見出し画像

アザミ(歌詞)

アザミの花言葉
------報復、独立、私に触れないで。


アイドルを卒業して
1人になって
誰のことも知らない東京に来て
新しい仕事を始めて
生活も音楽も頑張るぞって
そんな風に思っていた。

だけど色んなことが重なって
なにもできない状態が続いた。
たぶん鬱だったと思う。

慣れない満員電車
毎日早く起きて
仕事をして寝る。
誰もいないこの地で
その繰り返し。

音楽も、とにかくライブをして、
人脈を作って、「ゆっそ」を広めなくちゃ。
だってあんなに大切にしていたグループを
抜けてきたんだから。
一緒に追いかけていた夢を、
置いてきたんだから。

焦っていた。

だけど毎日"なんとか起きて生活を始める"
それだけで精一杯だった。
とても音楽ができる精神状態ではなかった。

表やSNSではなんとか表情を作って
頑張っていたけれど
家で一人になると泣いてばかりいた。

焦って焦って苦しくて苦しくて

とうとう会社でも泣いてしまうようになった。
感情のコントロールができなくなっていた。

会社の人たちは優しかった。
会社に行けなくなって
そのまま辞めることになってしまった。
すごく迷惑をかけた。
今でも申し訳なく思っている。

そのあと自暴自棄になったりもした。

そんな状態になっても
やっぱり音楽は手放せなかった。
手放そうともしたけれど
縋り付いたのは音楽だった。

そんな時に書いた歌詞。
大切な私の感情たち。

アザミ     ♪ゆっそ

散々と踏みつけてきたものを
拾い上げては抱き締めて
これが大切なものだと
今更言い張って縋りついて
何者かになろうとする僕は
本当に無様で滑稽だ

空飛ぶ人を横目に
地を這いずり回ろう
汚れて汚れて汚れた先で
1度でも刻めればいいんだ

皆が僕のことを見て笑うんだ
必死にもがく僕を笑うんだ
もう生まれ変わりたくはないな
終わった先でも歌がうたいたいな

アザミの花が揺れてる
明日もきっと生きてる


このあとすぐコロナ禍になる。
不謹慎かもしれないが
私自身はゆっくり休む口実ができ
家でのんびりすることで
精神も少しずつ回復していった。

とにかく何かやらなくちゃと
入った事務所でSHOWROOMを始めた。
毎日配信をするという目標ができた。
それもよかったのかもしれない。
いつも配信に来てくれたみんなに感謝している。


結局ライブができたのは、
上京してから1年後のことだった。


今も、私は生きて、歌っている。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?