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生き方

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#時間

人生の短さについて

人生の短さについて

マニアは数にこだわる

世の中には「マニア」と呼ばれる人たちがいるが、そういった人種は、数にこだわる傾向が強い。

切手収集マニアなら、あつめた切手の数にこだわるし、カーマニアならに乗り継いだクルマの数にこだわるし、映画マニアなら年間に何百本観ているかにこだわったりする。

なぜかというと、マニア同士のあいだでは数が力になることが多いからだろう。Jazzレコードを1000枚持っている人と10000

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ある日、世界中の人間が、死に絶えてしまった。

ある日、世界中の人間が、死に絶えてしまった。

ある日、世界中の人間が、死に絶えてしまった。

感染症なのか何なのか、原因はまったくわからない。なぜか自分だけが生きのびているのだが、その理由もわからない・・というようなシチュエーションではじまる映画を昨晩観た。『孤独なふりした世界で』(2019)

場所はアメリカの田舎町で、たったひとり取り残された男性が主人公だ。

かれは公共図書館を住みかに決め、人気のないスーパーから食材を取ってきて調理し、

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なにがいちばんだいじか

なにがいちばんだいじか

という現代人の価値観の根本を突き詰めていくと、結局は「だいじなものがだいじなのだ」というところに行きついてしまう。

西洋哲学のすごいところは、この大事なものを「存在」の概念として、極めていったところであり、その挙句に「実存」というところにたどり着いたところだ。

「実存・・・」って、カンタンに書いちゃってるけど、つきつめればなんだかわからないけど、「一番だいじなもの」だと言っていいだろう。そして

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3万円=300万円の世界

3万円=300万円の世界

お金について最近思っていることを書いてみたい。

1ワードあたり何円の世界

ぼくは翻訳の仕事をやっているので、基本的には「1ワードあたり何円」という意識で仕事をする。そうすると、パン1個買っても、本一冊買っても、なににお金を使っても、

と思う癖がついた。たえずそういう物差しでものごとを測っているので、ムダなお金は使わない。

3万円=300万円の世界

一方で、ここ3年ほど人間関係にめまぐまれ

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それでやれないことは、もともとやれないこと―エリック・ロメールの『満月の夜』

それでやれないことは、もともとやれないこと―エリック・ロメールの『満月の夜』

プロ野球の「合同トライアウト」というと、一度クビになった選手が再起をかける最後のチャンスだ。

追い詰められた選手たちを密着取材するのが、最近のテレビでは恒例になっているが、あれを見ていると、トライアウトに参加する選手には「まだ、やりのこしたことがある」という強い思いがあるのがわかる。

悔いを残さないために「家族と離れて一人で生活する」といった選手も現れる。しかし、厳しい言い方をするなら、球団か

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お金はどうにかなる

お金はどうにかなる

学生時代の先輩から聞いたコトバでよく思い出すものがある。それは、

「お金は、どうにかなるからね」

である。

ただし、これは働いても働いても生活できない水準の話ではない。ビンボーとはいえ生活できているならば「本気を出してお金をかき集めればだれでもフェラーリくらい買える」ということだ。

本気を出してもまったくどうにもならないレベルなら、それはビンボーではなくて貧困であり、国の援助を受けて立て直

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