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通学路

春子は12歳。
ランドセルを背負って学校に通う小学生。
ランドセルももうすぐ背負わなくなる…
「ああ、この道も通らなくなるんだなあ」
寂しそうに春子は呟いた…
春子は通学路が好き。
春子の好きな花の咲く小路を通る。それを楽し
みに通っていた。

ある日、通学路で黒猫に行き合った。
「大丈夫だよ。ここを通らなくても中学校には
同じ花が咲く庭がある。」
黒猫はにっこり笑ってそこを通り過ぎて行った。

黒猫はその小路をてくてく歩き、歩ききった所
からキラキラなブルーハワイソーダのような海
と白い砂浜を気が済むまで眺める。
そして、今日の夕飯は何かなと考える。
そんな時間が大好きで、春子と同じ通学路を歩
くのだ…


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