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輪郭 ~可憐な奥様の憂鬱~

この輪郭は、日に日に揺らぎ、曖昧なものになりつつある。


……が来たらどうしよう。
……は嫌だ。
……は来ないでほしい。
……は怖い。
……は、……は。

そうか、わが娘は、これほどまでに私を忌み嫌うようになったんだな。
私は、あなたを愛してやまないというのに。
どうして、こんなことになってしまったのだろう。
私はいったい、どこで何を間違えたのだろう。




ん?
ちょっと待て。
娘はいま、もうすぐ幼稚園にやってくる鬼の話をしているのであって。
私は、「可憐な奥様」でしょ?
確認のために、もう一度はっきり言おう。(自分自身に。)

「私、『鬼』じゃないでしょ?」

あぶない、あぶない。
私、いま少し、「鬼になりかけてた」…。


このような錯覚が、いま、私の現実で起きている。

note上で「鬼キャラいじり」が始まり、はや数ヶ月。
私は「親切な奥様」なので、その「鬼キャラいじり」に応えるべく、日々、鬼を演じている。

最近、私は、自分の身に違和感を感じるようになった。
現実の私と、note上の私の境界線が曖昧。
つまり、「元公務員で、母親で、真面目で可憐で清楚で親切な奥様」である私と、「鬼を演じている」私の境界線が、曖昧になっている。

「鬼」が、現実の私にするりと忍び込む。
日に日に、「元公務員で、母親で、真面目で可憐で清楚で親切な奥様」の輪郭がぼやけてゆく。


今年も、もうじき、節分の日がやってくる。
例年になく、私の周囲が「節分がくる」「節分がくる」と騒がしい。
どうやら、「あくまで鬼を演じているだけの私」を、晒し祭り上げようとする動きがあるらしい。

こんなに節分を楽しみにしている大人たちを、私はこれまで見たことがない。
サンタクロースは、やってこない。
悪い子たちは、プレゼントをもらうことができない。
記事で、コメント欄で、「節分だ」とはしゃいでいる大人たちは、完全にどうかしている。
呆れてモノも言えない私は、心の鬼の角を、また少し伸ばす。
「元公務員で、母親で、真面目で可憐で清楚で親切な奥様」の輪郭が、さらにぼやける。


そんな、輪郭がとろけそうな日々を過ごしていたある朝、私は、さらにどうかしている大人たちを目撃する。

「あくまで鬼を演じているだけの親切な私」を、バチ当たりなことに晒し祭り上げようとしている、命知らずなマイルドヤンキー。
彼が、2月1日(土)に、鬼…、ちがう、可憐な私をスタエフに引っ張り出そうと画策しているようなのだが、その際の背景画像を募集したところ…。

3人ものどうかしている大人たちが現れたのである。

彼らのどうかしているさまを、しっかり目に焼き付けていただきたい。


いしも ともり 画伯

エントリーNo.1 いしもともり画伯は、「節分イブ ライブ」が決定したスタエフライブ終了後、深夜0時をまわって睡眠時間を削りながら描くという、どうかしているっぷり。


スーシ。 画伯

エントリーNo.2 スーシ。画伯は、午前中から描き始めて、「出来たてホヤホヤ」の作品を 22:15 にあげるという、どうかしているっぷり。


光川 てる 画伯

エントリーNo.3 光川てる画伯は、コメダ珈琲でカフェオレ一杯で、2時間半、店の迷惑にならないかドキドキしながら下描きをしたという、どうかしているっぷり。


本当に、みんな、どうかしている!!


しかしながら。

1人のヤンキーが、この私のために記事を作成した時間。
また、3人の画伯が、それぞれ、この「節分イブ ライブ」に向けて、イラストを描いた時間。
さらに、節分祭告知部屋や、画廊に訪れ、コメントを残していくこれまたどうかしている大人たちが費やした時間。


これらは、すべて「愛」である。


抑えきれない鬼の激情をやさしく包み込む「愛」なのである。


どうかしている大人たちの「愛」に包まれ、ようやく私は、その角を納めることができた。





……かのように思われた。


はて、おかしい。
それどころか、その角はぐんぐん伸びているように感じられる。
さらに、私のキレイなうすだいだい色のこのお肌、少し赤くなってきているような…?

なんだ、大人たちの「愛」に包まれて、私はようやく「元公務員で、母親で、真面目で可憐で清楚で親切な奥様」の輪郭をはっきりと取り戻したのではなかったか。
私は、このどうかしている大人たちの記事を読んで、絵画を見て、とても嬉しかったはずなのだ。
喜んで「愛」を受け入れたはずなのだ。

それなのに……。

さらに「鬼化」するとは……。


私は、「天邪鬼」になろうというのか……!!


私は、この「鬼」として晒上げられ、イジられる日々を、その「愛」を、喜んで受け入れ、その「喜び」という栄養を補給して、さらに「鬼」になろうとしている。
私がいちばん、どうかしているとしか。


「元公務員で、母親で、真面目で可憐で清楚で親切な奥様」の輪郭が、またさらにぼやけた。
そう遠くない未来に、私の輪郭は、はっきりと「鬼」にとって代わられるかもしれない。


#なんのはなしですか




久々に長文を書きました。
久々なので、おかしなところがあるような、ないような…。
今回書きたかった文章の雰囲気により、ところどころ失礼な言い回しになっております。スミマセン…。
ただこれは、鬼なりの「愛返し」のつもりです。
大目に見ていただけますと幸いです。

いや、でも、本当に、みなさま ありがとうございます!!


2月1日(土)午後10:30ごろ~
スタエフにて「節分イブ ライブ」が開催されます!!

出演者:げんちょん、マイトンさん、由良さやの

告知して、「ぜひ聴きにきてくださいね」なんていうと、緊張しぃな自分の首を絞めているような気がしてしまうのですが…。
告知なので一応…。
「ぜひ聴きにきてくださいね。」

自分の記事は、格好つけて大人しく書いて(いるつもり)ですが、素の由良は、コメント欄の由良の雰囲気に近いです。


【注意書き】
由良はアホです。
(そのアホさを愛しているというのが、また厄介。)
アワアワします。(人前で喋るのニガテです。)
声がデカいです。(夜中なので気をつけます。)
イジられキャラ寄りです。
(イジられ、ツッコミを欲してスベり散らかします。)


由良の記事から想像していた雰囲気と違う…と、落胆して、次々に人が去っていかないように、【注意書き】という予防線を張って、この記事を結ぶこととします。
(そもそも、私の記事に、そない期待してる人おるんか…。)

ふぅ……。
私もちょっぴりアルコール入れてライブにのぞむかな…。



※画像は もげらさま のものをお借りしました。
 ありがとうございます。





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