思いっきり身体を動かせる場所、少なくない?
何をもって「ヘルシー」というかは人それぞれだろうが、私は自称「ヘルシーな人」である。いわゆる「飲む・打つ・買う」のどれもやらないし、タバコやドラッグも経験すらない。そういうものにあまり興味がないようだ。
もちろんストレスはそれなりに溜まるので、上記以外のことで発散することになる。私の場合は運動。元々陸上部だったこともあり、走ることがそれに該当する。軽い運動程度だと満足できないことが最近よくわかったので、ここ最近は週末に結構激し目の運動をするようにしている。私のnoteを読んでくれている方なら知っているかもしれないが、最近のお気に入りはトレイルランニングである。
ゴールデンウィークは横浜にある「新治市民の森」までトレイルランニングをしに行った。ただ、メインはトレイルランニングよりかはそこまでの往復70kmの自転車だった。自転車でどれくらいの距離を走ることができるのか、ふと試してみたくなったのだ。
行きは「川崎市岡本太郎美術館」に立ち寄ったことで、強烈なアップダウンの多いルートを通ることになってしまった。長距離ライドの場合はルート選びも重要なことを痛感させられた。
トレイルランニングを終えた帰り道でのこと。鶴見川沿いを10kmちょっとをひたすら走り続けるコースに入った。自転車専用の道ではないため、周りに多少気を付ける必要はあったが、車道からは完全に隔てられていたこともあり、無心になって自転車を漕ぐことができた。
かなりスピードは出ているはずだが、頑張って前に進もうとしている感覚はなかった。左右の脚の踏み込みに合わせて車体がバランスをとるように逆側に揺れる。あえてオノマトペとして表現するなら「コーコー」に近い音がどこかから聞こえる。風を切る音とはこのことなのだろうか。
あっという間に走り終え、市街地に入った。まだどこまでも走り続けられそうだったが、気温もかなり高かったしその先も長かったので、とりあえず武蔵小杉で休憩がてらに少し遅めのランチを取ることにした。
商業施設の駐輪場に自転車を止め、とりあえず水分補給をする。思っていた以上に喉が渇いていたのか、ペットボトルが一瞬で空になる。
フードコートに入って注文しようとする。と、その時初めて、喉がカラカラになっていてうまく声が出ないことに気づいた。
想像以上に身体を酷使していたようだ。席につき注文したものを待っている間、疲労感がじわじわと滲み出てきた。そしてそれに伴って、不思議な充足感が身体を満たしていた。
トレイルランニングで得られるのとはまた違った感覚だった。高いレベルで集中することでしか感じることができない充足感だったのだろう。
ふと、都心ではそういった充足感を得られる場所が限りなく減っているように感じられた。
一昨年久しぶりに陸上競技を再開した時、陸上競技場に10年ほど前のまだ短距離選手だった頃と比べると多くの人がいることに驚かされた。が、そこにいる人の陸上未経験者の割合も増えていたことで、競技場で守るべきとされている“暗黙のルール”(ジョグはトラックの内側か外側で、等)がきちんと守られていないことにも気がついた。それは真剣に競技をしている人にとっては思っている以上に大きな邪魔になるし、何よりも危険が伴う。
また、インラインスケートをやりたいと思い、近所でできるところを調べた際、代々木公園はそれを全面的に禁止しているのを見つけたことを思い出した。やたらと禁止事項が多い代々木公園、なぜか本来ランニングが禁止されているサイクリングコースで走っているランナーには激甘なのが毎度気になるのだが、もう少し本格的にスポーツをしたい人にも優しくなってくれれば、といつも思う。
もちろん、本格的にスポーツをするとスピードも出るし集中もするから、何も考えずに歩く一般人がいるところからは多少離すことは重要だろう。ただ、今の東京は、そういうスポーツをする人を“煙たがる”傾向にあるように感じる。「一般人が怪我をしたら誰が責任を取るんだ」という声が聞こえてきそうだが、私の知る限りにおいてその手のことで怪我をするのは不注意な一般人がその原因の大半を担っていることがほとんどだ。そこはきっと、上手な施設やルール作りによって改善されるのではないかと思料する。
「危険だから」という理由で排除するのはとても簡単だが、本当にそれでいいのだろうか。それによって私たちが失っているものは、実はとても大きいのではないだろうか。自転車に乗りながら私は、あれこれ考えてしまった。
スポーツをする人のマナーが悪い、という別の問題はあるものの、パリはそのあたりは東京に比べると寛容だ。都市のあり方やそこにいる人々が全く違うので、「パリを見習うべき」だとは思わないが、東京は東京で、きっともっとうまいやり方があるのではないか、と私は信じて疑わない。
とりあえず、代々木公園さん、もう少し禁止事項を減らせませんかね?そして、サイクリングコースでランニングしている人を、ちゃんと注意できませんかね?
よろしくお願いします。
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