うつ病歴十数年の人間が語る病んだときのライフハック
今回は、KAWAIIカルチャーとは関係ない内容ですが、私が精神的に疲れを感じたときに行っているライフハックについてご紹介します。
これをすると多少は気持ちが楽になるので、心に疲れが溜まりやすい方はぜひ試してみてください。
うつ病ヒストリー
軽く自己紹介しますと、私は10代半ばからうつ病を患っている精神障害者です。
今年で27歳になるので、もう10年以上うつ病を罹っていることになります。
この十数年はいろいろなことがありました。
うつを発症した当初はまだ中学生でした。
家庭内の問題とイジメによるストレスから情緒不安定になり授業中急に涙が止まらなくなったり、連日悪夢を見続けて不眠症になるなどの症状が出始めました。
その後高校に進学しましたが、特に治療もしていなかったので症状が悪化。結果高校を自主退学しました。
ちなみにこの時はまだ自分がうつ病だという自覚はありませんでした。
なんとなく自分の中に異変が起きていることは分かっていましたが、娘に関心のない親に頼ることが嫌だったのと、私自身精神病に対して軽く偏見を持っていたことも治療が遅れた原因となってしまいました。
その後も治療はせず、自力でなんとか持ち直し、高卒認定を受けて専門学校に通うも、寝る間も無いほど膨大な数の課題やバイト、就活のプレッシャーなどハードスケジュールに耐えきれずうつが悪化。また中退をするという無様な結果に。
ちなみに専門学校に入学したあたりからようやく心療内科を受診するようになりました。
その間も家族や周りからのサポートは一切なし。心療内科も半狂乱になりながら自力で見つけました。
このときは本当に人生どん底でしたね。
努力をして高卒認定資格を取得、週5日8時間アルバイトをこなして入学金を貯めてまで行きたかった専門学校に入ったのに。
また中退して、最終学歴は中卒。努力は全て水の泡。
私は今まで何のために頑張ってきたんだろう、ただ真っ当な人生を歩みたいだけなのになんでこんなに自分はダメなんだろうと、自己嫌悪と死にたい気持ちでいっぱいでした。
もっと早い段階で治療を開始していれば、誰かに頼ることができていれば結果は違ったのではないかと、今でも思わずにはいられません。
その後は1年間ほぼ寝たきり状態で、次第に強い希死念慮が出始め、ようやくこれは只事ではないと気付いた家族に強制入院させられました。
そんなこんなで十数年経ち、最近では昔と比べてうつ症状もだいぶ落ち着いてきましたが、些細なきっかけで気分が落ち込んだり、何も手につかなくなったりなど、気分の波が激しいときがありまだまだ油断できない状況です。
そんなときは無理をせず、身体をリラックスさせるように心がけています。
もう十年以上もうつ病をやっていると、いちいち些細なことでメンタルを病んでしまう自分に疲れてくるので、だんだん対処法が分かってくるんですよね。
あ、これからうつの波が来るなーとか、今めちゃくちゃネガティブな考えが浮かぶけどこれは一時的な感情だから無理しないでおこう、とか。客観的に見れるようになるんです。
ということで、前置きが長くなりましたが本題に入っていきましょう。
ちょっとしんどいなと感じた時に有効な、心を癒す方法をご紹介します。
音楽を聴いて感傷に浸る
音楽を聴くことは心を癒すのに有効な手段です。
このとき大切なのは、無理にテンションが上がる曲をチョイスしなくてもいいということです。
その時の気分と真逆な曲を聴いてしまうとかえって心が疲弊してしまうので、できるだけそのときの気持ちに寄り添うような曲を選んでください。
もう辛くて辛くてどん底な気分のときは、どん底な気分を歌った曲を聴いて、ひたすら感傷に浸ります。
そうするとなんだか、その曲に励まされているような錯覚に陥ります。
辛くたっていいんだよ、しんどいときはしんどいって言っていいんだよと肯定されているような気分になって非常に心が癒されます。
ちなみに、筆者は落ち込んだ時は宇多田ヒカルをよく聴きます。
2016年に復帰してからの宇多田ヒカルはチルい曲を多くリリースしていて、聴いているといい感じにダウナーな気分になれて気持ちいいんですよね。
後述しますが、リラックス効果のあるアロマを焚きながら聴くともう最高です。
特に『BADモード』という曲。この曲が最高にチルくてお気に入りです。
この曲はタイトル通り、調子が悪く落ち込んでいる状態を歌った曲です。
ゆったりとした曲調と心地良い歌声が病んだ心に沁みます。
後は『find love』も好きです。
こちらの曲は、『綺麗な人』という日本語の曲を英詞で歌ったバージョンなのですが、キャッチーで心地よいグルーヴが耳に残る曲です。
余談ですが、find loveの歌詞を和訳した
For now committed to my therapy
I train with Vicki 3 to 5 times a week
Getting stronger isn’t easy, baby
今は自分の治療に専念してる
週に3~5回くらい Vicki と電車で出かけてる
強くなるのって簡単じゃないよね
の、『強くなるのって簡単じゃないよね』という部分がとても好きです。
あの大天才の宇多田ヒカルですら心を病むことがあるのだから自分も病んでていいんだ、無理して元気でいなくていいんだ、と肯定してもらえたような気分になってとても励みになります。
アロマで気分を変える
アロマオイルや香りものを嗅ぐのも癒されるのでおすすめです。
それも、そのときの気分によって香りを変えると気分を切り替えるきっかけになります。
落ち込んだ時やリラックスして寝たいときはウッド系の香りにしたり、集中したいときはラベンダーの香りをチョイスするなど。
好きな香りや落ち着く香りは人によって違うので、完全にお好みで選ぶのが良いです。
ちなみに、筆者は最近パロサントなる香りものに手を出しました。
パロサントは長さ10センチ程の香木で、火をつけて炊くと濃厚な甘い香りが部屋全体に広がります。
好き嫌いが分かれそうな香りではありますが、こっくりとした甘さのある香りがムーディーな雰囲気を演出してくれて、疲れた気分を癒してくれます。
香りものが好きで、甘い系の香りが嫌いでない人におすすめしたいアイテムです。
好きな雑貨を飾る
そんなことで本当にメンタルが回復するのかと思われそうですが、家に自分の好きなものがあるのとないのとでは気分が全然違います。
筆者は今まで生きていて気に入った雑貨や小物を意識して買うということがありませんでした。
というより自分が気に入ったものを買ったり役に立たない雑貨を買うことに抵抗があったんですね。
というのも、小学生の頃お小遣いを貯めて好きな物を買うたびに母親にくだらない物を買うな、無駄遣いするなと怒られていた経験があるので、それもあって自分の好きなものを買うと罪悪感に苛まれてしまうという闇を抱えていました。
最近になってようやくその罪悪感も少しずつ薄れてきたので、自分のパソコンデスクを好きなフィギュアや雑貨で可愛く飾ってみることにしました。
するとどうでしょう
PCに向かう度に可愛いものが目に入ってモチベーションが上がるという喜びが生まれました!
気分が落ち込んでいても自暴自棄になっていても、お気に入りの雑貨を見るだけで癒されるし、テンションが上がるのです。
この子達が地味に心の支えになってくれているおかげで、もう少しだけ頑張ろうという気になります。
朝起きたときなんかでも、このお気に入り達を見るだけでやる気が湧いてきます。
心を癒してくれるだけでなく、QOLが上がることにもつながるので、なんでもいいので好きな雑貨や小物なんかを飾っておくといいと思います。
散歩する
天気の良い日は外に出て新鮮な空気を吸うと気分の切り替えになります。
筆者は、在宅ワークゆえに家に篭りがちなを生活をしているので、もやもやが晴れなかったり胸が詰まって苦しい気分になりがちです。
そんなときは外に出て散歩しています。
近所に大きめの公園があるので、その周辺をぐるっと1時間ほど。
イヤホンをして音楽を聴きながらゆっくり過ごします。
やや空を見上げながらぼーっと散歩していると胸のつっかえが取れてスッキリした気分になるので最近の日課になっています。
ただ、この頃は気温が上昇していて熱中症のリスクもあるため、涼しい時間帯を見計らってスポドリ持参で外に出るようにしています。
まとめ
以上、うつ病歴10年以上の人間が語る、ライフハックでした。
大した内容ではありませんが、誰かのお役に立てれば幸いでございます。
それでは。
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