見出し画像

泣き虫だった小さな私

 虐待サバイバーのゆうかです。
 
 私はとても泣き虫です。ドラマや映画では必ず泣くし、CMですら泣いたりします。しかも、誰かが泣かないタイミングでも泣いてしまうほど、私にとっては、あちこちに泣くポイントがたくさんあります。

 子供の頃、父が、「ゆうかは感受性が豊かだな」とよく言っていました。「喜怒哀楽がはっきりしている」とも言っていました。よく泣いたり笑ったりする子供だったんだと思います。

 母から最近聞いたのですが、子供の頃の私は、楽しいことがあるとよく「た〜のし〜♪♪」と言っていたと聞かされました。実はこれ、私には全く記憶にありません。

 さて、私の虐待父ですが、基本的に子供が泣くことが大嫌いでした。赤ちゃんの泣き声にすらイライラする人でした。
 それは、私の子供、つまり父にとっては孫を連れて、実家に帰った時に体感しました。

 父は、赤ちゃんが泣いていなければ可愛がるのですが、少しでも泣いたりグズったりすると、イライラしその場を離れるてしまうのです。

 私が赤ちゃんの時から、そうだったんじゃないかと想像ができます。
 私は幼少期、父に怒られた時に、「泣くな!!」と、しょっちゅうしょっちゅう言われていたことを、覚えています。

 怒られるから泣くのに、泣くとさらに怒鳴られるのです。
 怒られて泣く、泣くと怒られる、小さな私には、とにかく泣かないように必死に我慢するしかありませんでした。

 けれど、小さいうちは我慢して泣き顔になってる私を、父はさらに怒りました。
 俺は怒ってないのに、なんで泣くんだ!!
と、怒鳴られるので、また涙が出ます。

 私は、実際に、怒られてないのに、涙が出てしまうことが、よくありました。どうして涙が出てしまうのか、自分でもわかりませんでしたが、小さい子供が、いつ殴られるか、いつ怒鳴られるか、という極限状態で生活していれば、急に涙が出ることもあると思うのです。

 そんな私も、小学生くらいになると、涙を我慢できるようになりました。父から怒られたときに、涙を出さないようにしていました。

 どんなに叩かれ続けても、歯を食いしばって耐えました。涙を出したらもっとられるからです。それ以上に怒られるとい怒うことは、私は死活問題なのです。

 でも、今思うと、私以外の姉妹は叩かれて泣いていました。
 父はいくら叩いても泣かない私を、可愛げがないと思っていたんじゃないかと思います。

 大人になった私は、大泣き虫で、よく笑い、よく怒る、表情豊かな性格です。

 ただ、大声や暴力などの力による圧力、パワハラやセクハラ、その他様々な嫌がらせやハラスメントの前では、急に感情がなくなり、体が固まります。 

 おそらく、子供の頃からの癖で、命の危険を感じたら感情に蓋をするようにしている気がします。
 感情なんて感じていたら恐ろしすぎるからです。反射的に、自動的に、自分の感情を一旦シャットダウンするのです。

 少ししてから、感情が戻ってくると、やっと喜怒哀楽を感じ始めるのです。
 
 自分にとって危険と感じる場では、感情にしっかり蓋を閉めてしまうので、自分でもどんな感情なのか、わからなくなるのだと思います。


 

いいなと思ったら応援しよう!