文章を書くのが好きな私がBTSを好きになったから
BTSを好きになった。
33歳だが、韓国のアイドルを初めて好きになった。
2020年の夏、私は精神科に入院していた。
その時の唯一の楽しみは音楽番組だった。
初めてBTSを観たのは朝の情報番組「スッキリ!」だったと思うが、
そこでBTSは「stay gold」を披露していた。
とても心地よい旋律で、聴いてすぐ、BTSを好きだ、と思った。
今思えばファッションも良かったのかもしれない。
あの頃私は差し入れの雑誌を熱心に繰り返し読んでいた。
その雑誌ではスチューシーとディオールのコラボしたコレクションが特集されていて、
かなり気に入っていた。
明るい色合いとハッピーな柄。ゆったりとした雰囲気、リラックス感。
それが彼らの着ていた衣装だと、気づいたのはしばらく経ってからだった。
どうして気づいたのだろう。不思議だ。
個人的に、TVのなんとか歌謡祭などを見ていて、衣装が素敵だなあと思うことが少ない。具体的に言いづらいのだが、ぱっと見はよくても、あまり「いい」衣装を着ていないんじゃないか?という感覚を持つ。
日本の音楽業界にお金がないからかな?とも思う。
でもそれは「仕方がない」とも思っていた。
見ている者は、衣装より、音楽に集中すべきだとも思っていた。
でもBTSの「スッキリ!」で見せたパフォーマンスには、
そういう「仕方がない」感がなかったのだと思う。
パフォーマンス全てが完璧だった。
座りながらBTSのメンバーは「stay gold」を楽しそうに歌っていた。
スチューシーとディオールのハッピーなコラボコレクションに身を包んで。
「stay gold」の気持ちのいいゆっくりとしたムードに
それがよくあっていた。
BTSのメンバーは自由に歌っているように見えた。
実に楽しそうに歌っていたのだ。
各自、好きに合いの手、掛け声を入れるし、踊りもアドリブのようだった。
その全てが好きになった。
自由で、楽しんでいて、ゆったりとした雰囲気。
一方、ー私はその時不自由で、楽しんでいなくて、緊張していたのかもしれない。
だからBTSにビビビと何かが反応したのかもしれない。
世界がコロナで大変な時、彼らは私たちを癒すような
ゆっくりした旋律の曲を披露していた。
それがまた、すごいと思った。
彼らは疲れた世界を癒そうとしている、と分かったのだ。
アーティストだ、と思った。
世界の状況を受け止めた上で、自らのパフォーマンスを見せる。
それがアーティストでなくてなんだろう、と私は感動した。
本当は数年前に、「BTS」という名前は友人から聞いていた。
世界的に活躍していて、政治的な発言も辞さないアーティストだと。
でもチェックしてなくて、出会ったのは2020年夏の「スッキリ!」だった。
それが出会い。
2019年、私は自分が文章を書くのが好きだと気づいた。
2020年、BTSに出会い、ハマった。
2021年、こうしてBTSについての文章をnoteに書いている。
続くかは分からないけど、一旦やってみる。
書いてみたら結構楽しかったので、案外続くかもしれない。
風の時代。自分が何を持ってるかでなく、自分が何をしているかが大事な時代だそうだ。