【育児】娘の行き渋り⑥

娘への妊娠報告と運動会

さて、今回はいよいよつわりがひどくなってきた私は、娘のぽぽに報告をすることにしました。
行き渋りがひどくなってきていたので、お姉ちゃんになることで少し気持ちに変化が起きることを願いながら報告したのでした。


妊娠報告を聞いた娘の反応

妊婦検診があった日の夜。
無事に心拍も確認できたことで、この日にしようと決めました。
夕食も終わり、のんびりしたいたときに報告しました。
「ぽぽちゃん、11月くらいにね、妹か弟が生まれるよ」
「え?ぽぽ、おねえちゃんになるの?」
「なるよ」
「うわあ、嬉しい!」

思いのほか、喜ぶ姿にほっとしました。
一人っ子の時期が長かったこともあり、どんな反応があるのかわからなかったのです。
過去、私は流産も経験しているため、この後無事に成長してくれるのか、もしものことがあったらどうしようなんてことも考えていたため、報告することに対して少しためらいもありました。

そのあとは、家族でエコーの写真を見たり、ネットで赤ちゃんの今の大きさや重さを調べたりして過ごしたことを覚えています。

その日の夜、布団に入っておしゃべりをしているとぽぽが言いました。

「ママにとって一番大切な子どもはだれ?」

なんでこんな質問をするのかなと思いながらも
「ぽぽちゃん」
と、すぐに返しました。
「赤ちゃんうまれたら、どうなる?」
「変わらないよ。ぽぽちゃんはママの大切な子どもだよ。ずっとずっと大好きだよ」

そう返すとにっこりわらって
「よかった」
といって、眠りについたのでした。

やっぱり、不安な部分もあるよなあと思いながらその日は久しぶりにぽぽが眠りにつくまで背中をトントンしていた私なのでした。
その時間はとてもゆっくり流れましたが、ぽぽを改めてサポートしていかなければと強く思った日でもありました。


少したってから、担任の先生から電話がかかってきました。
様子を知らせてくれたのです。
「お母さん、赤ちゃん生まれるんですか?」
「そうなんです。つわりがつらくて先日ぽぽに報告したんです」
「すごくうれしそうにお姉ちゃんになるのって報告してくれましたよ」

と、学校では嬉しいようで先生に報告してくれていたようでした。
お姉ちゃんになることに前向きにとらえてくれていることにほっとしたのでした。
そこから、行き渋りは落ち着いたように記憶しています。


運動会の日

妊娠報告からしばらくは行き渋りが落ち着き、少しして運動会の日がやってきました。
朝から娘は「行かない」と布団にこもります。
去年の幼稚園の運動会の日の朝を思い出します。
集団登校はできないと判断し、ママと歩いていこうかと声をかけました。
それでもなかなか準備は進みませんでしたが、何とか家を出ることができました。
学校にも電話して、だいたいこの時間に到着すると思うと伝え特別支援の先生が待っていてくれることになりました。

二人で歩いて登校しながら、また通学路に咲く花や好きなものの話をして楽しい道中になりました。
そして、校門をくぐると職員玄関で特別支援の先生が待ってくれていたのでした。
明るく挨拶してくれる先生に無言の娘。
「お母さん、ここまででいいですよ」
そう言ってもらえたので、娘にまた後でパパとくるねと声をかけて私は一度帰宅しました。

運動会開始まであと50分

娘が登校してから30分後、小学校から電話がかかってきました。
「可能な限り早く学校に来てほしい」

慌てて夫と家を出て学校へ向かいました。
学校に到着すると、朝対応してくれた先生が私に声をかけてくれました。

「お母さんごめんなさい。校舎の施錠の関係で強制的に移動させたことで動けなくなってしまって・・・」

先生は以前、本人の気持ちに寄り添って本人が動けるまで待つ方向で支援をといって下さっていたため、今回無理やり移動させたことを謝ってくれたのです。
私としては校内の安全確保をするために必要なことだから謝ることじゃないのになあと、少し申し訳なく感じました。
また、運動会の競技中は子どもとの接触が禁止されていたのですが、生徒玄関前で一人で座り込む娘が気になり「娘と話をしてきてもいいですか?」と先生に許可をもらいました。

ぽぽの側に行くと不機嫌そうにうつむく娘。
ちょうど、朝一緒に歩いているときに見つけた花を花壇に見つけました。

「ぽぽちゃん、朝教えてくれた花があそこの花壇に咲いてるね。一緒に見に行かない?」
「・・・いいよ」

しばらく花壇を眺めながら、花の話を二人でしました。
話をしながらぽぽの機嫌も良くなっていくのがわかりました。
そんな時、ちょうど一つ目の競技が始まりました。
一年生の競技は5番目にかけっこがあります。まだ時間はあるけれど、自分のクラスのテントへは行かないぽぽ。
競技に興味を持ってもらおうと「5年生のかけっこだって!同じ色のお兄さんとお姉さんを応援しようよ」
と、少しテントへ近づきました。
「がんばってるね」
「早いね」
と、機嫌は戻ってきている様子。

それに気づいたたくさんの先生たちががぽぽに声をかけてくれました。
最初こそ、先生とは話をしなかったぽぽでしたが、慣れてくると先生とも話ができるようになりました。
そしてちょうど、夫からの着信。
「ぽぽちゃんごめん、パパのことほったらかしにしてきたからママのこと探してるかも」
「いいよ、パパさがしてきてあげて」

するとすかさず担任の先生が
「じゃあ、先生とテントの方に行ってみる?」
「いいけど」

と、思いがけない返事。
「じゃあ、ママはパパのこと探してくるね」
と、ここで娘の側から離れたのでした。

そこからは、全ての競技に参加してホッとしたのでした。
帰って来てからは疲れた~と言いつつとても満足そうな娘の顔を見て、嬉しく思った母なのでした。



次は、母の不安と葛藤について書きたいと思います。

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