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フランス・ブリュッヘン+新日フィルの音楽遺産 Volume2

ブリュッヘンが2007年から2011年にかけて新日本フィルハーモニー交響楽団に客演したときのライヴ。ラモー、シューマン、モーツァルト、シューベルト、ハイドンを収録。

フランス・ブリュッヘン+新日フィルの音楽遺産 Volume2

フランス・ブリュッヘンは、18世紀Oとの1回目のベートーヴェン交響曲全集を完成させた後、モダン楽器のオーケストラに客演するようになりました。日本では、新日本フィルハーモニー交響楽団にたびたび客演しています。このCDは、ブリュッヘンが2007年から2011年にかけて新日本フィルハーモニー交響楽団に客演したときのライヴを集めたものです。

フランス・ブリュッヘン+新日フィルの音楽遺産 Volume2
ケース表

<曲目>

CD解説書表

シューマンの交響曲第2番と第4番は、ブリュッヘンにとって初録音です。また交響曲第4番の初稿での演奏も珍しいです。
その他、ラモーやモーツァルトの交響曲第31番、シューベルトの交響曲第9番「グレイト」、ハイドンの交響曲第102番、第103番、第104番は、これまで18世紀Oと取りあげている彼自身のレパートリーです。
モーツァルトやシューベルト、ハイドンでは、18世紀Oとの演奏で聴かれたような先鋭的でラディカルな響きはやや後退しています。
このCDに収められているコンサートの時、ブリュッヘンは73歳から77歳。これらのレパートリーをオランダPhilipsに録音したときは、彼は50歳から64歳。
年齢のなせる技なのでしょうか。それとも客演による演奏の違いなのでしょうか。
それとは別に、モダンオケの新日本フィルが、ピリオドオケと似た音色を出しているのが興味深いです。特に管楽器とティンパニ。

ちなみにシューベルトの交響曲全集を完成させた後、ブリュッヘン&18世紀Oはハイドンの中期・後期交響曲集を録音します。そして、オランダPhilipsを離れ、自分たちの録音を専用に行うレーベルを設立し、スペインのGlossaレーベルからCDをリリースするようになりました。

シューマンの交響曲第4番の初稿について

シューマンの交響曲第4番は、4番とナンバリングがされていますが、実はシューマンが作曲した2番目の交響曲です。しかし初演で好評が得られなかったため出版が見送られ、交響曲第3番「ライン」の作曲後に改訂が行われました。そのため、第4番とナンバリングされました。
シューマンは作品に自信をもっていたため、改訂には乗り気でなかったと伝えられています。ブリュッヘンが新日本フィルとのコンサートで初稿を取りあげたのはそういた事情を鑑みてのものだったのかも?
聴き比べてみると・・・・やはり曲の凝集度では現在演奏されている改訂版の方が上かな・・・・と。

次回予告 フランス・ブリュッヘン&新日本フィルハーモニー交響楽団 ベートーヴェン交響曲全集

ブリュッヘン&新日本フィルが2011年2月に行ったベートーヴェン交響曲全曲演奏のライヴ。
ブリュッヘンにとって2度目のベートーヴェン交響曲全集です。

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