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うつ病発症前後のこころとからだの変化

今から6年前、商社で営業事務として働いて24年が経ち、うつ病を発症して突然会社に行けなくなりました。

前回の記事で経緯を書いておりますので、お読み頂けたら幸いです。

今回はうつ病発症前後のこころとからだの状態を綴っていきたいと思います。

発症前の兆候


何日も不眠が続いていました。

何かに囚われたように過去のことを後悔し始めたのです。

なんで結婚したのだろう、なんでこの職場で働き続けているのだろう、なんて自分は駄目な人間なんだろう、自分は必要のない人間なのではないか、と他にも様々な事を考えていました。

ひどい頭痛がして、鼓動が早くなっていました。

眠れなくて、ベランダでぼーっと外を眺めたり、布団に戻って何度も寝返りを打ちながら、気がつくと朝を迎えて会社に行っていました。

簡単なパソコン作業でさえも時間がかかるようになっていました。

期限までに回答をしないといけないメールを開くと、恐怖が襲ってきました。

思考回路が止まっている

そう感じた時に足の付根からつま先まで痺れるような感覚に襲われ、しばらく動けなくなっていました。

定時になり、やっと家に帰りました。

その次の日に会社に行けなくなりました。


発症後

引きすぎたバネが崩壊したように思考回路が寸断され、身体も鉛のように重たく感じて、ただ布団に寝っ転がってテレビを眺めている状態でした。

次の日も次の日も布団から出られずにただただ時間だけが過ぎていきました。

何も考えられなかった状態から、今度は自分を責め続けるようになりました。

会社の同僚や取引先に迷惑をかけてしまった、夫にも迷惑をかけている、自分はなんて情けない人間なんだ、と何度も考えているうちに、ひどい動悸がするようになり、腕全体、足全体が痺れて血の気が引いていくような感覚がして、とてつもない恐怖が襲ってきました。

会社に迷惑をかけた罪で警察に捕まってしまうのではないか、テレビで犯人として自分の名前が出るのではないか、という妄想にかられました。

消えてなくなりたい


と何度も頭の中をグルグルするようになりました。

夫に心療内科に連れて行かれました。
うつ病になった経緯をしどろもどろになりながらなんとか説明をしたにも関わらず、医者はパソコンの画面を見たままで「適応障害」との診断を下しただけでした。
そして薬を処方しました。

薬は効果がないように感じました。
睡眠導入剤を飲んで目が覚めた時は、ひどい頭痛がして、だるさが抜けませんでした。

その心療内科では医者との相性が合わず、別の病院に行くことにしました。
初診は半月待ちとのことで、それを待ってようやく受診しました。

女性の先生で、全くパソコンは操作せず、私の顔を見ながらゆっくりと話を聞いてくれました。
少しほっとしました。

診断結果は「適応障害」ではなく、「うつ病」でした。
さらに重い診断が下されて、回復には3ヶ月以上はかかると言われ、心臓が締め付けられる気がしました。

毎日、部屋の片隅にうずくまって、どうやったら簡単に消えてなくなれるのだろう、その方法をネットで検索していました。

どれくらいそのような状態が続いていたのか、はっきりと覚えてはいません。おそらく2ヶ月以上は苦しんでいたと思います。

転機

転機になったのは、3〜4ヶ月ほど経ってからです。

少しずつ薬が効いてきたのか、少し近所を散歩出来るようになりました。

うつ病になる前から通っていた鍼灸院にも、這いつくばるように行けるようになりました。

その院長に鍼治療をしてもらい、話を聞いてもらうとガチガチになったからだの緊張が少しずつとけていくような感じがしました。

そして、うつ病を体験した人がどうやって克服したのか、という動画を見たり、本を読んだり出来るようになってからです。

共通していたのが、
自分を責めないこと
今の自分を丸ごと受け入れること
今出来ることに焦点を当て、感謝をすること
と言っていたことでした。

斎藤一人さんの本を読んで、以下のことを毎日鏡の自分に向かって呪文のように言っていました。

愛してます
ついてる
嬉しい
楽しい
感謝してます
幸せ
ありがとう
許します

それから毎日日記を書いてみることにしました。
今、出来ていることや昨日と比べて少し出来るようになったことなどを日記に書いていきました。

空気が吸えていること、心臓が動いていること、水が飲めていることなど当たり前のことから書き始めました。

そうすると、胸が締め付けられることも動悸がすることも少なくなっていき、今の自分の状態に感謝が出来るようになっていきました。
それから自分を責めることが少しずつ少なくなっていきました。
小さな歩みですが、一歩ずつ前を向いていけるようになりました。

うつ病を発症して6ヶ月後に職場に復帰することが出来ました。

今苦しんでいる方々へ


ご自身の大切な家族や友人がうつ病で苦しんでおられたら、なんと声をかけられますか?

おそらく、あなたは悪くないよ、責める必要もないよ、今までよく頑張ってきたね、など優しい言葉をかけられると思います。

それを想像してご自身に声をかけてほしいのです。
ノートに書くのでも構いません。
あなた自身を大切にして下さい!

長い文章でしたが、最後までお読み下さり、ありがとうございました。




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