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今夜も母さんと祈ります

グループホームでBGMとしてクラシックやオルゴールの曲、懐かしい古き良き童謡を流している。理由はその曲を聴いて育ってきたであろう世代の利用者さんをリラックスさせるためだ。

一日を通してずっと音楽がかかっているのですが、『懐かしい童謡』というコンピレーションアルバムには「赤トンボ」や「小さい秋」や「赤いくつ」など、いろいろな童謡が収録されている。

収録されたほとんどの曲を誰でも知っているんじゃないかなと思うほど定番の童謡である。

その中でも『里の秋』という曲が秀逸で歌詞も素敵だけど、歌メロも覚えやすくいい曲だ。

歌メロが覚えやすい曲というのは総じて曲としていい曲だということだ。名曲とはつまり一般的には“キャッチー”であるとされている。

『里の秋』は紛れもなくはキャッチーなのだ。

この曲はお父さんが戦争に行く話だ。

お父さんの無事をお母さんと祈る子どもの姿を描いている。「今夜も母さんと祈ります」というフレーズで最後は締めくくられる。

一日ずっと聴いているのでBGMとしてなんとも思わなかったが、ある日なぜかこの曲の良さに気付いた。何とも言えない気持ちになった。

コンピに収録されている数ある楽曲の中でも一際存在感のある曲だ。

悲しくもあるけど、優しさもある。もう帰ってこないかもしれない父を思う母子の姿を想像するとグッとくるものがある。

歌詞はこう綴られる。

『里の秋』

静かな静かな 里の秋
お背戸に木の実の 落ちる夜は
ああ 母さんとただ二人
栗の実 煮てます いろりばた

明るい明るい 星の空
鳴き鳴き夜鴨(よがも)の 渡る夜は
ああ 父さんのあの笑顔
栗の実 食べては 思い出す

さよならさよなら 椰子(やし)の島
お舟にゆられて 帰られる
ああ 父さんよ御無事(ごぶじ)でと
今夜も 母さんと 祈ります


歌詞だけだとイメージがいまいち伝わらないが、やはり歌のメロディーと言葉が相まった時この曲の良さがわかる。

泣けるんです。

https://open.spotify.com/track/3Z7dkwP9QE1aayhxLzgK63?si=PNmzwlWxRSWoizcSPVQSAQ&context=spotify%3Atrack%3A3Z7dkwP9QE1aayhxLzgK63


ちなみに色んな方が歌われています。

倍賞千恵子バージョン

https://youtu.be/h144mLquMFs

今日は『里の秋』について書きました。

この曲についてはこの年齢になって初めて知ったのですが不思議と涙がこみ上げてくるようなそんな感情になりました。今夜も母さんと祈ります。

最後まで読んでくださりありがとうございました。
また更新します。

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