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秘密と 嘘と 隠し事

どんな人間関係であろうと、自分の全てを開けっぴろげにするなんてことはなくて、隠している部分は当然ある。
それは夫婦だって同じだ。

ただ、夫に裏切られたサレ妻の立場としては「秘密OK」とは口が裂けても言えない。

だからと言って
「ヒミツ。ダメ。ゼッタイ。」
とも言えない。

では《OKな秘密》と《ダメな秘密》にはどのような違いがあるのだろうか。珈琲次郎さんの『仲良し夫婦サークル』のテーマが「秘密」だったので、じっくり考えてみた。


《秘密》と聞いて真っ先に思い浮かべるのが、夫の親戚Tさん(女性)だ。
夫の親族は続柄の名称が不明な範囲まで、親戚付き合いが広い。
私たち夫婦はTさんとはあまり交流が無いのだが、Tさんのお母様であるK子さんと夫の母親が仲が良いので、私たちもK子さんの家に何度も泊まりに行っている。

Tさんは離婚したことを、母K子さんに秘密にしている。
多分、親戚誰にも知らせていないのだと思う。
誰かに知られてしまったら、K子さんの耳に入ってしまうから。

夫は偶然知るキッカケがあったものの「絶対にお母さんには話さないで」と口止めされている。
90歳を超えている高齢の母親を心配させたくないのだそうだ。

母K子さんはとても明るく元気で、ご高齢だけれど現代の感覚を持っている人。
「離婚しても良いじゃない」「子供がいなくても良いじゃない」「鬱になっちゃう人が増えるのも当然だよ」と、多様性を受け入れる人だ。
そんなK子さんになら何も隠さずに話しても問題なさそうだと、他人である私は思ってしまうが、娘のこととなると別問題なのかもしれない。
Tさんの選択が正しいのかどうかは、誰にも分からない。

ただ、秘密を持つことで問題になるのは、秘密を守るために嘘を重ねなければいけないということ。
母K子さんが娘に旦那様の話題を振る度に、Tさんは嘘を付き続けなければいけない。

更に難しいなと思うのが、「お母さんを心配させたくない」というのはあくまでもTさんの気持ちであって、そこには当人である母K子さんの気持ちは全く入っていないということなのだ。

「お母さんを心配させたくない」を言い換えると『Tさん自身が、母親が心配する姿を見たくない』と言える。
ひょっとしたら、Tさんが母親から何か否定的な言葉を言われるのが嫌なのかもしれない。
何れにせよ、そこにはTさんの想いや都合しか無いのだ。

娘が離婚したこと。
娘に嘘をつかせてしまったこと。
母K子さんにとってどちらが良いのかは、本人にしか分からない。
でも、本人にはそもそも選択肢が無い。

Tさんの秘密は《良い秘密》かどうかは分からないが、《ダメな秘密》とも言えないと思う。


《ダメな秘密》って何だろうと考えている内に、《秘密》と《隠し事》の違いが気になり、調べてみた。
どうやら、《秘密》は良いも悪いも限定していないが、《隠し事》は自分の疾しい気持ちを隠すために嘘をつくことらしい。
つまり、こうだ。

秘密 + 自分のやましさを隠す嘘 = 隠し事


これでスッキリした気がする。

秘密はあって当然だけど
隠し事はダメ。ゼッタイ。





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