見出し画像

最近おもったこと

思索する重要な役割を建築家が橋渡している。つまりある対象を完全へと芸術するには、最終的な手段は各人に委ねられているのである。私は日本が継承した美と天才芸術家が建設する芸術は上述のような理念を表出すると思っている。その空間は日本人としての素質を想起するような抱く。
造形美とは、哲学的問題であろうか。空間と時間の問題性が俎上に載せられるが、空間と時間がどっちが対象を規定しているのかということは愚問であろう。そしてこういうことを議論していると、カントの意図がすんなりと理解できてしまうのが、哲学の良さでもあるのだ。純粋な二つの条件は現象を表出するのであった。閑話休題。
谷口吉郎が設計した游心亭は和室の真骨頂だと思う。ただの和室ではない。日本人の魂が元からそこにあったかに思われるような神秘的な空間なのである。建仁寺に座って時を忘れたときと同じ体験を味わった。空間に確かに存在していたが、時間がそこには存在していないような不思議な経験であった。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?