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JOKER: FOLIE A DEUX

どんなカリスマでも
結局は普通の人間で
かっこ悪くて
陳腐でダサい


震えるほどかっこよくて
雨の中ステップを踏むジョーカーを忘れられず
また震えるほどかっこいいジョーカーを観たくて
多くの人が映画館に足を運んだことだろう

それはまるでレディー・ガガ演じるリーのように
それはまるでジョーカーを崇拝して裁判所に群がる群衆のように

そして落胆した人も多いだろう
期待していたかっこいいジョーカーはそこにはいなくて
いとも簡単に恋に落ち
ありふれた妄想世界に逃げ込み
自分に群がる群衆に酔いしれ
どうでもいい最後を迎える

自分にジョーカーのようなトラウマがなくても
悪劣家庭環境にあったわけでもなく
何不自由なく生きていても
何かがたりなくて
夢をみたくて
震える体験をしたくて
何なら狂いたくて
ジョーカーに期待していた

それはまるでレディー・ガガ演じるリーのように
それはまるでジョーカーを崇拝して裁判所に群がる群衆のように

だから賛否両論
ジョーカーへのガッカリを
映画のガッカリとして低評価にしている人も多いだろう

レディー・ガガとの、なんともストレートすぎる
ダサいとも感じさせるミュージカルシーンをどう受け止めるか

誰でも簡単に妄想出来るチープな妄想
スターとテレビでデュエット

リーがレディー・ガガが演じることで
メタ的に説得力が増し厚みがでたのか

でもやっぱり震えたかったし、狂いたかった

その点では期待外れだった

でもあえて期待を裏切って
このハロウィンの時期に公開というのも

作り手の意図を勝手に想像して
やっぱりいい作品だったのかもとも思う。


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