優先的にトレーニングすべき3つの要素【寿命を縮めないために】
長引くコロナ禍で「歩けない」高齢者が増えつつあります。歩行困難な状況は、単に移動に困るだけでなく、さまざまな健康上の2次被害を引き起こす恐れがあります。
大事なのはどんな状況下でも歩く力を衰えさせないこと。
歩かない高齢者の筋力は急速に衰える
「何かにつかまらないと立てない」
「歩くとふらついて、バランスをくずす」
ご高齢の方からこんな声を聞く機会が増えました。
あなたの親御さんや、親類の方にも同様の悩みを抱える方がいるのではないでしょうか。コロナ前は散歩くらいなら問題なくできていたのに、久しぶりに外に出ようとしたら、思わぬ困難に直面して驚くケースが増えています。
長く続いた外出自粛のせいで、あまり外に出なかった高齢者の足が弱ってしまったせいです。このままでは、歩くことが困難になり、近所のお店に買い物に行くことすらも難しい状況になりかねません。
コロナウイルスに感染しないために、外出自粛はやむをえない措置でした。
ただ、「歩けなくなる」ことは、高齢者の健康にどれだけ大きな影響を与えるのか、一般にはきちんと認識されていないように思います。
「歩くことは健康にいい」という漠然としたイメージはあっても、具体的にどのような健康効果があるのでしょうか。たとえ万歩計を毎日持ち歩いたとしても、いったいどのくらいの距離を歩けば効果があるのかよくわかりません。
そこで、ご紹介したいのが「中之条研究」です。
中之条研究とは、群馬県にある中之条町で2000年から実施されたモニタリング研究のこと。
中之条町で暮らしている65歳以上の住民およそ5000人を対象に、日頃の運動の頻度や生活習慣、睡眠時間、食生活など、健康に関する詳細な調査が、15年以上にわたって行われました。
さらにこの調査では、被験者5000人のうち、2000人に対しては血液検査や遺伝子解析を実施し、さらに詳しく健康状態を調査。
そのうち500人には身体活動計を携帯させ、毎日の歩数とそのスピードを365日にわたって記録しています。
世界でも類を見ないこの詳細な研究により、どのような運動をどのくらい行えば健康維持に役立つのかが、具体的に突き止められたのです。
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