一人暮らしについて
私は今、青梅線の河辺駅徒歩10分圏内の賃貸に住んで2年が経とうとしてる。結論から言うと、成功である。
何が成功というと、自分の時間が確保できるからだ。
家賃は3万。かなりの安物件らしい。しかしながら、ワンルームでこの地区を調べてみると3万がザラに出てくるから良物件とは言いにくい。
私は、一人暮らしは今回で二回目だ。一回目は、18歳の頃に府中の会社の社宅に一年程住んでいた経験がある。社宅と一言で言うが、劣悪な労働環境ということもあり、人の入れ替わりが激しく、半年くらいは、私一人で二部屋を独占していた。入居者が、いろんなものを部屋に物が置き去りにして行った。炊飯器、カーペット、ゴミ、思い出などなど...私が立ち去る際に、置いて逃げたのもこれらの例に漏れない。
そこは、かなりひどい物件だった。
線路前、大通り前、夜中になると二階のガキが走り回る。(座敷わらしかと思って二階を確認した時もあった。灯りがついていたので一安心。)隣部屋は、子供がいるらしく、就寝時間になるとかなり騒がしくなる。
このように、しょっちゅう騒音に巻き込まれるので気が気ではなかった。
また、工事現場の仕事ということもあり、昼夜逆転のような生活をしていたので、日中が寝れることを幸いと思ったのだが、家の前が運悪く、長期の工事が始まって夏の間は、しばしば睡眠不足に悩まされていた。場所を言ってしまうと、これは府中市の是政というところである。ここは、多摩地区なのに、車が無ければクソみたいな立地のところである。
ある日のこと、起きて出勤しようと思い、唯一の行動手段である自転車が停めてある駐輪場へ行くと、盗まれていたこともあった。
やるせ無く、鍵を握り締めて出勤するしかなかった。少し歩くと、鍵の残骸が散らばっていた。
どうやら、鍵を無理矢理外してでも私の自転車が乗りたかったらしい。
紆余曲折の一年で、新人いじめを始めとする同じ学校の卒業生や、気分屋のハゲ職長、理詰め現場監督のおかげで退職した。
話を聞いたら、今までの退職者のひどい例だと、失踪や自殺のような形でこの会社を去ったらしい。自殺もする気はない我が身なので、北叟笑みながら府中を出て実家に帰り、地元の土建屋で働くが、また全身刺青先輩に前職の経歴を棚に上げられた上で、いじめられて、三ヶ月も続かなかった。
そして、貯まった金で、当時好きだった乃木坂の全国ライブのチケットをあがない、仙台や名古屋を奔走して、無職の日々を一ヶ月続けたが、貯金が底を尽きたうえに、来月のクレジットカードの返済が滞りそうになるのがわかったので、急きょ転職活動をしたが、こだわりもなく、片っ端から面接を受けて、現職の燃料会社に就職した。
しかし、内定を与った開口一番、人事部担当の人から言われたのが、通勤代の3万を事前に払ってという旨だった。むろん、貯金が全くないので、唯一無二の親友から金を工面して、無事入社を迎えた。
一年ほど実家から通っていたが、自分の時間が取れないということを気掛かりに一人暮らしをするために、今の賃貸へ転がり込む。
ざっと紹介する。
家賃27000円
管理費3000円
三ヶ月料金前払い
あと、火災保険に加入することで、だいたい10万くらいで引っ越すことができた。
物件探し自体、初めてのことだったので、不動産の人に、潔くこの旨を話し、教えてもらった。
家具は、一通り揃えようとしたが、かなりの出費になるので、職場の先輩のツテを借りて、家具の業者から安く買ったが、今現在、使っているものはほとんどなくなってしまったのは悲しいことである。
確か、テレビ、掃除機、炊飯器、洗濯機をほぼ新品の状態で三万で買った。
しかし、テレビを見る時間が無駄になり、掃除機は騒音問題で捨てて、炊飯器は壊れた。洗濯機は現役で活躍中。以上のように、暮らしていく中で、不要なものと有用なものという合理的生活を形成して行った。
家では概ね読書をしているため、たまにDVDを見る際は、パソコンモニターを代替している。そろそろパソコンが届くので、モニターが活用する。
巷では、ミニマリストが流行ってるらしいが、私はそれを意識せずに向かっていたことが面白いと思った。とりあえず、半年後には都内に引っ越す準備をしているので、本当に必要な家具とその理由を経験則の上で述べる。
・冷蔵庫 必需品。容量が大きいものはいらない。極力小さい物がいい。なぜなら買いすぎ対策のためだから。私のところは、賃貸の備え付きで、冷凍庫がついていない。料理をするから、全くもって問題はない。
・電子レンジ 必需品。これ一つでなんでも作れる。冷凍食品を食べる人は、絶対なくてはならない。私の場合は、冷蔵庫に入ってる昨日作った料理と電子レンジ対応の炊飯釜でしか使っていない。
・洗濯機 とりあえずドラム式に変えようか迷ってるが、別に洗濯を干す時間が苦とは思ってないので、次の引っ越しの際に買い替えようと思う。
・箪笥 近所のゴミ業者から無料で手に入れた。また、部屋に物干し竿があるので、そちらにも洋服を干してる。
・すのこベッド 意外と大活躍。マットレスのカビを対策するため、立て掛ける。しかし、これがあれば、その手間が減るし、なおかつ、掃除が楽になる。
・ロボット掃除機 これは最近買ったが、すげえいい。仕事中に、自動で掃除してくれるので、吸い込んでくれるものは、そこら辺に投げ捨てれば、片付けてくれる。
・勉強机 これは実家から持ってきた。大人になるにつれて、勉強の重要性に気づいたので、家にいる大体の時間は、勉強机の上で過ごしている。
・バイク(125ccスクーター) わざわざ、自動二輪車免許まで取得したが、買ってよかったと思ってる。免許とバイク(なぜか新品を買った)の総額は50万くらいだったが、今住んでる地域的には必要。バイクは、好きなものやカッコいい物を乗ればいいと思う。私的には趣味の域を出ないものなので、走ればなんでもいいと思う。
必需品といえば、これくらいである。
とりわけ奢侈な暮らしを夢見ていないので、最低限の生活を心がけている。
対して、無駄な物、いらなかったもの。
・電気ケトル 買おうと思った物だが、買わなくて正解。これはフライパンでお湯を沸かせば、済む。カップ麺は、一年で一回食べるか否かの頻度なので、いらない。またコーヒーも飲まない。飲みたければ、缶コーヒーで済む話だ。
・DVDプレーヤー これは前の家で買った物なので、捨てるに勿体なく、今の部屋でも使っているが、家にあるDVDを見るくらいでしか使ってない。サブスクリプションが豊富なので、昨今ではどちらかと言うと、不要になる。
・本棚 買おうと思ったが、やっぱりいらない。カラーボックスで代用できるし、多読よりも精読なので、少ない教材を学び尽くすことに最近気づいた。
・本 売るのも億劫。特に近ごろ出版されている価値がない。なぜかYoutuberだって、本を出してお金儲けの道具に使うほど読書という行為が冒涜されている。良質な読者とは、古典をちゃんと読むという理念を持っているものにほかならない。
・暖房機器 大体の家にはエアコンが付いているので、事足りる。
加湿空気清浄機を買うと、尚更いいらしいので購入検討中。
あと、エアコンは節約にいい。電気ストーブのような暖房機器をわざわざ買って、維持費はめちゃくちゃ高いし、場所を取る。
窓に緩衝材を張る防寒対策を行えば、凍える心配はない。
テレビボードやテーブルやソファーのような一般的な家具はいらないと思う。一人暮らしの場合、常識なんてものは通用しないので、食事の際は、床置きで、寝転がることもできるため、これらのものは一切合切無駄な出費といえよう。
風呂とトイレについて言及しておこう。安い物件だとバストイレ一緒だろう。いっけん不便だと思ったが、便利だという結論に至った。すすんで、その手の物件を選びたいくらい好都合だ。
・掃除が楽
・掃除用品を買わなくて済む
・排便の後、シャワーを浴びることができる。
大体こんな理由である。
シャワーを浴びながら掃除ができることだ。時間短縮ということを念頭に置くと、トイレと風呂の掃除は、切っても切れない関係である。
その掃除用品は、浴槽洗剤一つで事足りる。便器にこびりついたクソは、取るのに苦戦するが、シャワーの水圧で洗い流すことができる。便が硬いのは、脂質不足という食生活の原因もある。また、狙いを外れた小便も、シャワーと素手で綺麗になる。
まとめ
一人暮らしはいいこと尽くしである。なぜ、世の社会人は、実家暮らしなんて選んでいるのだろうかわからない。一人暮らしこそ、至高である。金と時間の管理は主に委ねられる。社会的責任を負って生きていく一人の大人として妥当なことではないのか?一人暮らし未経験の社会人は、精神的依存という重荷が寄りかかっている。男子家を出ずれば七人の敵ありという言葉があるように、一人の男ならば、精神的自立を目指すことを現代社会では教えてくれない。
また、一人暮らしを始めると、生活的自立という試金石があるため、どうやったらより良くなるのかということをよく考える。家に帰ってからの時間は誰にも縛られない時間である。その至福のひと時を確保するのは、家事労働という課題が立ちはだかっている。それを楽しめるというのが、最終目標だろう。私は、すでに楽しめているから、次の目標に歩むまでだ。
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