「衆議院議員の任期満了前1か月」に際して野党各党に現実的な公約の策定を求める
今日で、10月21日(木)に衆議院議員の任期満了まで1か月となりました。
来るべき総選挙に向けて、各党はそれぞれ選挙の公約の策定と公表を進めています。
現在総裁選挙を行っている自民党は、各候補の提唱する政策が公約の基礎をなすことが予想されます。それだけに、論戦を通して政策の是非が検証され、実現の可能性が高められるとすれば、自民党にとっては格好の機会を手にすることになるでしょう。
一方、他の諸政党にとっては、従来の主張に加え、新総裁の下で策定される公約を念頭に置きつつ、それぞれの政策を具体化することになります。
その際、現時点で野党各党は議席の増加はあるとしても単独で衆議院の過半数を制する見込みも、自民党と公明党という現在の与党が過半数の議席を割り込む可能性も高くありません。
そのため、ややもすれば有権者の歓心を得ることが主たる目的であるかのような政策が提起されたり、実現させるためにどのような方法が用いられるか定かでない公約が示されることになります。
もとより、財源を念頭に置きつつ政策を立案することは現実的ながら、有権者の支持を得る公約を主張することは容易ではありません。
従って、こうした態度は、一見すると1つでも多く議席を獲得するための戦略となるものの、実際に政権を獲得するという観点からは公約と有権者に対する責任という点で好ましいものではないと言えます。
何より、有権者が政権を任せるに足ると信頼しない限り、いかなる政党であっても政権党の座を手にすることは困難となります。
それだけに、野党各党には、机上の議論に留まらない、現実主義に基づいた公約の策定が期待されます。
<Executive Summary>
Can the Opposition Parties Show Realistic Campaign Pledge for the 2021 General Election? (Yusuke Suzumura)
The 2021 General Election will be held within next two months. In this occasion we require all opposition parties to promise realistic campaign pledge.
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