古代のサンゴ礁回廊を歩く旅:ゴツゴツ山探検記part2:岩手県北東部山間・高山地域【ひたすら地形を見るvol.1】
岩手県北東部のゴツゴツした山が気になって検索して見つけた学術論文に「ドリーネ」、「ウバーレ」という奇妙な言葉がありました。
なんとなく「ドリーネ」は聞いたことあるような??とは思いましたが思い出せず、論文を読んでみて「あ、なるほど!」となりました。
さて今回も前回に引き続き、ひたすらゴツゴツ山の地形を見ていきます!
もっと北も見てみよう
前回見た山々は、石灰岩が分布する細長い範囲の一部分でした。
まだまだ北にゴツゴツ山がのびています。
もう1度、地質図と地形図をおさらいします。
前回見た山は真ん中より少し南のあたり。
さあ、今度はさらに北の方まで行ってみましょう~。
細長い地域を見るので、しばらく縦長画像でいきます。
縦長の場合はこの方が大きくて見やすいと、ようやく気付きましたので(笑)
こうして見ると、北の方が独立した山が少ないからか、より台地らしく見えますよね。
さらに近づきます!
平滑な面が細かくモザイク状に連なった感じに見えますね。
南半分をさらに拡大!!
うお!まるでウロコのようですね・・。ちょっと目がチラチラします(笑)
1つ1つの斜面は平滑でノッペリしてますが、細かくてアチコチの方向を向いていて、全体ではゴツゴツした凹凸の多い地形ですね。
そして、よ~く見てみると、ところどころ、穴っぽいのが見えませんか?
一番南をさらにアップ。
やはり、ところどころにポツポツと穴が見えます!
これは秋吉台と同じように、浸食でできた穴でしょうね。
ドリーネとウバーレとは??
冒頭でチラッと話した「ドリーネ」と「ウバーレ」、検索してみたらあっさりと出てきました!便利な世の中になったものですねぇ。
(※論文には定義までは書いてませんでした)
意味も簡単でした♬
〇ドリーネ・・・石灰岩の浸食でできた陥没穴
〇ウバーレ・・・いくつものドリーネが結合してできた大きな陥没地形
(※大きなもので面積は数km2、深さ200mに達する)
ズバリこんな感じでしょう。
赤丸がドリーネ、青点線で囲った凹地がウバーレだと思います。
確かに、こう言う風に広い範囲でへこんでいる地形は珍しいですよね。
綺麗なウバーレ?発見!
ドリーネは穴ボコなので分かりやすいですが、ウバーレは「これかな?」とは思うのですが、イマイチ自信がありません。
でも色々と探すうちに、ありました!
と言いますか、ウバーレを調べる前に「変な地形だなぁ」と気になってた場所があり、そういえばアレってそうじゃない?となったんです(笑)
どうでしょうか?
真ん中あたりに、緩やかに凹んだまるっこい地形がありますよね。
直径300mくらい??
さきほど青点線で図示した場所よりもウバーレっぽくないですか?
道路っぽいスジも見えるので、人里なのでしょうか?
国土地理院地図をかぶせてみます。
やはり道路がありますね。
そして「v」の記号ってことは、「畑」です。
ゆるやかな凹地なので降ってきた火山灰などがたまったりなど、畑に適した土地なのでしょうね。
3Dです!
こうして見るとカルスト台地が良く分かります。
しかも細長く続いていて、まるで「回廊」ですね。
「古代のサンゴ礁でつくられた回廊」と考えると、なんだか神々しさすら感じます(^^)
ウバーレ(たぶん)、だんだん近づいています!
これです!!やはり綺麗にへこんでますよね!!!
空中写真をかぶせました。
白い??
あ・・これは雪でしょうか?
ちょこっと上空に上がってみました。
ある程度、標高の高いところだけ薄っすら雪化粧しているように見えます。
おそらく初雪シーズンに空撮したのでしょう。
そして耕作地など人が利用している区域は木が生えていないので、真っ白に見えるのだと思います。
いかがでしたか?
カルスト地形を見ているうちに、色々と面白い景色を見ることが出来ました。スーパー地形様様です!(笑)
お読みいただき、ありがとうございました。
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