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The Byrds「Mr. Tambourine Man」(1965)

段々秋めいてきましたね。読書の秋、音楽の秋…、いい音楽は深堀していきたいものです。
さてさて、今回はバーズのデビューアルバムです。
バーズはボブ・ディランの曲をロック調にアレンジして、名声を博していくのですが、そのボブ・ディランもバーズから影響を受けたりして、この当時はお互いがいい意味で影響を与え合っておりました。

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バーズはロジャー・マッギン(当時はまだ改名前でジムと名乗っていました)が奏でるリッケンバッカーの12弦ギターがひとつの特徴ですが、デヴィッド・クロスビージーン・クラークのハーモニーも素晴らしく、後のカントリーロックの立役者のひとりともなるクリス・ヒルマンも在籍していたロック史上、大変重要なバンドです(残りのメンバーのドラムのマイク・クラーク・・・、この人については特に評価すべきところは感じられませんが。いや、バーズがアイドルバンドっぽく見られたのはこの人のお陰かもしれません。)。

さてこのデビューアルバム、チャートでは最高6位を記録しますが、シングルカットされた①「Mr. Tambourine Man」が見事全米No.1を記録します。もちろんボブ・ディラン作、見事なフォークロックカバーで、100%バーズのオリジナリティを発揮しております。
ここでは貴重な映像をアップしておきます。ジーンが真ん中で歌ってますが、やはりジーンの人気が当時はそこそこあったのでしょうか。ロジャーの眼鏡はサイケですね~。

初期バーズの特徴として忘れてならないのがジーン・クラークの存在。実は初期バーズのオリジナルはジーンのペンによるものが多いのですね。
②「I'll Feel a Whole Lot Better」はジーン作。
ネチッこいロジャーのヴォーカルもいいですが、ジーンのヴォーカルもなかなか。

「I'll Feel a Whole Lot Better」はマージービート系の平凡な楽曲ですが、他のジーンの作品、例えば⑤「Here Without You」とか⑧「I Knew I'd Want You」なんかは、後のヒット曲「Eight Miles High」にも通じるちょっとミステリアスな味わいあるナンバーですね。

ピート・シーガーのカバーである⑥「The Bells of Rhymney」も白眉かなと思ってます。
特に1分42秒あたりからのロジャーのリッケンバッカーのギターソロ、そしてそれ以上にエンディングのハーモニーの何と美しいことか。是非聴いてみてください。

これまたボブ・ディランのカバーの⑪「Chimes of Freedom」。
この曲はあの1967年6月に開催されたモンタレーポップフェスティヴァルにバーズが出演した際に歌われました。そしてその時の貴重な映像がYouTubeにありましたのでアップしておきます。
デビュー当時のデヴィッド・クロスビーは今までアップした映像でもお分かりの通り、ロジャー程は目立たぬ存在でしたが、ここでのクロスビー、ロジャーより目立ってますね。実はこの時、デヴィッド・クロスビー、バッファロー・スプリングフィールドのステージにも助っ人として登場してます。その時の縁でのちのCS&Nが結成される訳ですが、既にデヴィッドは売れっ子ミュージシャンだった訳ですね。もうバーズはアイドルバンドでもなかった訳で、実力派ミュージシャンのクロスビーに注目が集まった訳です。その代わり1967年12月にはついにマイク・クラークがお役御免で解雇されるのです。

実はバーズの中心的なライターはジーン・クラークだった訳で、そのジーンが1966年に脱退した後、バーズはラガロックとかサイケ、カントリー等、様々な音楽に挑戦していきます。


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