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アート界の異端児「バンクシーって誰?展」に行ってみた

ストリートで活躍するアート界の異端児「バンクシー」。
彼の描く作品が気になって天王洲アイルで開催中の「WHO IS BANKSY? バンクシーって誰?展」に行ってみた。

この展覧会では、こんな(↓)風に、バンクシーが描いた壁画を、その場(現地)にいるかのように、鑑賞&体感できる空間に。ストリート・アート作品ならではの展覧会だ。

僕の中でとても響いたのは…
描かれた「絵」単体ではなく、“その場所で描く”という行為自体にも強いメッセージを帯びている、この(↓)作品だ。

■作品名「Flower Throwner 」

バンクシー

作品の解説文を紹介すると…

火炎瓶の代わりに全力で花束を投げる抗議者風の人物。
・長年パレスチナ問題に関心を寄せてきたバンクシーが、2005年頃、現地のガソリンスタンドの壁に描いた高さ5mほどの作品だ。
・そこから読み取れるメッセージは、憎しみと暴力の連鎖ではなく、「愛こそが平和をもたらす」という、忘れてはならない人類の共通課題。
・圧倒的な説得力があるのは、バンクシーがこの絵を安全なイギリスのアトリエではなく、イスラエルとパレスチナの紛争地帯で、狙撃される危険を冒して描いたということだ。
・バンクシーのストリート・アートは、作品とそれが描かれた「時」と「場所」が巧妙に選ばれており、分かちがたく結びついている。

争いを終わらせるものは、「憎しみ」や「暴力」じゃない。「愛」なんだ。ということを、「紛争地域」で描くことによって、問いかけている。
「場所」が、非常に強いメッセージとなっている。

正直、僕には、複雑に絡み、双方に大義がある争いや紛争を終わらせる方法はわからない。できうるなら、暴力的な方法ではなく、平和的な方法で解決されるものであってほしいと、心底思う。

普段テレビやネットのニュースで見ても、「まだ紛争が続いているのか、大変だな」と読み飛ばしてしまう問題に、たった一つの作品が、多くの人に目を向けさせ、考える機会をつくるアートって、凄いものだ。

良い展覧会だったなぁ。

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