塾講師の沢崎と、女子中学生の玉城彩子。
二人の間に淡くてほんのり苦い関係が生まれた。
講師と生徒の間柄を乗り越えて、二人の思いは結実するのか、しないのか。
じれったいが故のほろ苦…
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2020年3月の記事一覧
連載《教え子24~塾講師と生徒~淡くてほんのり苦い物語》「高校入試対策講座 最終日」
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毎年、この講座の最終日は身が引き締まる。
残念ながら、最下位の公立高校へ進む学力を得られなかった生徒は厳然といる。
そのような生徒には、併願した私立の過去問をやらせて、半ば個人指導的な方法を取っていく。
生徒のの顔を見ると、絶望感と諦めない気持ちは半々読み取れるものだ。
今まで手塩にかけて指導してきた生徒には何がなんでも第一志望の公立高校へ行ってほしい。
だから、授業後
連載《教え子23~塾講師と生徒~淡くてほんのり苦い物語》「彩子の考える“進学とは”を知って、『大人だな~』と感心する」
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もう中学校では、担任の先生が生徒一人ひとりの内申書を志望校へ提出する時期に入った。
俺はまだ、彩子の志望する霞ヶ丘高校は彩子の成績から相応しくないと思っていた。
俺は、前回課した宿題については、採点までやってくるように躾ている。
何故なら、お金を払って受ける授業でのんびり答え合わせなどやっていられないから。
採点して、“合ってはいたのだが、何故○だったのか”、“何故×だっ