中学生としてとても良いことだと思います。でもそれは
内発的動機付けの場合の話。頑張る動機が自分の内側にある場合、つまり、自分自身を高めたいとか、自分の夢や目標に向かって努力をしている場合、それなら問題ありません。
私の場合は、完全に外発的動機付け。頑張る動機が、自分の外側にあったのです。
父に怒られないようにするため、父にぶたれないようにするため、父に褒めてもらうため、それだけが動機だったのです。
結果、私は学年トップの成績で中学を卒業しました。高校入試も満点に近い点数でした。
私は、自分が、こんなに必死に頑張るしかなかったのは、父のせいだと思っています。勉強時間もろくにくれずに、早く寝なければいけない環境の中で、良い点数を取らなくてはならない、本当によくがんばったねと、あの時の自分を褒めてあげたいくらいです。
その後の話も、また書き記すつもりですが、「やりたい」と「やらなければぶたれる」とでは、結果が同じでも、失ったものがたくさんあったのではないか、と今になると、少し切ない気持ちにさえなります。