スタートアップに挑戦し、ゼロからスタート!と思いきや、実はマイナスからのスタートだった私が、チームに支えられながら続けてきた結果、バリューアワードを受賞し、チームを泣かせた話
はじめに
初めまして、株式会社カミナシにてカスタマーサクセス部に所属している和田優と申します。
突然ですが、私のカミナシ入社から現在までの沿革をまずはご覧ください。
2022年12月:前職での経験値に期待をしてもらい入社する
2023年8月:初回の半期評価で、「パフォーマンスが等級期待には届いていない」「まだ業務を完全に任せるには不安がある」という評価フィードバックをうける
2024年7月:社内表彰「バリューアワード」で「自分リノベーション」賞を頂く
記載の通りですが、入社当初、かなり厳しい評価を頂いておりました。そこから約1年かけ、全社で各バリュー1名しか選ばれないアワードを受賞するに至るまでが、今回のお話です。
私が2022年12月1日、当時従業員数50名程だったスタートアップであるカミナシにジョインしてから丸々2年が経過しました。
前職は小規模の自動車部品工場にて管理職・役員を担っており、日々「現場」と呼ばれる場所で油まみれになりながら勤務していました。
そのため、SaaSスタートアップに転職することは、自分にとって大きな決断・挑戦でした。
転職に踏み切る理由は人それぞれですが、所謂**「スタートアップ」**に参画する人のほとんどは次のような心持ちの方が多いのではないでしょうか。
黎明期の事業フェーズにおいて重要な役割を果たしたい
これまでの経験を活かして大きな成果を出したい
組織の成長をチームと一体となって感じたい etc…
私自身もそうでした。
しかし、一体どれだけの人がそれを実現できるでしょうか。
意気揚々と参画した結果、様々なギャップに直面し、挫けてしまう人も多いのではないでしょうか。
本noteは、2年越しの入社エントリーとして
「これから新たな挑戦をしようと思っている方」「転職したが、ギャップに苦しんでいる方」へ向けて
私自身が「どうやって乗り越えて」「結果としてどうなったか」
をお伝えし、悩んでいる方へのエールと、カミナシの素晴らしいチームメンバーへの感謝を綴りたいと思います。
前職からの新たなる挑戦
私がジョインしたカミナシは現場向けのDXを実現するSaaSプロダクト「カミナシ」を展開している会社です。
前述の通り、私は直前まで自動車部品工場に勤めており役職者として日々ものづくりに励んでいました。つまり「カミナシ」のコアターゲットになり得る顧客層であり、今後注力していくであろう市場分野の1つでもありました。
なので、「誰にも負けない現場感を武器として、入社後カミナシへ大きく貢献できる!」と確信を持って入社しました。
しかし、その自信とやる気と前向きな気持ちは、ものの1,2ヶ月の内に粉々に打ち砕かれることとなったのです。
入社後半年〜1年の私:リアリティショックへの直面
「リアリティショック」をご存知でしょうか。私が実際苦しんでいる時は知りませんでしたが、まさにこの状態でした。
リアリティショックとは
カミナシでも珍しい現場管理者出身の私は、
自分しか持っていないものがある!
知見なら誰にも負けない!
新市場へのきっかけになろう!
などと意気揚々と、カミナシにジョインしたわけです。
しかしながら実際は、
俯瞰したモノの捉え方ができず、その場しのぎの対応ばかり
何故指摘を受けているのかすらもわからない などなど
とにかくシンプルに「ついていけてない」状態でした。そのため、冒頭に記述したようなフィードバックを頂くこととなってしまいました。
自分自身も、周りとの感覚のギャップは明確に感じており、おそらく指摘頂くチームメンバーの方が私への対応に頭を悩ませていたと思います。
そして何より、その期待に応えられない自分自身が情けなく・不甲斐なく・悔しい思いでいっぱいでした
自分が「それでも辞めず、喰らいつこう」と思えたきっかけ
入社半年後の初回の評価面談。冒頭に記載したような、厳しい評価をいただきました。厳しいと言っても、私自信も想定できた内容でした。
評価面談の中で、マネージャーより
「正直、辛いことも多いと思いますが、何故、それでも頑張ろうと思えるのですか?」
と問いかけられました。
私は少し考え
「こんな私に半年以上も前向きな指導を頂けるチームに、何とかして恩返しがしたい」と答えていました。
入社当初の「会社のMVVに共感した!」など「WHYカミナシ?」、ではなく「選んだ先の環境で頑張り続ける理由」を考えた時の正直な気持ちでした。
カミナシのメンバーに巡り会えたことが私の人生における転換期であり、ここで諦めるなんて不義理なことはできない、何とか「お陰で私も成長できました!」という感謝を形にして表現したいと思っている自分に気付けました。
その自分が「今、頑張るための源泉」を声に出して表現できたことが大きな変化となりました。
自分自身で変えてきたこと
とは言っても私が行なってきたことは、いわゆる「当たり前」のことです。
少なくとも悔しい思いをして以降は、半年以上、以下の3つを徹底してきたつもりです。
自分の業務をほぼ全て報告し、毎回フィードバックをもらう
もらった指摘・フィードバックをまずは何も疑わず100%実行する
理解が及ばない部分は、後輩だろうが誰であろうが素直に伝え、理解する
記載していて恥ずかしいくらいの内容ですが、何もできない自分には、せめて言われたことくらいは全力でこなしてみよう。そして、その当たり前のことをするだけで私が少しずつでも変化できたのは、チームの皆が正しいフィードバックをし続けてきてくれたからです。
当たり前のことを続けた先にあるもの
「チームからのフィードバックを素直に受け取る」ということ。裏を返せば「自分自身の意見は無い」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、自分の意見を通すための土台にすら乗れていなかったと気づいた私は、まずは周りの皆と対応に会話ができる状態までなってみようと感じていました。
いつから、とか、何が大きな変化、ということはありません、少しずつ、気づかないうちに
指摘が少なくなり
仕事を任せて頂くようになり
相談をして頂くようになり
徐々に徐々に私が見ていた景色が変わっていきました。
やっとできたチームへの貢献の土台
カミナシでは、半期に一度会社が掲げる5つのバリューを最も体現したメンバーを表彰する「バリューアワード」と呼ばれる表彰式があります。
現場ドリブン
全開オープン
β版マインド
外向きベクトル
自分リノベーション
カミナシのバリュー詳細はこちら:https://corp.kaminashi.jp/culture
どれも素敵なバリューで、全社員が大事にしている行動指針であり、誰もが表彰されたいと思っている内容です。
バリューアワードはAll Hands ミーティングという、オフライン形式の全社ミーティングの最後のコンテンツとして盛大に発表されます。
その場で
「FY23下期の『自分リノベーション』バリューアワード受賞者は…
カスタマーサクセス部、和田優さんです」
私の名前が呼ばれ、壇上に上がると、マネージャー、チームメンバー、チーム以外でも私を見てきて頂いた方々、多くの人が私のために涙を流してくれました。もちろん私も。
私は、入社し1年半経過して、やっとこれまで私を支えて頂いた皆様に結果を残せた喜びでいっぱいでした。
しかし、これは何か凄い功績を残せたわけではなく、マイナスからのスタートであった私がやっとゼロの舞台に立てただけであり、マイナスをゼロにして頂いたカミナシの皆様全員の功績です。
その後は少しずつ、新しいことへも挑戦する機会を頂いています。スピード感が求められるスタートアップとしてはかなり遅い立ち上がりとなりましたが…
素直になることへの勇気と、周りへの感謝の気持ち
新しい環境へ挑戦する時、期待をされている時、自分に自信、やる気が満ち溢れている時こそ、ギャップに直面した時に「こんなハズじゃなかった」となります。
転職というトリガーでなくとも、同じようなことはこれからも幾度となく訪れることでしょう。
そして、そんな時こそ「出来ない、負けた自分」「ギャップ」を受け止める勇気を持てたことが今回の私のゼロへの躍進に繋がったと思います。
私をここまで育てて頂いたカミナシチームの素晴らしい皆様の感謝とともに、ここまで目を通して頂いた方への勇気となればこんなに嬉しいことはありません。
最後に…
カミナシはまだまだ一緒に働く仲間を募集しています。少しでも興味を持って頂いた方は、以下よりご連絡お待ちしています!