一人のバイトが会社を潰すことなど簡単

労働者の賃金抑制や雇用の流動化の是非が語られる際にあまり指摘されていないことについて書いてみたい。

賃金抑制と雇用流動化した状態の労働者の最適行動はなにか。会社の経営を悪化させることだ。客が減れば仕事量が減り、労力当たりの稼ぎが増えることになる。実質的に仕事の効率化である。経営者からすれば迷惑この上ないが、労働者目線では優秀な労働者であろう。

一番ダメなのは一生懸命に働いて客を増やし売り上げを増やすということだ。給料が増えないにもかかわらず仕事の量が増えてしまう。労働者目線では無能な労働者ということになる。

であるから優れた経営者は賃金を上げる仕組みを導入し、働きやすい環境を整える。利益を減らさないための仕組みの一つである。

本来の管理職はこの仕組みを管理するのが仕事だったのだろうが、現在はその仕組みが存在しないため、監視員といった方が適切に思える。

管理職が残業代をもらえないことに疑問を持ったことはないだろうか。実際は監視員であると考えればその疑問は当然のものであろう。

モラルとは

これを理解できなくてもうまくやっていけるように先人は道徳を考えたのである。「従業員と家族を食わせていく」というのは利益を度外視した矜持のように思えるかもしれないが実際には経営者にも利益がある。


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