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祖母の押しかけ結納から結婚へ    ボケは神様からのご褒美

最近つくづく思う。
母がボケちゃったのは神様からの最高のご褒美だと。

父と母は見合い結婚。

見合いをした数日後、母を気に入った祖母は結納を持って母の実家に押しかけた。

母は考える暇もなく結婚が決まった。

その時、母方の祖父から
「お兄ちゃん(母の兄)も結婚した。自分たちはそのお嫁さんに世話になる事になる。だから、わこ(母の名前)も両親のいる所に嫁いで、尽くして欲しい」と、母は言われたそうだ。

母は、自分の気持ちが置き去りになった状態で結婚。
追い討ちをかけるように、結婚した日に、父方の祖父から「今日からは神田の人間。だから実家に帰る事は許されない」と言われたそうだ。

同居していた祖父母はタバコ吸い酒を過度に飲む。 
祖母はパチンコ好きで、家事をしない。
何故か、父の弟や従兄弟も同居を始め、世話をする人が増える。
男の子を授からなかったことで、後継ぎを産めない嫁だと、祖母の当たりはキツくなっていく。
でも、実家には帰れない。


母はよく泣いていた。
泣く母に、何故我慢するのか聞いた時に母方の祖父母と母との約束の話をされて、絶句した記憶がある。

近所のおばさんたちが、「神田さん所のお嬢さんはよくできた子やね」って、言われる事で祖母はご機嫌で、母に優しくしてくれる。だから、近所の人に会うとにこやかにあいさつ。地域の旅行やお祭り、盆踊りでは大人顔負けに近所の子ども達の世話をした。
私は、「良い子」と言ってもらえるよう、子どもながらに頑張ってみた。


父は何してるねん!
そう思われるかもですが、前項にも書かして頂いたように、「長男だから同居の解消は出来ない」と頭を下げるばかりだった。

THE 昭和
そんな言葉がピッタリな我が家。

こんな事がまかり通る時代だった事に、書きながら改めて驚いている。


ずっと、頑張ってきた母。
ボケちゃった事で、老や死への不安、痛みなどの体の不調を感じなくなり、いつもニコニコしている。
最後にもう一度。
母にとって認知症は、神様からの最高のご褒美だ。


最後まで読んでいただきありがとうございました。

今日が一番若い。
今日できる事は明日に回さない。
継続は力なり
生きてるだけで丸儲け

私のモットーです。

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