恵方巻きってちゃんと作ると美味しいと思う。
去年ファミマかどこかが「恵方巻きを完全予約制にします!」って打ち出していて「ああ、良かった。今年は廃棄になっている恵方巻を見なくて済む...」なんて思ってました。
というか、いくら儲かるって言っても「行事だから!伝統だから!」ってな具合にスーパーにドーンっと並べる必要はないですよね。なんでも適量が一番です。
そんなことを考えてた時に思ったのですが、恵方巻きってそもそも美味しい食べ物ですよね。行事だから食べるみたいな空気ありますけど、よくよく考えてみたら、寿司ですよ?だって、日本人どころか世界中の人が大好きな寿司ロールという調理法に自分の好きな食材を大体7種類ぐらい入れて食べれるんですよ?
魚の海苔巻きだと一種類しか入れられないという妙な縛りがあるので素材次第なところがあるのにも関わらず、恵方巻は自由。僕の大好きなWikipedia大先生もこのように恵方巻きを定義しております。
特定の7種類の素材が決まっているわけではない上になお、7種類出ない場合もあるのです。言うなれば、何をやっても良い海苔巻きです。
というわけで、前置きが長くなりましたが、恵方巻きの作り方について解説していきます。
材料
【材料】
・酢飯 160g
・海苔 1枚
・マグロ 適量
・アナゴ(うなぎ) 適量
・きゅうり 1/4本
・だし巻き卵 0.5個分
・椎茸 1個分
・大葉 2枚
・たくあん 3枚
由来とか
色々な説があるようですが、ざっくりとまとめると以下のような事が書かれている事が多かったです。
・発祥の地は大阪だけど、全国的に広がったのは広島のコンビニが「恵方巻き」という商品名で売り出したから。
・食べる時は「恵方(歳徳神がいる方向)」を向く。
・黙って食べる。途中で喋るとご利益が得られない。
・一気に食べる。途中で止まるとご利益がでない。
要は「黙って、無心に、一気に食え」との事。
食事をする時の条件としては、なかなか厳しめですね。
もしあれでしたら、後日、ゆっくりと食べれる時に作っていただいた方が良いかもしれません。それでは、作り方の解説始めて行きます。
下準備
なんと言っても7種類も具材がある上に、前置きが必要以上に長くなってしまったので、サクサク行きます。
まず、酢飯。
もしあるのであれば、飯台を使うのが圧倒的にオススメです。
最近の飲食店では「(飯台が酢を吸ってしまって)量がブレるから」という理由でボウルで合わせるところもあるようですが、木の香りだったり、米の粘りの出方が全然違うので、圧倒的に飯台派です。小さいサイズだと1000円ぐらいで買えるので、寿司好きな方は持っておいて損はないはずです。
細かい酢飯のnoteは後日書く予定ですので、とりあえず今回はレシピだけ紹介です。
・白米 二合
・米酢 50g
・藻塩 7g
・甜菜糖 6g
合わせた酢飯は濡布巾か湿らせたキッチンペーパーをかけてどこかにおいておきます。
そうしましたら、具材を用意していきます。
まずはだし巻き卵
「巻くのかよ!面倒だな!」と思った方、買っていただいて結構です。僕も普段はそうしています。ただ、YouTubeのネタのために今回はまかせていただきました。
・卵 2個
・出汁 60g
・砂糖 4g
・薄口醤油 2g
・塩 少々
卵は海苔と相性抜群な上に黄色は切った時に綺麗なので、是非とも入れたいところ。
実際に入れるのはこれぐらいの量なので、残りはお弁当のおかずにしたり、キッチンのつまみ食いのお供にするのが良いしです。
卵が切れたところで、同じくらいのサイズに切りたいきゅうりも切ります。
きゅうりは海苔、マグロ、アナゴとも相性が良く、パリッとした食感がある上に数少ない「緑」枠。盛り付けの基本として青(緑)、黄、赤、白、黒(茶)の五色が入っているとキレイと言われているので、味・見た目共に重要な存在です。
あ、タネの部分は食感が悪く、水っぽいので取り除いて使います。ごめんなさい、もし良かったら、つまみ食いでもしてあげてください。
同じ「食感」枠でたくあんも切っておきます。
薄くてもそこそこの食感はありますが、個人的には「ガリっ」というぐらいが好きなのでやや厚めに切って、、、
そこから千切りにします。
恵方巻きが誕生したての江戸時代の頃はあまり入れられなかったそうなのですが、大正時代あたりから恵方巻に漬物は定番だったようです。
というわけで今回はたくあんを使用。「とろたく」という言葉があるぐらいにはマグロと好相性なので、彼しか思いつきませんでした。
そして、今回の主役(価格的にも)であるマグロ。
赤はキレイですし、個人的に一番好きな海苔巻きの食材だからという理由で使っているので、他の理由はありません。代わりを使うとしたらサーモンなどを使用しても美味しいです。
ここはケチらずに、ガッツリと使います。
その主役と対をなすのが(?)アナゴ。
可能であればうなぎを使った方が美味しいのですが、今回は(価格的に)アナゴを使用しました。
穴子やうなぎの蒲焼の「甘辛さ」は日本人が大好きな味付けなので、正直言って、穴子の有無で第一インパクトの「うまっ!」感は全然違います。
ちなみにですが、この太巻き。塩味がこの穴子とたくあん、それに酢飯に依存しているので、もし穴子やうなぎがない場合はマグロを「漬け(マグロを醤油と味醂を1対1で割ったもの)」にして巻いた方が美味しく仕上げる事ができます。
ごめんなさい「塩味」って書いてて思い出しました。椎茸の煮物も加えます。もちろんこちらも買ってきても良いですが、自分で作るのもありです。
保存も効きますし、多めに作っておけばちょっとしたおかずにもなります。
【材料】
・乾燥しいたけ 4個(50g)
・出汁 120g
・醤油 小さじ2
・味醂 小さじ2
・砂糖 1g
これらの食材を水分がなくなるまで煮て、冷ましたら完成です。
初期メン(恵方巻ができた当初から使われていた食材の一つ)にも入ってますし、グアニル酸という旨味成分もたっぷりなので、結構欠かせないメンバーです。ワンピースで言うとフランキーぐらいです。ちなみにですが、ルフィは酢飯です。
と言うわけで、食材が出揃いましたので巻いていきます。
巻くコツ
まずは巻き簀に海苔をおきます。
画像だと見づらいですが、ポイントは二つ。
・海苔のザラザラしている面を上にする事。
・巻き簀の紐の方を奥にする事。
海苔は裏表があるので、巻いた後にツルツルした(光沢のある)キレイな面がくるよう、ザラザラしている面を上にします。
また、巻き簀の紐は手前にあると巻く時邪魔なので、奥にした方が吉です。
もう一度言います。画像が見づらくてごめんなさい。
次に、ご飯をしいていきます。
60gで作ったご飯のかたまり二本を作り
広げてあげるとバランスが取りやすいです。
また、奥の方にスペースがあると巻きやすいので、少し余白を残しておきます。
そうしましたら、具材をのせていきます
まずは下準備の時に全く触れられなかった大葉。
大葉は海鮮との相性が良く、この料理で唯一の「苦しみ」の要素。
「苦しみ」の要素とは、ラーメンでいうところの胡椒、鰻重でいうところの山椒、寿司でいうところのわさびのような単体で食べても美味しくない食材の事です。
こう言った食材を入れてあげると料理に奥行きが出るので、ちょっと入れてあげるとグッとおいしくなります。また、この話をすると「この人ちょっと料理知ってそう」と思ってもらえるのもポイントです。
そして、大葉をしいたら、巻く時に上にあったらバラバラになりそうな椎茸とたくあんを置き、その他の食材を置きます。
基本的には似た似た色が隣同士にならなければOKです。今回は卵の隣にたくあん、穴子の隣に椎茸が来ないよう注意します。
そして、ここまできたら巻いていきます。
まずは一巻き。海苔の手前の部分を奥に持っていきます。
こんな感じです。具材がはみ出ていなければOKです。
で、さらに一巻きして、グッと巻いて形を整えます。
親指と人差し指、そして中指を使って、四角を作ってあげたら完成です。
お皿に盛ると、こんな感じ。
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・
全然映えないので、切りました。
美味しそうですね。
ただ、恵方巻きらしさはないので、ぜひともそのままかじりついてくださいませ。
ちなみにですが、100%具材が余るのでちらし寿司にして食べると、巻く必要がないのでサクッと食べられます。
というわけで、今回のレシピは以上です。
「行事だし…」感の強い恵方巻きですが、手作りして、食べてみたら間違いなく美味しい料理だと思うので、ぜひともお試しくださいませ。
それでは、ここまで読んでいただきありがとうございました。
では^^