見出し画像

冷凍食品の隠れた名作

揚げ物が、好きだ。

最近、複数の友人から指摘されたのだが、私はどうやらレストランで揚げ物ばかり頼んでいるらしい。全く自覚はなかったが、いわれてみれば確かにそうかもしれない。唐揚げやフライドポテトはマストだし、蕎麦もだいたいかき揚げが入ったものや天ざるあたりを頼んでいる。カレーも、できればカツカレーにしたい。

家でもよく揚げ物をしているが、そのことをいうとよく驚かれる。「揚げ物、家でやるのめんどくさくない…?」と聞かれるが、虎穴に入らずんば虎子を得ず、私は揚げ物のためなら、その労力を厭わない、強い心を持っているのだ。

というか、揚げ物って、そんなにめんどくさいか…?とも思う。油を温めてその中に処理した食材を放り込み、しばらくすれば出来上がり。片付けには「固めるテンプル」をよく使う。意外と楽だと思うのだが、気のせいだろうか。


ところで、そんな揚げ物好きな私が、好んでよく揚げている冷凍食品がある。幼少期我が家の食卓にのぼり、かつ、おやつとしてもよく出されていたその存在が、どうやらあまり認知されていないということを知ったのは、つい最近のことだった。

私は家で揚げ物をする時、その冷凍食品を一緒に投入している。油を嵩上げすることができる上に、美味しい。一石二鳥とはまさにこのこと。


その冷凍食品は、たこ焼きである。

よく見かけるソースや鰹節が一緒に入っている6個や8個入りのものではない。透明な袋に、数十個無造作に詰め込まれているものだ。我が家の近くのスーパーには以下のリンクのものがあるのでそれをよく買っている。

(話は逸れるが、我が家でよく食べられていた冷凍食品はこのテーブルマークというメーカーのものが多かったことに、今ふと気づいた。「ごっつ美味いシリーズ」のたこ焼きやお好み焼きは小腹が減った時によく食べていたし、このメーカーのさぬきうどんは冷凍庫の常連選手だった。先日「ごっつ美味いシリーズ」のお好み焼きを久しぶりに食べたが、昔と変わらぬ美味しさで懐かしい気分にさせられた)


この冷凍のたこ焼きを買ったら、ぜひ裏面の調理方法を見ていただきたい。家の冷蔵庫の中にあった当該商品の裏面に記載されている調理方法は以下の通りである。

テーブルマーク「たこ焼き」裏面表記

いわゆる一般的なたこ焼きを楽しむのであれば、レンジでチン!、しかもラップも要らずにできてしまう。これはこれでもちろん美味しい。

注目していただきたいのはその下、「油であげる場合」である。

凍ったまま油に入れて、6、7分で出来上がる。他の揚げ物をする際に、ついででできてしまうのだ。お手軽でしょ?

これがとても美味しい。ソースやマヨネーズがなくても、大変美味なのだ。外がカリッ、中はホクホク。たこ焼きの生まれ故郷である関西の方々からすると、こういうのは邪道なのかもしれないが、そういう“伝統”に縛られないのであれば普通のたこ焼きとはまた別の「美味しい揚げ物」として楽しむことができる。


ある日、母が「たこ焼きの袋の裏側に、油で揚げる調理法が書いてあったから試してみたんだけど」といって、私たちの前にこんがりと茶色になったたこ焼きを差し出した。食べてみるとこれが美味しい。母の挑戦は見事に成功したのだ。

このようにして我が家ではたこ焼きは「揚げる」がスタンダードとなった。夜空に輝く星の数ほどのたこ焼きが、我が家の鍋の中でカラッと揚がっていった。テーブルマークの揚げたこ焼きは、我が家にはなくてはならない存在となった。

ただ、このスタンダードは、どうやら世間一般のスタンダードではないようだ。誰に聞いても、テーブルマークのたこ焼きを嬉々として揚げている我が家のような家庭はなかった。テーブルマークさんはちゃんと裏面にこの素晴らしい調理法を記載しているにもかかわらず、そして、こんなに美味しいにもかかわらず、だ。


これは由々しき事態だと思い、私は使命感に駆られて筆をとった次第。


さあ、今こそスーパーにて透明な袋に入ったたこ焼きを買いに行くのだ。帰ってきたらすぐに鍋に油を注ぎ、170度になるまで待とう。菜箸の先から気持ち大きめの気泡が出たらゴーサイン。鍋とあなたの胃袋の大きさを鑑みて適当な数を算出し、その数のたこ焼きを、絶対に間違えてはならない、凍ったまま、投入すべし。いいか、凍ったまま、だぞ。6、7分待てば、今まであなたが知らなかった、未知の美味と出会えるはずだから…


今日はただ、この揚げたこ焼きの美味しさを伝えたくて記事を書いた。食べたくなってもらえただろうか?ぜひ皆様におかれましても試していただきたい。

か、書くことが思い浮かばなかったから、たこ焼きの話でお茶を濁そうとしたわけじゃ、ないからねっ…!


【çanoma公式web】

【çanoma Instagram】
@canoma_parfum

#サノマ
#香水
#フレグランス
#ニッチフレグランス
#canoma
#canoma_parfum
#パリ
#フランス


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?