骨汁
この前さ、那覇の公設市場から浮島通り向けに行ったところにある「大衆食堂ミルク」に入ったわけ。ミルクよミルク。牛乳じゃないよ、神様のミルク。あり豊年祭とかに出てくる弥勒よ。でもカタカナで書いてあるから飲むものって思うよね?他の食堂のアイスティーみたいにミルク飲み放題なら子供にはいいかも。この食堂、創業40年余る老舗だわけよ。味があるというか、絵にかいたような「ザ・沖縄食堂」って感じ。中に入って壁見たらメニューが木札。道場みたい。50種類くらいあるのかな?これも定番のメニューがずらっと。今回選んだのはTBC。てびちさ、てびち。注文して7、8分くらいで出てきたかな。てびち汁にごはんに漬物。てびちも大、中3個、大根とか昆布とか人参、菜っ葉も入ってて、やさしい味付けでおいしかったよ。それでちょうどてびちの骨すっぷっている時に・・・いいよね「すっぷる」って。吸うとはまた違うよね?すっぷっている時に30代くらいの男性が店に入ってきて、ウチナーンチュ。メニュー見て、その流れですぐそこにいる俺の料理見たんだはず、店のおばさんに「骨汁ありますか?」って聞くわけ。そしたらおばさん、もうおばあさんだけど「ソーキ?てびち?」って。この男性もう一回「骨汁ってありますか?」って聞くんだけど、おばさん骨汁自体を知らないみたいな口調でまた「ソーキ汁とてびち汁はありますよ」っていうわけさ。そしたこのひと「じゃあソーキで」って一件落着、ソーキ解決。
でも考えてみたら骨汁ってメニューはそもそも那覇の食堂には無かったなあって思って。もちろん今はあちこちにあるけど、ここ最近だよなあって。20年以上前だはず、沖縄市出身の先輩に「骨汁おいしいとこありますか?」て聞いたら「骨汁?おいしいか?あんな身もついてない骨すっぷって。あれダシ取ったあとの捨てるところ使ってるんだぜ」って言われて。骨汁を初めて食べたのも北谷町のお店だったし、そのあとも大体沖縄市だったな。値段も安かったー、当時で400円台だったと思う。那覇で骨汁食べようと思っても無かったもん、どこにも。だからそもそも本島中部のメニューだったんじゃないかなあ。
その話でいったらタコスもタコライスもさーね?もともと中部圏の食べ物で那覇には無かったんだから。あり、覚えてる?外国人タレントが国際通りにタコスの店出したけどダメだったさ。那覇とか南部の人たちは知らなかったわけよ。だー骨汁の話だっけ?今はあちこちで出してるよね。限定何食とか。3食限定ってあった!ハードル高さよ!でも昔と違って今のは骨に身はついてるわ、量は多いわで人気メニューになってるって。面白いのがカニ食べるのと一緒でみんな黙って骨と向き合うから店内が静かだわけ、黙食。今の時代に合ってるんじゃない?ホントみんな「骨まで愛して」るなあって。
写真は「識名そば」の骨汁です