見出し画像

『さくらのまち』三秋縋(実業之日本社)

マチアプのサクラの仕事をしている主人公(男)のもとに中学の同級生が死んだという一本の電話が。死の真相を探るために田舎に帰る。その同級生(女)とは、もう一人の同級生(男)と三人で、ガレージで映画を見たりしてかなり親しくしていた時期があった。

腕輪によって、国が国民の健康管理をしている社会という設定。自殺願望のある人のもとには、それを止める役割の者が派遣される。全く自然に友達のように近づいてくるため、それがサクラとわからないが、それゆえ、自分に親しくしてくる人は、サクラなんじゃないか、自分には本当に信じられる親しい人はいないんじゃないかという、サクラ妄想にとりつかれてしまうという、なんとも病み病みな話だった。主人公は、中学の時近づいてきた二人の同級生がサクラだと気づいて交流を絶つのだが、真実はどうだったのか・・・という。

若い子が読む本という認識で、この方は初読(名前も読めなかった)。オーディブルだったらいいかなーと思い聞いてみる。設定は面白かった。映画『トゥルーマンショー』から思いついたらしい。なるほどー。

#読書感想文

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集