海外で瞑想するのめっちゃ良い、割とTech系人材にオススメ
かるーく自己紹介
ボンジョルノ!noteへの一発目の投稿が、まさかイタリアからするとは。一応自己紹介しておくと、35歳既婚、本業はIT系のプロダクトマネージャ、趣味は歴史小説の読書とサッカー観戦。まとまった時間が出来たので、一人旅でイタリアに来ている。一人旅を許してくれた妻に感謝感謝である。今回の旅の目的は、Meditation Retreat、意訳すると「瞑想合宿」に来ること。そして、瞑想合宿の舞台になったのがアッシジ。正直全く知らない街だったけど、6日間滞在した感想は「最高」の一言。日常から離れて内省するには、絶好の場所だった。
瞑想を始めたキッカケ
本業での挫折が、一番大きなキッカケ。事業責任者として事業を任せてもらっていたが、全く結果を出せず。そしてチームビルディングもボロボロ。独り相撲を10ヶ月くらい続けた挙句、メンタルやられて会社を休んだ。そんな折に先輩から「確かにお前は大変な状況にいたけど、同じ状況でも結果出すやつは出すよ」と言われ、最初は「人の気も知らねーでなんだよ」と思った。が、落ち着いて考えたら思い当たる節があるなと。事業作りは「模範解答がない問いに自分なりの答えを示す」行為なのに、ぼくには「自分なりの答えを示す」為に必要な哲学とか信条がない。もっと言うと、そう言うものが自分の中にないわけないのに、全然認識できていない。自分の中にしか答えがないものを探す。その方法の一つとして、瞑想はありかもしれない。瞑想を始めたキッカケを言語化すると、多分こんな感じなんだと思う。
なんで瞑想するのにイタリア?
動機はとても不純で、参加したついでにヨーロッパ旅行をしたかったから。インドとかタイも考えたけど、アジアは頑張れば一週間の休みで行けるから、次の機会でいいかなと。他にも理由があるとしたら、アジア人が少ない場で瞑想してみたかったのはある。ぼくに初めて瞑想を教えてくれた人が「瞑想の質はリードする人、どんな参加者がいるか、どの場所でやるかで決まる」と言っていた。今まではリードも参加者も日本人、開催地は日本という場にしか行った事がなかったので、ちょうどいい機会かなと。ぼくが参加したのは5泊6日のプログラム。”Retreat Italy”でググったら、一番上に出て来たものに申し込んだ。海外で行われる瞑想合宿はインストラクションが全部英語になるので、そこそこの英語力が必要になるので注意。
どんなプログラムだったか
これが1日のスケジュール。朝と晩にホテル内にあるメディテーションルームで30分ほど瞑想、午前と午後は、市街地にある教会や巡礼地の森を徒歩で巡り、パワースポットで10分くらい瞑想という感じ。日本で参加したプログラムは結構ストイックだったが、今回参加したのは割とゆるくて、バカンスの延長みたいだった。僕以外の参加者はアメリカ人が5人、イギリス人が2人、スイス人が1人。年代は40代以上が6人で、30代が2人、10代が1人。父と娘で来ている親子がいて、親子でこういう所に来るのなんか凄い良いなーと思った。
瞑想の目的は「無になること」ではない
Always be present. Be here now. Be aware of what you feel and what you think. Let them come and go.
リードの人が毎回こんなことを言っていた。意訳すると「自分の内に湧いた感覚とか雑念を認知しなさい。今この瞬間の自分を感じなさい」だ。なんかこう書くと、スターウォーズのジェダイマスターが言ってそうなセリフだな。やってみて大事だと感じたのは「無になる」ことではなく、「感じてしまったこと、考えてしまったことを認知する」なのだと思う。面白いのは「無にならなきゃ」と思うほど雑念が湧き、雑念が湧くに任せてると段々と静まってくることだ。他の人がどうだかは知らないが、ぼくの場合はとにかく雑念が湧きまくる。雑念を文字にすると、「腹減った」「次の目的地のホテル取らなきゃ」「なんであの人はあんなこと言ったんだろ」「早く終わらないかな」「ケツ痛い」とか。ただ、こう言う雑念が湧くに任せてると、段々波が鎮まっていくから不思議だ。
SNSやゲームをすると雑念が増幅される
If your mind is busy, You might feel meditation is long. If quiet, You might feel it’s short.
こんなことも言っていた。意訳すると「雑念が多いと瞑想が長く感じて、少ないと短く感じるよ」だ。あくまでぼくの体験ベースの主観だが。空き時間にtwitter/facebookをずっと見てたり、ゲームに夢中になってたりすると、全然良い瞑想ができなかった。とにかく瞑想が長く感じるし、雑念が倍以上に増えてる様に感じた。外部刺激が強過ぎると、内省などできない。旅に出るとかデジタルデトックスとかの効用は、外部刺激を極小化することにある気がする。外部刺激が少ないという文脈でいうと、森や教会での瞑想はすごく良かった。広くて静かな空間で瞑想すると、狭い部屋で瞑想するのとはまた違う感覚になる。
日本人と欧米人の違いを感じた出来事
日本で参加したプログラムで、耳にしたのが「自分のやり方が合っているか不安」と言う参加者の声だ。日本では、模範解答や正解の手順が気になる人は一定数いる。今回はぼく以外全員欧米人だったが、「自分のやり方が合っているか不安」だと話している人は誰もいなかった。サンプル数が少なすぎるので一般化するのは乱暴だけど、日本人と欧米人の「自分なりの正解を導く」ことへのスタンスの差が、「自分のやり方が合っているか不安に思うかどうか」の差に現れている気がする。キリスト教がバックグラウンドにある人達は、「祈り」や「懺悔」の経験があるから、似た行為である瞑想にもすんなり入れただけなのかもしれないが。人間の行動に何がどれくらい作用したか正確に知るのは困難だが、それを考えて探索することは愉しい。
海外のTech系人材は結構瞑想してる説
面白かったのはTech系人材が僕以外に2人いて、1人はプロダクトマネージャ、もう1人はエンジニアだった。僕ら3名で意見が一致したのは「Tech業界にいると触れる情報の量が多いから、何も考えずに過ごしていると、情報の洪水に飲まれてすぐ自分を見失うよね」と言う点だった。Googleが震源地になってマインドフルネスが流行り始めたのには、この辺に理由があるのかも。結局ソフトウェアは人間が生み出すもので、逆に言うと人間の創造性しかアウトプットの差別化要因がない。だからこそ、頭も心もクリアな状態になる方が、良いアウトプットが出やすいのだと思う。ちなみにHeadspaceっつー瞑想アプリがあって、この2人はそれを入口にして瞑想にハマったらしい。
まとめ:海外で瞑想がオススメな点
色々面白かったけど、まとめると次の4点になる。
1. 海外だとネット接続が不便なのでSNSを見る機会が減る
2. 言葉が分からないから話す機会が減り、内省の時間が増える
3. 文化的・宗教的背景が違う場所にいると、自分のルーツについて考える時間が増える
4. 意外と海外のTech人材に会えて、新しい発見があるかも
次はインドとかタイに挑戦してみたい。ちなみにスイス人の参加者がおしえてくれたのは、Shambhalaと言うプログラム。なんか今回のと違って死ぬほどストイックで、8時間ぶっ通しで瞑想したりするらしい。ご飯とかトイレとか一体どうすんだろw
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