【SES営業で高単価案件を受注する方法】人材を提案してもいつもNGってなんで?
こんにちは、ゆーろー@常駐しないPMOです。
さて、初めに『案件情報の取りまとめシート』を見てもらいました。
あなたが営業であれば、クライアントから案件をもらった時にフォーマットは違えども社内で共有するために情報をまとめてると思うんですね。
わたしはコンサル業界が長いこともあり、クライアント案件にどっぷりと使っていた時期もあれば、セールスとしてそこそこ成果も上げてきました。
*一人でのコンサルを200人ほど担当・管理していた時期もありました。
セールスと言っても、わたしの得意技はクライアント案件にコンサルとして関わりながら、案件を探すという『現場営業』なんです。そのときに役立ったのはコンサルタントとしての『ヒアリングスキル』と『質問力』です。
やはり現場にいるとクライアントの”痒い所に手が届く”コンサルは重宝されちゃうんですね。
クライアントが、プロジェクトを推進していく上で優秀な人材が欲しいときに案件情報(作業内容、必要スキル..etc)をSIerや人材系クラウドソーシング会社の営業マンに伝えるんですが、実はその情報だけでは足りてないんですね。
もう少し言うとクライアントは自分で情報を配信しているのも関わらず、営業マンがマッチしている人材を提案しても、『う〜ん・・・ちょっと違うんだよな・・・』という感じでNGをもらった経験もあるのではないでしょうか?
こんな情報が必要です
ところで、あなたは案件情報に必要な項目ってどのようなものを用意していますか?
わたしは、6領域42項目を使ってます。
案件情報を整えるレシピと思って読んでみてください😀
案件情報シートにどんなことを整理するのか
1.営業体制
IT案件を受注するためには社内での協力体制が必要ですよね。そのため3つの役割を設けています。
(1)案件担当者
クライアントから案件を獲得してきた営業マンの名前を書き込みます。この担当者がクライアントから必要な情報をヒアリングして引っ張っていくことになります。
(2)人材担当者
最近はインサイドチームと言って『人材マネジメント』を専属で担当している部門もありますよね。その担当者の名前おw書いておきます。当然、案件担当者と同一人物ってこともあります。
(3)サポート者
最近の案件って複雑だったり、コンサルやエンジニアでしか気がつかない部分って多いものです。その時、詳しい人にサポートして貰えると案件担当者も人材担当者も力強いものです。ここではそんな人の名前を書きます。
2.利益情報
やはり商売なんで、経営者や管理職の人は気にする情報ですよね。利益が出ない、利益率も低いっていう仕事はトラブった時にリカバリーするもの難しいものです。
社長や上司に仕事のリスクを判断してもらうために正しく書いおきましょうね。
(4)粗利益
クライアントへの提示金額から人材へ支払う料金を引いたものです。
(5)粗利益率
粗利益をクライアントへの提示金額で割ったものになります。
3.案件ヘッダー
これは社内で案件情報をデータ管理する際のインデックスという感じで使ってます。
また、特に『(11)担当者さま』はクライアントの窓口の人だったり案件の責任者ってことが多いので、その人をキーにしてどのような案件が多いのか?どんな雰囲気の人なのか?…etcを気にすることができます。
(6)案件コード
案件を識別するために使ってます。わたしはこんな感じでネーミングしています。
案件の種類_職種_業種_クライアントID_yyyymmdd_枝番3桁
例:Web調査_コンサル_サービス_02128_20220909_001
(7)案件名
クライアントから貰った案件の名前です。
(8)社内の事前面談
最近は協力会社からメールで飛んできたスキルシートを案件に必要なスキルと照合して、合致しているからという理由だけでクライアントに提案することもありますよね。
そんなときに限って、クライアント面談で全くスキルシートと違う経歴やハッタリのスキルが判明するときってありますよね?それってクライアントとの信頼関係を壊しかねません。
ちょっと怪しいかなぁ〜、クライアントが事前に人材にあっておいてくれって言ってたよな〜、そんなときは、事前面談の項目に『有り』を記入してください。
(9)顧客名
これは単純に案件をくれたクライアント名を書きます。
あなたの会社の上位クライアントの名前にしましょう!
(10)顧客業種
こちらは、エンドユーザの業種です。上位会社がIT会社であっても『情報・通信業』って書かないで、あくまでもエンドユーザの業種としてください。
案件情報を人材へ提示した際に、すごく気にする人が多いので。
ちなみに、この業種名ですが四季報で定義しているものを使ってます。
(11)担当者さま
これは単純にあなたの窓口になっている人の名前です。案件をくれた上位会社の人ですね。
4.受発注の契約
この領域は非常に多くの項目を埋めなくてはなりません。これって協力会社や人材が凄く気にしているところでもあります。
よくある話としてクライアントから案件を貰ったので、そのままコピペしてメールで配信するという方法を取ってる営業マンがいます。
しかし、相手が気にしているところが漏れていることから、何回も何回もメールのやり取りを繰り返して質疑応答をしているケースを見ています。
相手からの質問の丁寧に答えるのは大変良いことですが、やり取りの回数が多いことでタイムロスが生まれます、その結果ビジネスチャンスを逃すということは勿体無い限りですよね。
(12)募集職種
どんな人材を募集しているのかを書きます。わたしはファーム出身ですのでコンサル職に特化していたこともあり、以下の職種を使っています。あなたの取り扱う案件に応じて職種を考えてくださいね。
・業務系プロジェクトマネージャ
・業務系プロジェクトマネージャ
・戦略系プロジェクトマネージャ
・ITプロジェクトマネージャ
・業務系PMO
・戦略系PMO
・ITPMO
・業務系コンサルタント
・戦略系コンサルタント
・ITコンサルタント
・SAPコンサルタント
・SAPアナリスト
・SAPアーキテクチャ
・その他
(13)募集人数
これは単純にクライアントが欲しがっている人数です。
(14)作業期間
よく10月上旬から年内という曖昧なFrom-Toを見かけます。これを受け取った相手は『本当に案件として存在しているのか?』、『ダミー案件じゃないの?』…etcといった不要な疑念を与えてしまうものです。
しっかりと『yyyy/mm/dd〜yyyy/mm/dd』と書きましょう!
(15)延長の可能性
これも漏れやすいですね。協力会社や人材からすると売上の計画が立てられないので、ちゃんと可能性は伝えてくださいね。
(16)売値_MAX
これはクライアントへ提示する金額です。あなたの会社で欲しい金額を書き込んでおいてください。
ただし相場というものがありますので気をつけてください。参考までですが、わたしが現在顧問としてお手伝いしている中堅ファームは以下の値頃感でクライアントへ提案しています。
■200万円〜300万円
・業務系PM(PMO)
・業務系PM(PMO)
・戦略系PM(PMO)
■150万円〜250万円
・ITPM(PMO)
・業務系コンサルタント
・戦略系コンサルタント
・ITコンサルタント
(17)払値_MAX
協力会社や人材へ支払える最大の金額を書いてます。あなたの会社の利益率のルールがあると思いますので、そちらに準じて考えるのが良いです。
わたしの顧問先のファームでは以下の感じで協力会社や人材に支払えるように設定しています。
■180万円〜270万円
・業務系PM(PMO)
・業務系PM(PMO)
・戦略系PM(PMO)
■135万円〜225万円
・ITPM(PMO)
・業務系コンサルタント
・戦略系コンサルタント
・ITコンサルタント
(18)精算
これは有るなら『有り』、なければ『無い』とはっきりと記載しましょう!これって意外に揉める種になるので・・・
(19)下限時間
精算がある場合は大抵の場合は、時間幅を儲けると思います(例えば140h-180h)。その時の140hに当たる時間が下限時間となります。
(20)上限時間
こちらは180hに当たるところですね。
(21)控除計算
精算がある場合は、労働時間が下限時間を下回った場合は料金を減らされますよね。
その時の1時間単位の減額を求める計算式を書いておきます。
例:単価÷140h
※協力会社や人材への提示するときは払値_MAXを使って計算式を作ってください。
(22)超過計算
控除があれば超過料金はあります。労働時間が上限時間を超えたら、1時間あたりどのくらい貰えるのだろうということです。
1時間単位の増額額を求める計算式を書きます。
例:単価÷180h
※協力会社や人材への提示するときは払値_MAXを使って計算式を作ってください。
(23)作業場所
『客先常駐か』、『リモートか』をしっかり明記しましょう!
最近はリモートの人気が多いです。また、リモート以外はやりたくないという人もいます。
(24)常駐先の最寄駅
客先常駐であれば可能な限り常駐場所の最寄駅を書いておいてください。協力会社や人材は気にすると思います。
最寄駅からエンドユーザーを見つけ出すこともできますが、守秘義務の範囲でということになります。
(25)作業時間
就業時間となります。朝早いと嫌がる人もいますよね。
(26)面談回数
商流が深いと面談回数も多いものです。可能な限り商流の上へ上へ行けるように営業活動をしてください。
(27)面談方法
オンラインかオフラインかを書き込んでください。
クライアントとの面談ですが、最近はオンライン(zoomやTeams)が主流です。
なかには作業場所まで出向いてくれないか?というクライアントもいますのでご注意を。
(28)契約種別
これはクライアントとあなたな会社の契約方式となります。SES事業をしているなら『業務委託契約』が主流かと思います。
いわゆるSES契約ってやつですね。
※こちらは協力会社や人材との契約の際もクライアントと約束した契約種を使った方が良いですね。
(29)契約更新の単位
契約更新って1ヶ月単位なのか?3ヶ月単位なのか?…etc
気になりうところですね、クライアントへしっかり確認してシートに書き込んでおいてください。
(30)初回契約の単位
案件に参画した人材がもしかしたら業務に合わないかも・・・
社内の事情で初回契約は1ヶ月なんだよね・・・
こんなような事情ってありますよね、クライアントや協力会社(及び人材)の事情を考慮して決めてください。
(31)支払い
これはクライアントから毎月の料金をもらうタイミングです。
こんなようなものです↓
・月末締め翌月末日(金融機関が休みの日は翌営業日の支払)
・月末締め翌々10日(金融機関が休みの日は翌営業日の支払)
・月末締め翌々15日(金融機関が休みの日は翌営業日の支払)
・月末締め翌々20日(金融機関が休みの日は翌営業日の支払)
・月末締め翌々25日(金融機関が休みの日は翌営業日の支払)
・月末締め翌々末日(金融機関が休みの日は翌営業日の支払)
※協力会社や人材に支払うタイミングもクライアントの支払いタイミングと同じにしたり、リスクヘッジのために数日後ろにするとか色々考慮してください。
(32)再委託の制限
これは自社にクライアントが要望するスキルを持った人材がいない場合は外部人材(協力会社やフリーランス)にお願いするケースがあります。
人手不足にも関わらず自社社員でお願いしたいと依頼してくるクライアントもいます。
そのため、再委託の制限として『有り』、『無し』をしっかりシートに残しておきましょう。
5.募集人材
どんな人材をクライアントが欲しがっているのか?を整理するところです。
また、協力会社や人材へ提示する案件情報の元になるものです。
(33)報稼働率
PMOやコンサルのニーズは多いものですが、最近はフル稼働を希望しないクライアントも出てきました。
また人材においても複数の案件を兼業したいという理由で1案件の稼働を30%にしたいという希望もあります。
ここでは稼働率が何%なのかを、しっかりと書いておきましょうね。
(34)その他
こちらは(33)稼動率の補足を記入するとことです。例えばクライアントの要望で『週3・4日の稼働でも問題ない』とかを書き込んでください。
(35)作業内容
こちらは実際にどんな作業を実施するのかを書きます。
ここはプロジェクト背景やクライアントが困っていることをヒアリングしておくことが大事です。
案件担当者が聞き出すのが難しかっり何を聴いて良いのか困っている姿をよく目にします。そのようなときは(3)サポート者にお願いしてください。
(36)求めるスキルレベル
クライアントからもらった案件を行うにはどのくらいのスキルが必要なのか?を記載する場所です。
これも(3)サポート者に手伝ってもらうと良いでしょうね。求めるスキルレベルがわかれば人材サーチも楽になりますよ。
さて、スキルレベルの定義ってどんなものでしょうか?
本当に、これを定義しておくだけで楽ちんになるんですよね😀
続きは、わたしがプロコンサルとして所属しているiPMが運営する『iPM navi』で読むことができます。
もちろん、無料ですので😀
*以降もまとめて解説しています。
(37)年齢制限 (38)国籍制限 (39)求めるスキル(経験年数)
(40)歓迎スキル(経験年数) (42)サポート
これらをサラリと書き上げてる方も多いかもしれません。
実は、ここにも工夫をすることで、更に楽ちんになるんです😀
最後まで読んでくれて有難う御座いました。