gingatetudou333333333

gingatetudou333333333

マガジン

最近の記事

ラッダイト運動と労働塊の誤謬

AI技術の普及に伴ってラッダイト運動が見直されている。ラッダイト運動に対する批判として労働塊の誤謬が持ち出される。 技術革新により生産性が上がると仕事の量が減って労働者同士で奪い合うしかないという考えは誤りである。労働市場は動的であり技術革新により新しい産業や仕事が生まれるためラッダイト運動は間違っている。といったかんじだ。 これは完全に間違っている。労働塊の誤謬は、社会全体の長期的な視点で考えているからだ。 新しい仕事がいつ生まれるのだろうか。10年後か20年後か、下

    • コロナ・ショック・ドクトリン

      老人が死ねば経済が向上するかのような主張を度々見かける。コロナウイルスによって医療資源が不足していることから、そのメインの消費者である老人を口減らしすることでその需給ギャップを解消しようという話らしい。 ここまでならまだ理解できる(道徳などは置いておく)が老人が減ることによってなぜ経済が向上するのか。医療資源の不足に合わせて主張されていることからもわかるように、経済における需要と供給を問題にしている。高齢者の需要を現在減少中の生産年齢人口による供給能力で支えるのは無理である

      • アンチフェミニズムが大衆化するとき

        大衆とは特に知識を持ち合わせていない、社会を占める大多数の人である。対義語はエリートや知識人などの少数者、知識が豊富で教養を持つ少数の人達だ。 この大衆と優れた少数者という構図は常に固定された関係ではない。例えばマタギなどの狩りの技術や知識という分野においては、特定の学問領域でどれだけ優れた学者であっても大衆である。大衆であるか優れた少数者であるかどうかは場合によって変化する。 何が大衆と優れた少数者を分けるのだろうか。おそらく、その分野において真剣であるかどうかだ。特定

        • 規制とルールを無くせば良いという愚

          私は中学生ぐらいまで、テレビに出てくる頭の悪いコメンテーターなどから影響を受けて何でも規制を無くせば良いなどと思っていた。今考えるとこんな考えは放任主義とかアナーキストと馬鹿にされて終わる様な話だ。しかしながら、未だにこの幼稚な考えを持っている人が年齢学歴問わず多数に支持されているのを度々観測する。 そういった人たちの多くは論理的思考が苦手な人や、あるべき論から現実への認識を捻じ曲げてしまう様な頭でっかちのエリートなどである。彼らに理解してもらうにはどの様に説明すれば良いか

        マガジン

        • ボンボン
          4本

        記事

          自由競争という宗教

          自由競争という言葉の意味を知っているだろうか。Webで検索してみると以下のような説明がある。 1 他から制限または束縛を一切受けず、各自が自由に他と競争すること。 2 国家などによる干渉や規制なしに、市場において多数の生産者と需要者の間で自由に行われる利潤追求の競争。 当たり前だがこんなものは現実にありえない。流石に経済学者もそれには気づいているようで、自由競争を健全なものにするために独占禁止法などがあると主張がされている。 だとすると、国家などによる規制(独占禁止法

          自由競争という宗教

          皮肉屋は知能が低いのか

          以下の記事が話題になっていた。シニシズムは高い知能と関連しないという趣旨の記事だ。 このタイトル付けが悪質で本文中に皮肉屋に関連した話は殆ど出てこない。シニシズムの皮肉主義と皮肉屋が同じ字面だったので注目を集めるために関連付けただけである。記事において他者の行動を「自己利益に突き動かされている」と見なすことをシニシズムと定義づけているが、これから皮肉屋を連想する人はほとんどいないだろう。 皮肉とは相手を遠回しに意地悪く非難することであり、皮肉屋はそれを発言するのが好きな人

          皮肉屋は知能が低いのか

          スキャンダルと仕事は無関係なのか

          人気商売をしている有名人がスキャンダルの発覚によって叩かれるのは昔からよくあることだ。最近はSNSの浸透によって激しくなっている。 反対に、仕事の内容と人格は関係ないなど、擁護の声も多々見られる。たしかに批判側の醜さを見れば反対したくなる気持ちはわかる。しかし、スキャンダルと仕事と関係ないのだろうか。 まずは関係者目線から考えてみる。そもそも人気商売ができているのはその人の能力によるところが全てではない。役者や声優、テレビタレントについて挙げてみる。表に現れる言動は脚本家

          スキャンダルと仕事は無関係なのか

          作品の評価と認知的不協和

          矛盾する認知を同時に抱えたときに人は不快感を覚える。これを認知的不協和という。人はこれを解消するために自身の態度や行動を変えると考えられている。 作品を評価する際に以下の矛盾する認知によって不快感を覚える。 ・人気(売れている)作品は面白いという考え方 ・作品の内容がつまらないという自身の評価 要するに人気の作品をつまらないと思った時に認知的不協和を感じる。 この矛盾を解消するために度々見かけるのがステルスマーケティングだと認定する行為だ。ステマによって作品が人気であるよ

          作品の評価と認知的不協和

          リベラリズムの自由

          フェミニストによる無責任な言説がいまだにネット上で需要があるのを見るとうんざりする。言説自体は幼稚であり取るに足らないものだが、あの無責任な考え方はフェミニズムのみならず幅広く共有されているように思う。 フェミニズムやグローバリズムなどの現代のリベラリズムの文脈で語られる自由は同じだ。彼らは国境、国籍、人種、性別、伝統などによって生じる制約から解放されることを自由と考えている。人間はあらゆる制約から解放されることによってより良く生きることができるという単純な想定があるのだろ

          リベラリズムの自由

          ラム肉の匂い

          私が子供だった頃、とあるテレビ番組がジンギスカンを笑いのために丸焦げにしていたのを見て衝撃を受けたことがある。北海道で育った私にとってジンギスカンは御馳走であり、テレビの中で起こっていることが理解できなかった。 どうやら小さいころから食べていない人にとって草食動物の肉は臭く感じるらしい。葉緑素が体の中でフィトールというにおいの元の物質になる。そのため牧草飼育の牛も同様のにおいを出す。ラム肉を臭く感じる人がそのにおいを肉の品質のせいにするのをよく見かけるが誤りである。草食動物

          ゲームから得られる能力

          ゲームは無駄であるという主張をネット上で定期的に見かける。ゲームには様々な種類があるので一概には言えないはずなので、そのように決めつける主張は誤りだろう。 また、他で学ぶのは難しく、ゲームから得られる物もある。幅広く様々な種類のゲームを遊ぶ人、攻略に楽しみを見出す人が持っているであろう能力がある。 1.ルール(ゲーム)を把握して良し悪しを判断する能力 2.ルールの欠陥(必勝法)を見つける能力 物語のみ異なるノベルゲームなどを除けば、ゲームごとに様々なルールが存在する。ゲ

          ゲームから得られる能力

          競争信仰の所感

          競争がすべてを解決する万能策のように語っている人をよく見る。特定の対象を批判する際に「競争が無いのは悪い、競争原理を導入すべきだ」などという趣旨の主張がされている。競争に勝ったものは正しいという信仰だろう。 競争に勝ったものが正しいとは限らない。むしろルールの欠陥を見つけるか、バレないように不正する方が有利である。完全に自由に競争をした場合、勝った方が悪質であることもある。だからこそ競争には様々な制限が必要になる。 スポーツにおけるルール、それを守らせるための審判、スポー

          競争信仰の所感

          ガーターベルトの正しい付け方

          イラストや写真などに対して、ガーターベルトがパンツの上にあるとことに対して「間違っている」などという指摘をよく見る。 調べてみるとどちらでも正しいらしい。 「間違っている派」の主な意見としてトイレの際に面倒であるという主張がある。であれば前が開くようなパンツを選べばいい。また、「間違っている派」がどちらの見た目が良いかという話をしていないということは、ベルトが上にある方が見た目は良いと暗に認めているのだ。下着モデルもベルトを上にしているし、そのようにデザインされているのだ

          ガーターベルトの正しい付け方

          一人のバイトが会社を潰すことなど簡単

          労働者の賃金抑制や雇用の流動化の是非が語られる際にあまり指摘されていないことについて書いてみたい。 賃金抑制と雇用流動化した状態の労働者の最適行動はなにか。会社の経営を悪化させることだ。客が減れば仕事量が減り、労力当たりの稼ぎが増えることになる。実質的に仕事の効率化である。経営者からすれば迷惑この上ないが、労働者目線では優秀な労働者であろう。 一番ダメなのは一生懸命に働いて客を増やし売り上げを増やすということだ。給料が増えないにもかかわらず仕事の量が増えてしまう。労働者目

          一人のバイトが会社を潰すことなど簡単

          女性が男性の「暴力性」に惹かれるとは

          インターネットのとある界隈で女性は男性の「暴力性」に惹かれるという言説が話題になっている。かつての男らしさなどという曖昧な表現から一歩踏み込んだ的確な表現だと思う。 とはいえこの指摘自体は全く新しいというわけではない。危ない男に惹かれる女は様々な媒体で表現されてきたし、バラエティー番組などで女性自身が自虐的に体験談を話していたりする。 にもかかわらず「女性に失礼だ」とか「ミソジニーだ」などという反論が見られるが何かしらの信仰を元にした条件反射的な反応だろう。 最初に言葉

          女性が男性の「暴力性」に惹かれるとは

          女性は少子化を求める

          女性の社会進出が少子化の原因であるらしい。その解決策として女性が働きやすくなるように環境を整えて仕事と家庭を両立させ、産休育休でキャリアが中断しても不利にならないようにするという提案がされている。 しかしその解決策は少子化が女性優遇の免罪符になっていることを暗に示している。少子化でなければ女性が働きやすい必要はなく、仕事と家庭を両立する必要もなく、産休育休でキャリアが中断して不利になってよいと言っているようなものだ。 一般に需要に対して供給が少ない物やサービスの値段は高く

          女性は少子化を求める