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🍥燻製年越し鴨せいろ🍥


新年のスモークするかのような大仰なタイトルだが、合鴨の和風ローストを燻製にしたものだ。

なぜ燻製をタイトルの冠に付け誤解を招くような表現をしたかだって?

静かにっ…!!
…音に反応して…やつらは襲ってくるんだ…

それはさておき、そこそこに手間がかかる和風ローストを燻製するなど、正直なところ面倒で気が狂いそうになる。
だが私は煙属性の生命体だ。人間型スモカロイドだ。
それがたとえ年越しの主役であろうと、燻製をせずにはいられない。

巨大な重力が光をも曲げずにいられないようにだ。

顔面を用いて相対性理論の説明をする
アインシュタイン博士




〈材料〉

・合鴨ロース2枚 ・生姜 ねぎ頭 人参 ・塩少々

・清酒100ml本みりん50ml醤油75ml

①合鴨ロースのスジ、血管を出来るだけ除去し、皮目に毛が残っていたら抜く
両面に少し塩を振る

②細切りにした皮付き生姜、ネギ頭、人参を炒めて香りをたたせる
清酒、本みりんを加えアルコールを飛ばし、醤油を加え、ひと煮立ちしたら火を止め粗熱をとる

③中弱火で合鴨の皮目を焼く 
滲み出る脂は、キッチンペーパー等で拭き取る
しっかりと焼き目がついたら裏返して身を軽く焼く

④ぬるま湯で脂を洗い落とし、水分をよく拭いて②の漬け汁と一緒にジップロックに入れて空気を抜く

⑤57℃〜60℃を保ち、0:45〜2:00の低温調理(合鴨の状態による)

⑥合鴨を取り出し表面を良く拭き、冷めないうちに燻製器にて10分程度軽めにスモーク(60℃〜80℃)

⑦煮汁に戻し、冷蔵庫でひと晩寝かす

燻製後の合鴨


包丁を入れると艶やかなロゼが浮かびあがり、私は我慢できずに口にする。

おお…

しっとりとした舌触りで、驚くほどにしっとりしている。噛めば噛むほどしっとりさが際立ち、中でもしっとりさが秀逸だ。わさびや柚子胡椒との相性もしっとりで、しっとりと嚥下したあとの後味ですらしっとりと余韻を残し、私は思わずしっとりと声に出した。


元が冷凍の安鴨だとは思えないほど、徳の高い味がする。

低いことで有名な私の徳の帳尻合わせにはうってつけと言っていいだろう。

これで無事に年を越せそうだ。

燻製年越し鴨せいろ



今年は例年になく忙しく、無いはずの神経をよく遣い、けれども悪ふざけばかりしていたせいか、年末になって派手な風邪を引いてしまった。

人間とは良くできたもので、身体に気持ちも引っ張られる。
ひるがえって、気持ちだけで身体を引っ張るのには限界がある。

四十も半ばに近づいて「健康が一番だなぁ」などと考えるようになった焼きの回った男ではあるが、皆様のご健勝を願っておく。

ビーフケーキ!!

ビーフケーキ!!

ビーフケーキ!!


ビーフケーキ!!


それでは、良いお年を🇯🇵


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