カーブの中の隠れ里:岩手県北東部山間・高山地域【ふるさと探訪vol.3】
岩手県北東部の山間・高山地域の南部、岩泉町市街地付近を流れる小本川の下流域はかなりの急カーブな蛇行が連続する河川です。
今回もこの流域に見られる興味深い場所のお話をします。
場所の再確認
小本川は岩手県北東部、岩泉町を西から東へ流れています。
青線が小本川で赤丸より下流側で急カーブの蛇行が増えてきます。
隠れ里(?)はどこだ??
では、さっそく見てみましょう。
この右下の方に見えます。拡大します!
この図の右側です。
国土地理院地形図をかぶせてみました。
栗畑と書いてありますね。さらにアップ!
いやぁ~凄いですね。
背後と左右はすり鉢状の山に囲まれ、前方には小本川。
今でこそ道路が通っていますが、昔だったら隠れ里だったのではないか?という印象を受けます。
でも昔は水運が交通のメインだったとすると、船で小本川を通って往来できていたのでしょうか?
気になったので「岩手県河川情報システム」で河川水位を見てみました。
栗畑より5kmほど上流の穴沢という観測所で約1m、同じく約20km下流の赤鹿という観測所で0.5mでした。
う~ん、微妙ですね。どうなんでしょう?
水深1mが続くならいけそうですが、50cmは厳しそうですよね。場所によってはもっと浅いところもあるでしょうから、相当上手にルートを選んで通らないと挫傷しそう・・。
断面図でカタチを確認
もっとイメージしやすいように、断面図も見てみましょう。
まずはこの方向で切ってみます。
凄い傾斜の山ですね。45度に近いです。
人間が手を使わず足だけで登れる限界の角度が30度と言われています。
また30度の斜面を目の前にすると壁のように感じます。
とすると、この山は容易には上り下りできませんよね。
次はこの方向でズッパリしちゃいましょう♪
うおおお!スゴイ!!
これもほぼほぼ45度。やはり山を通っての往来はまず不可能。
小本川からのルートじゃなければ栗畑集落へのアクセスは困難ですね。
立体で見てイメージしてみる
今度は3Dです!!
まさにすり鉢ですねぇ・・。
背後の山はだいぶ続いていますし、山越えルートはかなり厳しいですよね。
いかがでしたか?
小本川沿いにある隠れ里的な雰囲気を味わえそうな集落。
ぜひ現地へ行き、急峻な山に囲まれた里がどんな感じか?味わってみたいと思いました。
自動車でのアクセスは、龍泉洞までのルートと同じで、国道340号線と455号線が分かれる少し手前になります。
お読みいただき、ありがとうございました。
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