日本の白パンが一番だった!
私が二十代だった頃、日本では白いパンしか売られてなかったような気がします。どうでしょう?
ドイツ、オランダなどを含む北ヨーロッパの国々を旅した時、私は白いパンに慣れていた分、茶色いパン、黄色いパン、あるいは黒パンをどうも食べる気がしませんでした。なんか様々なもの、全粒麦のようなものが入っているパンもおいしいとは思えなかったのです。口触りも嫌でした。私にとってパンと言えばただ白パンだったような気がします。
それを知ったドイツの友人が行く先々で会った人に私は白いパンしか食べないから、と紹介していたのを思い出します。
それが、ノルウェーに住んでいるうちに、私の思考は変化してしまいました。舌触りが気に入ってきたのでしょうか。風味に関してもそうだったと思います。いつの頃からかいわゆる黒パンと呼ばれるあの固いパンが好きになってしまったのです。パンの味が私も分かってきたということでしょうか?黒パン、茶色い様々なものが入ったパンの方が好きになりました。しかし、菓子パンは別物ですよ。日本のが一番です!
中国やらベトナム、韓国、タイなどなどでも菓子パンを食べてみましたが、どうも・・・。口に合わない。普通の食パン類もです。夫はこれらの国にはその文化がないから、と言っています。
一番下の義姉のスエーデンの別荘に行った時のことだ総勢十何人で泊まり込んだので、街までパンだけのために買い物に行けない、と彼女はパンを焼くことにしました。
彼女は粉4キロ、つまり4パックの粉を大きな洗い桶(私にはそう見えた)に入れるとイーストを放り込み、適当に混ぜるとほったらかし。レシピーも何もあったものではないと思いました。この人は何でもすることがおおざっぱ、悪く言えば何でもいい加減。しかし、ちゃんと数時間後にはかぐわしいおいしそうな香りが立ち込め始め、焼きあがった大きなパンが食卓に上がっていました。
このお姉さんもかなり太っています。彼女がそうだからではないでしょうが、することなんでもがすべてダイナミックに見えていました。することがすべておおざっぱと言うか日本人のようなデリケートなところがないのでそう思ってしまったのかもしれません。
別荘の庭に生えていたサラダ菜などをさっと引き抜いたかと思うと、汲んであったバケツの水の中へバシャバシャと2,3回。それで洗いはもう終わりだでした。日本人があまりに清潔にと考えすぎなのかもしれませんね。
ノルウェーのパンはさまざまに豊富です。パンコーナーはお店でも相当な場所を占めています。しかし、菓子パンに関しては日本のものの方が種類も多くもっとおいしいのではないでしょうか。たいていの海外の知り合いも同感です。日本に住んでいた時には「毎朝、朝食用に菓子パンを買いに行っていた。日本の菓子パン大好き」とチェコの友人もドイツの友人も言っていました。