雇用の現場のミライについて
-日本の雇用を変えたい-
私はいつも念仏のように、そう唱えています。
それは私自身が苦しんだからに他ならないのですが、人が働く未来が、明るいものであってほしい。
皆がワクワクし、尊重され、
会社の名前や肩書ではなく、
仕事の中身で評価される世の中になってほしい…。
心からそう願っています。
採用に関わる仕事
人の採用に関わる仕事としては、
企業の人事部門の他にも
人材紹介の仕事があります。
私はその人材業界にいます。
人材業界は今、生き残りをかけて
淘汰される未来が近づいています。
では人材業界では現場で何が起こっているのか。
現場の目線からお話をします。
まず、求職者と企業をつなぐ
コンサルタントについて、
人材会社によっては
KPIにがんじからめになり、
数字を追いかけて疲弊しています。
そして、結果何が起こっているかというと、
誰のためにもならない人材マッチングが
大量に行われています。
もしくはA Iによる安易なマッチングが行われ、
大量に望みもしない求人票が送られています。
特に求人ニーズが集中する
若手やエンジニアさんには、
何十もの求人票が送られ、ウンザリしています。
さらに押しつけのようにクロージングしてくる
コンサルタントには不信感を抱いています。
人材の要件定義が甘く、
本当の意味での可能性を信じない
マッチングが行われています。
人材業務は危機に直面しています。
この事実に気がついているのでしょうか。
私は本当にヤバイと思っています。
そんなことを考えていたところ
「人材業界の未来シナリオ」という本が気になって、手に取ってみました。
「人材業界の未来シナリオ」
黒田真行さん、佐藤雄佑さんが書かれた
「人材業界の未来シナリオ」です。
人材紹介会社で人材スカウトをする者として、
人材業界の未来に危機感を持っている一人として、
この本のタイトルがとても気になり、
読ませていただきました。
本を読んで思ったこと
今私の中でモヤモヤとしている想いや、
感じ取っていること、抱えている課題など、
私の思っていたことに重なる部分が多くあり、
頷きながら読みました。
この本の内容を
自分の仕事に関係する部分という観点で
簡単にまとめます。
今まで企業の中途採用において
メジャーな手段だった人材紹介の形が
変わろうとしている。
それはインターネットにより
情報の非対称性が解消され、
対称になったことに起因している。
つまり企業と求職者の立場が
対等になろうとしているということ。
そしてindeedに代表されるアグリゲーション型の
求人検索エンジンが、
求職者接点を根こそぎ取ってしまう。
採用に関わる人が、
必ずindeedなどの求人検索エンジンを
経由しなければならない未来が予想されている。
そして人材紹介会社が生き残る道についても
言及している。
例えば求職者サイドにおいては、
大企業に長く勤めた1社経験の人が評価され、
何社も経験している人は嫌厭されるというような
現在の常識は薄れる。
何社も経験している柔軟性が
評価される時代が来るかもしれない。
企業サイドには会社の魅力を正しく発信し、
正しく求職者に届けることが求められる。
また我々人材業界サイドは
間違いなく淘汰が進む。
生き残っていくためには、
丁寧な人材要件定義に基づく
one to oneのマッチングが必要不可欠になる。
今よりももっと求職者サイドに寄ることが
求められる。
そしてLinkedIn創業者のリードホフマン氏の著書「アライアンス」にも触れている。
人は企業とではなく仕事と契約し、
かつ企業と信頼で結びつく
この方向に向かうということだ。
本を読み終えて
なかなか感慨深いものがあります。
SNSなどの様々なプラットフォームが、
日本の採用の世界を変えて行くのです。
益々企業も個人も、発信する能力が問われます。
文章を自分なりに書いて表現し、発信することが、
もはや一部の特別な人のものではなくなりました。
私達は誰もがライターであり、表現者です。
その言葉に心を動かされた者が結びつき、
機会を作るのです。
私達、人材業界が抱える課題はたくさんありますが、
これからの日本の変化にワクワクしました。
私も頑張ろうっと。
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