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恐怖の朝ごはん

 虐待サバイバーのゆうかです。

 私が小学生の頃です。
 父は、夜働くこともある仕事をしていましたので、朝は寝ていることがよくありました。

 私たち家族は、小さな公営団地に住んでいましたから、父と母の寝室とリビングが兼用になっていました。その隣がキッチンでした。

 仕切りはカーテンでした。
 つまり、声や音が筒抜けなのです。

 父は、いつイライラし始めて、いつ激昂するかわからないような性格でしたが、異常なまでの神経質でした。少しでも音がすると眠れないと言うのです。

 つまり、母と私達姉妹は、物音をいっさい立てずに朝食と学校の準備をしなければならなかったのです。

 けれど、さすがに物音を全く立てずに過ごすことはできず、カチャカチャと音をたてることもありました。
 ひとことも話さないわけにはいかず…ヒソヒソと話すこともありました。

 すると、その度に「うるさ〜い!!」「音をたてるな!!」「ヒソヒソ話すな!余計に気になる!!」と怒鳴るのです。時には起き出してきて鬼の形相で睨みつけるのです。
 興奮したら殴られることもありました。

 私は、恐怖で、とにかくビクビクと過ごしていました。そんな恐怖の朝時間が私は、本当に本当に怖くて怖くてたまりませんでした。
 父の睡眠の確保のために、カーテンも開けませんので、まるで夜中のような感覚ですごします。

 母と小さな子供4人が過ごす普通の朝の時間を、物音をいっさい立てずに過ごすよう努力し、少しでも音を立てたら、怒鳴られる、恐ろしい形相で睨みつけられる、いつ殴られるかわからない、そんな生活の中で、子供か健全に育つわけがないと思うのです。

 私は今、夫が寝ているのを起こすことができません。仕事に行く朝は夫は自分で起きますが、昼寝をしてる夫を、なにか用事があっても、起こすことができないのです。
 夫は起こしてもいいと言いますし、起こしても不機嫌になる人ではないのですが、どうしても寝ている人を見ると、トラウマが残っていて、恐怖と結びついてしまうのです。

 これも虐待の後遺症だと思います。
 

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