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【銭湯さんぽ】宇宙銭湯にモスク。路面電車が走る街、大塚に行ってみた。

(記事=しゅんた、写真=たなかい他)

暑いお風呂で疲れた体を癒し、外へ出るときれいな桜並木。
近くには路面電車が走り、歩いているとどこか異文化を感じさせるお店も。

皆さんはそんな場所をご存知でしょうか。

実はこれを満たす場所が東京にあります。

しかも都心から離れた場所ではなく、大都会池袋のお隣の駅。

それが豊島区「大塚」です!

大塚と聞いて皆さんは何を思い浮かべますか?

私自身、数年前まで家と池袋を往復する毎日を約6年間繰り返していましたが、一度も降りたことはありませんでした…

今回は大塚の魅力に迫るべく、街を歩いてきました。

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我々がまずやってきたのは、大塚駅南口から歩いて5分ほどのところにある大塚記念湯さんです。

まず気になったのはお店の名前。

「大塚”記念”湯。一体何を記念しているのだろう??」

お店に入りふと目についたのはカラフルな下駄箱。とてもお洒落ですね。

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脱衣所に足を運ぶと…今度は頭上に大きな宇宙!

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(脱衣所や浴室は、特別な許可を得て撮影しています)

銭湯で宇宙?記念湯とは??

そんな疑問を払拭するため、お店の人にお話を伺いました。


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お話=妙子さん・キミヨさん(以下、苗字略)
聞き手=湯の輪らぼのメンバー

しゅんた:こんにちは!僕たち、銭湯メディア『湯の輪らぼ』です!
突然ですが、この大塚”記念”湯というお名前は何を記念しているのでしょうか?

妙子さん:大正から昭和に年号が変わるときに、それを記念して「記念湯」とつけたと聞いています。

(天皇が)ご逝去なさったときに年号が変わりますよね。ちょうどその年が創業だったものですから、それを記念して。もうその方はお亡くなりになったので、わからないんですけどね。

キミヨさん:当時、年号が変わるのはお祭り騒ぎだったので、そんな感じだと思います。近所には昭和湯さんとか平成湯さんがあって、年号が変わるときに名前も変えるみたいなことはよくあるみたいです。

ユウト・ザ・フロント:そのうち令和湯が出てくるかもしれないですね(笑)

しゅんた:では大塚記念湯さんの代名詞ともいえる「宇宙」についてお聞かせください!

妙子さん:人類にとって宇宙って永遠のロマンじゃないですか。

皆さん宇宙って聞くと何となく気持ちが嬉しくなる。子供のときからここの館長も好きだったので、宇宙銭湯ってことを前面に出しています。

お客様もそれを喜んでくださっています(笑)。あと子供さんが喜ぶんですよね。おじいちゃんやおばあちゃんと一緒に来たりする方も多いです。

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しゅんた:なるほど!脱衣所の天井や銭湯の壁に広がる宇宙。
これらは全て手描きですか?

妙子さん:脱衣所のイラストは、写真のパネルです。お風呂の方は壁紙で、楽しくお風呂に入ってもらおうと思ってこの絵を選びました。

ユウト・ザ・フロント:このイラストはどこからきてるんですか?

キミヨさん:ビルの初代の社長さんが自分で書いたんです。

一同:え、自分で書いたんですか!?すごいですね(笑)!!

妙子さん:ガンダムとか銀河鉄道がちょうど流行ったものですから。それが今も変わらず残っています。

しゅんた:やはり宇宙のイラストを見に来てくれるお客さんも多いんですか?

キミヨさん:地方から来て下さるお客さんもいますよ!

妙子さん:それから雑誌の取材が来ることもあります。

キミヨさん:天文雑誌に載ったこともありますよね。いろんな企画を持ってきてくれて(笑)。タレントさんもロケみたいな形で来たこともあります。最近はインターネットを見て来る方もいますね。

しゅんた:SNSで発信したりもしているんですか?

キミヨさん:Twitterとインスタグラムをやっています。(投稿を)見て来ましたって言ってくれる方もいて、すごくうれしいですね。

しゅんた:それから大塚記念湯さん、いろんな種類のお風呂があるんですね!

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キミヨさん:お子さんも入れるよう、「ぬるめの湯」があるんです。そこでは季節ごとに湯を変えていて、今日はちょうど「ユーグレナの湯」がラストです(笑)

たなかい:寝湯がくり抜いてあって面白いですね!

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キミヨさん:前に漫画家さんがこの湯を描いたときは、「王の空間」と名付けていました(笑)独り占めしている感じがするんですかね。

まもる:のぼせたとき立てなくなるんじゃないかと少し怖いですね(笑)

ユウト・ザ・フロント:その王ださいね(笑)

妙子さん:もともとアクリルのガラスで蒸し風呂のようにしたかったみたいなんですけど、危険だということで許可が下りなかったらしいんですよ。

たなかい:せっかくなんで、大塚で好きな場所って聞いても良いですか?(笑)

妙子さん:桜の木や都電、あとはあじさいもきれいですよね。

キミヨさん:サンシャインに”イケ・サンパーク”という芝生の公園があって、そこは気に入っています。

たなかい:都電って日常的に使っているんですか?

キミヨさん:巣鴨や東池袋へ行くときによく使いますね。特に子ども連れはJRより都電の方が乗りやすいみたいです。

妙子さん:子供のときはあらかわ遊園があったので、そこにはよく行っていましたね。

キミヨさん:都電って貸し切りが安いみたいで。車内で音楽ライブをやっていたりもしますね。なので都電はとても身近な存在です!

たなかい:あれが日常にある生活ってすごくいいなあ(笑)

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しゅんた:では最後に、湯の輪らぼの読者に何かメッセージをお願いします!!

キミヨさん:力を入れずにただふらっと入ってもらえればと思います。マイナスイオンいっぱいのお風呂で心身ともにリラックスしてください!

妙子さん:銭湯に来れば誰かがいますから、寂しいときや落ち込んだときとかに。あとはご家族でもね。最近はお父さんと子供さんという組み合わせも多いです。

一同:いろいろとお話、ありがとうございました!

そうしてお店を出ようとしたとき。
妙子さんから、さっきまで浸かっていたユーグレナをプレゼントしてもらいました。

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銭湯に入ってリラックスした私たちは、大塚周辺を歩くことに。

しばらくすると見慣れない建物にたどり着きました。

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この形!そう、イスラム教の礼拝施設であるマスジド(モスク)です。

実は大塚、ムスリム(イスラム教徒)も多く集まる街とのこと。モスクだけでなく、イスラームやアラビア語なども教えるインターナショナルスクールもあるんです。

「モスクの中ってどうなっているんだろう」。

実はまもる、大学でイスラームについて学んでおり、マスジド大塚にはよく足を運ぶようです。そのため、今回はまもるが施設内を紹介してくれました。

早速入ってみることにしました。

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2階の部屋では、まさにいまお祈りをしている人が。
(許可を取って撮影しています)

「こんなにも異文化を感じられる場所が大塚にもあったのか」。

そんな気分になるひとときでした。

モスクを出て少し歩くと、イスラーム圏の食材や商品を集めたお店もありました。

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なんて品ぞろえが豊富なことか。

ここには色々な国から取り寄せられた食品が並んでいます。
しかも、値段もお手頃な価格!

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中高時代、ラーメン激戦区と言われる池袋に通っていた私にとってラーメンはまさに主食のようなものでした。

学校帰りには何を食べるかではなく、どこでラーメンを食べるかを言い争うことも珍しくありませんでした(笑)

池袋の隣駅、大塚を歩いているとふとその頃を思い出し、ラーメンが食べたくなりました。

そんなとき偶然見かけたのが…

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Niiというラーメン屋さんです!!

大塚駅南口から徒歩3分ほどのところにある駅近のお店。

外観、内装ともにおしゃれで、女子ウケ間違いなしという感じです。

Z世代としてのプライドを持つ私たちは、日々「インスタ映え」を追求しています。

そんな私たちにとって、おしゃれなラーメン屋を見かけたら入らないわけにはいきません。

さっそく中に入り、食券を購入。私は「特製塩ラーメン」を選びました。

ここの塩ラーメンは、ノドグロや伊吹イリコ、北海道の羅臼昆布などそのときどきの旬の食材をスープに使用しているそうです!

待つこと数分。やってきたのがこちら!!

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見た目がとても映えていますね。

こだわりのスープはさっぱりしていながらもコクがあり、とても美味しかったです!

皆さんも大塚でお腹がすいたら、ぜひ食べてみてください。

季節によって食材が変わるそうなので、時期によっていろいろな味が楽しめるはず!


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例年よりも暑い日が続いたこの夏。

外に出ることも嫌になる気温でしたが、最近は少しずつ涼しくなってきました。

そんなこれからの季節。お散歩にぴったりなのが、大塚です。

また春になると桜が、初夏にはきれいなあじさいが咲いているそうです。

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大塚の街並みを歩いて感じ、ワンコインで宇宙銭湯に入る。

ぜひ大塚に行ってみてはいかがでしょうか!?

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