名古屋旅
土建屋をバックれてから、昼寝したり、近所を散歩して1ヶ月くらいが経った。貯金残高を見ると30万入ってる軽く旅行ができそうだ。そういえば乃木坂の全国ツアーのチケットが懐に二枚入ってた。名古屋と仙台である。
ライブ当日の早朝、名古屋に発った。先輩から、中華料理いくぞ。とメールが入っていた。(この先輩はヘドリレーを読んで貰えば書いてある。)
名古屋城を見学し、先輩と落ち合い、中華料理へ行く。名古屋で有名な中華料理らしく、まあ普通だった。再来はないだろう。時計を見るとあと少しでライブが始まりそうだった。足早に名古屋ドームに行くと長蛇の列ができている。これが乃木坂列か〜と感慨深げに自分も混ざらせてもらう。難なく、席に着くと、周囲は、根暗っぽいおっさんやらオタクばかりである。照明が消え、ライブが始まる。皆、ペンライトを持っている。俺はそんなものの存在を知らなかったので、当然買っていない。存分に楽しむため、声が枯れるまで熱唱した。だいたい知ってる曲だったので、なんとか楽しめた。だが席が遠すぎて、アイドルの顔が米粒のように小さい。カプセルホテルに帰ろうと思ったら、名古屋駅にある味噌カツが食いたくなったので地下街にある名店に行った。矢張りなかなか並んでいる。カウンター席に入り、どんぶりを頼む、5分もかからず出てきた。客の回転率はいいようだ。試しに一口。(マズイマズイ...ナンダコレハ...)なんとか平らげた。こんなものがご当地名物なのかと吹き出してしまう。こんな不味いものは、金輪際食わないであろう。健啖家の俺も先を投げるくらいだ。腹が立ったので、そのままクラブに行く。眼前で踊り散らかしているギャルを蹴り飛ばし、睨んでくる。おかまいなしに俺は、名も分からない酒を飲み干し
「名古屋も二度と行かねえな。ふざけんな」
怒鳴り散らしても、意味のない音にかき消され答えてくれる人はいない。ギャルでも売女でも犯してやりゃ、俺の腹の虫は治るだろうか?夜の街を闊歩し、居酒屋に入って、日本酒と肴を頼み、一人酒を嗜む。