自己肯定感のはぐくみかた
自己肯定感って何だろう? 「自分オッケー感」を育む方法
* 2023年9月10日配信分
心理学に興味を持ったり、より良い人生を送りたいと思ったとき、「自己肯定感」という言葉に触れることが多いのではないでしょうか?
もしかすると、これまでに自己肯定感について深く考えたことがある方もいらっしゃるかもしれませんね。
「高めたい」「持ちたい」と思ったり、逆に「自分は低い」「持っていない」と感じたり。
でも、「自己肯定感」って、本来は「そのままの自分を肯定する感覚」、つまり「自分にオッケー」と言ってあげることだと思うんです。
だから本当のところ、持つとか持たないとか、高いとか低いとか、そういう話ではないのかもしれません。
自己肯定感と向き合う日々
わたしは以前、友人との会話で「本当にネガティブだよね」と言われることがよくありました。
それは小さい頃からの癖が自動操縦のように染みついていて、今でも心許せる友人の前では、「わたしダメでしょー」とついつい口にしてしまうことがあるんです。
でも、それに気づいたとき、「ああ、これやめるんだった!」と手放すようにしています。
今も訓練中ですが、少しずつ変わってきました。
それまでのわたしは、自己肯定感を高めたいと思って、たくさんの本を読んだり、講座に参加したりしてきました。
でも、知識を増やしても、ワークをしても、なかなか育たない。
「やっぱりダメだ」と辛い位置に戻ってしまうことが何度も続いて、なかなかそこから脱出することができないと感じていました。
そんな中、わたしは岡田尊司さんの『死に至る病』という本に出会ったんです。
この本は愛着障害について書かれていて、わたしの生きづらさが「だらしなさ」や「根性のなさ」ではなく、学術的に「愛着障害」として研究されているものだ、と知ったんです。
それが大きな発見でした。
愛着障害と自己肯定感の関係
その本には、こう書かれていました。
「愛着障害は、生きる希望や意味を失わせ、自己否定の奈落に人を突き落とす。さらには、不安やストレスへの抵抗力を弱め、心を病ませる原因にもなる。」
また、「愛着障害を持つ人に『自己肯定感を持ちなさい』と言うのは、成長期に栄養不足で背が伸びなかった人に『もっと背を伸ばしなさい』と言うようなものだ。」とも。
つまり、自己肯定感はこれまでの人生の「結果」であり、「原因」ではない、というのです。
自己肯定感を高めることで生きやすくなる、という話をよく耳にしますが、
それ以前に「どうして自己肯定感を持てないのか」という背景に目を向けることの方が、すごく大切なんだって感じたんです。
小さな「できた!」を積み重ねる
では、自己肯定感を育むにはどうしたらいいのでしょうか?
わたしが考えた方法は、次の2つです。
自分が決めたことを一つずつ達成していくこと
小さな「できた!」を自分で褒めること
例えば、ゴミをゴミ箱に捨てたら、「自分ってえらいな!」と思う。
飲み終わったコップを洗ったら、「よし、やれた!」と思う。
こんな些細なことでいいんです。大きなことを成し遂げる必要はありません。
むしろ、小さな一歩を積み重ねる「スモールステップ」が大切なんです。
そしてこれは「自愛」「自己受容」なんです。
どんな自分でも応援する。どんな自分でも愛する。
わたしたちが、自分の人生を生きる中で、自愛は一番大切なことだと思います。
もしできなかったとしても、「人間だもの」と割り切って、またトライすればいいだけの話です。
他人からの評価ではなく、自分で自分を認めることが大切なんです。
最後に:応援者は必ずいる
わたしもかつては、他人の目が怖くて仕方ありませんでした。
傷つくのが怖くて、馬鹿にされるのが怖くて。
でもそれを乗り越えた先には、きっと裸で踊るような、ありのままの自分で、自由で楽しい人生が待っていると信じています。
そして、その道中には必ず応援者がいます。
自分を信じて一歩を踏み出せば、自分も誰かを応援したくなるものです。
これはとても力強い、愛のパワーの循環だと思います。
ほんの少しずつ、自分で自分に「オッケー」を出す練習をしてみませんか?