90歳の女性から学んだ人生の歩み方
「たった一度の人生。本当にこのままで良いのだろうか・・・」
気がつくと、あっという間に20代半ばになろうとしていた。
「本当にやりたいこと」も「夢」も、いつの間にか、人生の端っこの方に積み上げたまま放置している自分に対して、言葉にならない苛立ちと、謎の焦りと無力感のようなものを感じていた。
高校卒業後は、介護の専門学校に進学。
2年間の専門学校生活を終え、無事に介護施設に就職できたものの、そこから先の人生をどうやって切り開いていけば良いのかが、全くわからなくなっていた。
手取り16万円ほどの安月給は、毎日の晩酌代であっという間に消え去り、その日暮らしのような毎日が、ただなんとなく、だらりと続いていく日々。
当時の僕にあったものは「若さ」と、「変なプライド」だけだったと思う。
しかも、なんの根拠もないけれど、「自分は特別な人間だ!」なんて思っていた、イタイやつだった。
「変わり映えのしない毎日から、なんとか抜け出したい!でも、どうしたら良いのかがわからない」
そんな、「自分迷子」の時期が長く長く続いたある日。
とある「90歳の女性」と出会ったことで、僕の人生が突然動き出した。
人生を変えた「90歳の女性」との出会い
当時、デイサービスで働いていた僕は、利用者さんに対して、よくこんな質問をしていた。
「何十代の頃が、一番楽しかったですか?」
「若い頃」を思い出すことは、認知症改善に繋がる効果があると言われているからだ。
でも、僕がこの質問をしていた本当の目的は別にあった。
それは、高齢者の皆さんから「あなたのような若いときが、一番幸せよ」と言われることで、くすぶっている自分の現状に対して、一時の“安心感”をもらうことだった。
(今思うと、なんとも情けない話だ…)
実際に「何十代の頃が、一番楽しかったですか?」と質問をすると、多くの方が「20代〜40代の頃が一番楽しかった」と答えてくれた。
しかし、とある笑顔の可愛い「90歳のおばあちゃん」だけは、何度聞いても、この質問に対して、他の人とは全く違う回答をした。それは…
「私は、今が一番幸せ!!」
僕は、この言葉を聞いたときの衝撃を、未だに鮮明に思い出せるほど、強烈に覚えている。
だって、当時の僕は「若さ」に変なプライドを持っていたから。
90歳になり、身体も不自由になっている今の方が「幸せ!」と言い切れる、その女性の価値観が全く理解できなかった。
でも、それと同時に、僕は90歳の女性の「生き方」に、強い憧れを抱いた。
だって、若さしか取り柄がなかった当時の僕は、お世辞にも「今が一番幸せ」だなんて言えないような、くすぶった生き方しかできていなかったからだ。
(本当に幸せな生き方ができているのは、どっちの方なんだろう?)
と考えたとき、その答えは言うまでもなかった。
それからというもの、僕は諦めかけていた自分の人生に対して、もう一度しっかりと向き合っていくことを決意した。
そして、僕もいつの日か、あの90歳の女性のように「今が一番幸せ!」と言える人生を歩めるようになりたい!!と強く強く思うようになっていった。
あれから10年。僕は「今が一番幸せ!」と言える人生を歩めているだろうか?
あの日から僕は、自分の人生を変えていくために、思いつく限りのことをやってみた。
(なんて言い方をすれば、ちょっとカッコ良すぎるな。実際はサボりサボり進んできました。笑)
資格をとってみたり、会社以外の人脈を広げてみたり、複業をしたり、結婚もしたし、子どもも生まれた。
中でも、一番大きかったチャレンジは、脱サラをして独立をしたことだろう。
今では、会社員の頃に比べて収入も3〜4倍になったし、好きなときに好きな場所で、好きな人たちと一緒にシゴトができるようになった。
きっと、10年前の僕が今の僕を見たら、変化の大きさにびっくりしてくれるんじゃないかな?と思う。
ちなみに、最も肝心な質問である「今が一番幸せ!と言える人生を歩めているか?」に対しては、もちろん大きな声で「YES!!」と言える自信がある。
たくさん失敗したし、たくさん辛い経験もしたけど、挑戦してみて本当に良かったと思っている。
そして、これから先も続いていく「挑戦の日々」も、楽しみでしょうがない。毎日ワクワクしながら生きられている。
また、今ではありがたいことに、たくさんの方から「優斗さんのようになりたい」と言っていただけるようになったので、カウンセリングや、コーチング、コンサルティングを生業にしながら、
あの日、90歳の女性から教えていただいた「今が一番幸せ!」というステキな生き方のコツと、僕が身につけてきた自分らしい働き方ができるようになる方法を、多くの方に伝えて、広げられる喜びまで感じられるようになった。
あの「90歳の女性」には、感謝してもしきれないほど、大切で価値のあることを教えていただいたと感じている。
長すぎる人生を迷わずに進むためには?
僕らの人生は、あまりにも長い。長すぎる。
しかも、真っ暗闇だ。
前に進んでいるつもりなのに、もしかしたら右や左に外れているんじゃないか?と不安になることもある。
ときには、上や下まで分からなくなって、あまりの怖さに、膝を抱えて座り込んでしまうことだってある。
(きっと、あなたもそんな経験の一つや二つありますよね?)
でも、皆んなそんな暗闇のような人生の中でも、「幸せ」になりたいんだ。
今よりも、もっとステキな人生であると信じながら、そして、できれば人生に熱狂しながら生きて行きたいんだと僕は思う。
そんなとき、“一筋の光”さえあれば、僕らはちゃんと進んで行くことができるようになる。
そのためには、「人生の目的地」となるものを探し出す時期もあって良いと思う。
あなたには、人生の暗闇に差し込む、一筋の光のような、目的地のような存在の人はいますか?
もし、まだ見つかっていないなら、探してみることをおすすめします。
それは、年上だけとは限らず、年下かもしれない。あなたが望むのなら、必ず現れてくれるはずだから。
僕の人生にとって、一筋の光と目的地は、未だにあのときに出会った「90歳の女性」であり、「今が一番幸せ!」と言える生き方だ。
当時の僕と同じように、人生迷子になっている人に出会う度に「私は、今が一番幸せだよ!」と伝えて、背中を見せ続けていくと決めている。
そして、それは90歳になってからやるんじゃなくて、今からもうすでに、できることからやっているつもりだ。
「いつかやろう」の「いつか」は、待っているだけでは絶対に訪れないし、今より若い日はないんだから。
目的地が見えたなら、今は何からどうはじめて行けば良いのかすら分からなくても、「わかるとしたら?」と自分に問いかけながら、見えた小さな答えらしきものを信じて、歩みを進めてみてほしい。
すると、きっとあなたも必ず、5年、10年先に、今の自分では想像もできなかったような未来に辿り着けるはず。
この長い記事を、真剣に最後まで読むほど、自分の人生を大切にして、向き合っているあなたなら、絶対にそのチカラを持っていると、僕は信じています。
では、最後に、この質問をあなたにも送ります。
「今が一番幸せ!と言える人生ですか?」
p.s.
この記事を書いた後のこと。
僕が出会った「90歳の女性」と同じメッセージをInstagramで発信している「ふさえさん」という方に、たまたま出会いました。
もうね、まさにこんな感じでした。デジャブかと思って、びっくりたほどそっくり。笑
とても素敵な発信なので、気になった方は、ぜひご覧になってみてくださいね。
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