キャッシュレスの目的って何?
目的は時間の節約
私がSuicaと初めて出会ったのは、ちょうど普及し始めた平成15年頃でした。
先輩と得意先回りをしていた時、JR の駅で先輩はおもむろにSuica を取り出し、改札を通り抜けて行ったのです。
私はその光景に目を見張りした。
そして俄然Suicaが欲しくなりました。もうこれで切符を買う必要が無くなると思ったからです。それまでにも磁気式のプリペイドガードが有りましたが、残高が無くなると買い足さねばならず、その為に券売機の前に立つことになります。
当初はSuicaもチャージする為に券売機を利用しなければなりませんでした。
しかしそれはモバイルSuicaの登場で一気に解消されました。通信回線を通してお金を携帯電話に足し込むことは、当時としては画期的な事だった思います。
私にとって「切符を買う無駄な時間や手間から開放される」ことが、キャッシュレスの目的でした。 1回辺りの手間を省く時間は少ないのですが、その回数の積み重ねて行くと、かなり時間の節約になります。特に新幹線や在来線の特急券も買えるようになると、みどりの窓口に行列を作って並び待つことは完全に出来なくなりました。Suicaは時間を節約し、個人の生産性を上げるツールとして、私は十年以上使い続けて来ています。
モバイルSuicaは年会費として1,030円が必要ですが、それに十分に見合う価値はあると思います。その会費も2020年には無料になると報じられました。
手段が目的化しているQRコード決済
昨今のQRコード決済普及キャンペーンの加熱ぶりには驚愕します。
果たして実際に普及しているのでしょうか。私は東京で暮らしていますが、身近なところでQRコード決済を使って買い物をしているシーンに出会ったことが有りません。
どうも巷では、QR コード決済という手段を普及させることだけが目的化しているように思えてならないのです。