共感百景という番組とトリプルファイヤー吉田さんの絶妙なダサさ
共感百景という番組を知っているだろうか。
僕は最近知ってかなり自分の好みと合っている番組だと知り、今マイブームとなっている。今日はその話をしたい。
あるテーマに基づいた「あるあるネタ」を“共感詩”として発表し、センスを競う“笑えるのに何故かもの哀しい”新感覚エンターテイメント番組
ホームページにはこのような記述があった。
ルールは至ってシンプル。テーマに沿った詩を一人ずつ発表する。
出場者は芸人、小説家、ミュージシャンなど様々なジャンルから選ばれる。
この番組の好きなところは軸には”あるある”があるのだが、それだけにとどまらない”性格の悪さ”や”哀愁”、”コンプレックス”、”絶妙なダサさ”がミックスされていて、笑いと涙を同時に誘ってくる。
僕の大好きな作品をいくつか紹介したい。
「子供にだけ 好かれてる 叔父よ」西加奈子
わかります。小学生にのみイキれない大人ってたまにいます。
「あの人の事は 好きだけど あの人のツイッターは苦手」麒麟・川島
首もげるほど共感してしまった。Twitter見てみたらすげぇ政治について語ってたりとかね。アンチと意地になって喧嘩してたり。
「隣家で くりかえす スヌーズ 死んでいるのか」西加奈子
最初これ聞いた時はいまいちピンとこなかったけど一軒家の実家を出て、一人暮らしをしだしてからやっと意味がわかった。
「同級生のカップルをチャリで追い抜いて 帰る時のスピードで 何かを伝えたかったんだ」アンガールズ・田中
哀愁しかない。これは小説のタイトルとかになってもおかしくないぐらい傑作。この気持ちを言語化してくれてありがとう。
そんななかでもずば抜けて好きな人が一人います。
トリプルファイヤーの吉田さんです。
「肩パンを やめさせるために パンチ力を ほめた」トリプルファイヤー・吉田
「おれの話には パズドラを やめさせる 力がない」トリプルファイヤー・吉田
「おまえは 視聴率を 数字と呼ぶな」トリプルファイヤー・吉田
「本当はもうちょっと高い美容院に行っている」トリプルファイヤー・吉田
「塾では本当、誰よりも面白くて、、、」トリプルファイヤー・吉田
「イケメンの女装を俺は無視する」トリプルファイヤー・吉田
「頼むから母の作ったチャーハンを食べてくれ」トリプルファイヤー・吉田
もう最高すぎる。とにかく情けないほどにダサいのだ。
もう愛おしいという感情を抱くほどに。
僕はこの番組をきっかけでトリプルファイヤーというバンドを知ったのだが、これまたドストライク。ゴリゴリにかっこいい演奏に吉田さんの哀愁漂う情けない歌詞がとにかく合う。
「次やったら殴る」や「SEXはダサい」という曲は、タイトルだけで吉田節が炸裂しているが、どの曲も吉田さんらしさ満載で最高だ。
是非聞いてみてほしい。
というわけで僕も何個か見よう見まねで作ってしまいました。
「俺の人生に、お前のヒューマンビートボックスを聴く時間があっていいはずない」
「鏡のあるエレベーターで1人、ヘアセットはそこだけ」
「まだ足早い男がモテるの?」
「多少大きくてもMを着る」
「一日中曜日を間違えていたけど特に問題がなかった。」
「マジックを見させられるのはもう、一種のハラスメント」
「誰か「みんなで写真撮ろうよ」って言ってくれ、、」
「今日は学級日誌当番の日。わくわくしている気持ちを押し殺してだるそうに受け取ろう。」
「そんなに退会しないでも、、、」
「アンチは気にならないってすごい何回も言うなぁ」
「僕たち大学生は「お疲れ」るほど何もしていない」
「病院における湿布はもはや参加賞」
「お酒をたくさん飲めることってそんなにかっこいいことなんだね」
「いや!面白さ求めてないから!」では取り戻せないよ
いかがだったでしょうか。自分の作品を紹介する前にすごい作品を出してしまったせいでえげつないハードルとなってしまいましたが、自分の”哀愁”、”ダサさ”、”性格の悪さ”、”拗らせ”を紡ぎ、極限まで文字を削りに削りました。二ヶ月くらい、メモに書き溜めて作りました。
お笑いと文学が絶妙にミックスされたこの番組、出演者も自分が好きな人たちばっかりで「自分はこう言うジャンルが好きなんだな」と気付かせてくれた。
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最後に
この文章を読み返したら、自分の作品を発表する前後の文章だけ敬語になっていることに気づきました。小心者すぎるだろと情けなくなりましたが、トリプルファイヤーの曲聴いて一旦落ち着きます。
今日の一曲
トリプルファイヤー 面白いこと言わない人