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【本】脳科学で解く心の病【ASD部抜粋】


 ◆   ざっくり概要 ◆

「脳科学で解く心の病 
うつ病・認知症・依存症から芸術と創造性まで」

エリック・R・カンデル著
大岩(須田)ゆり訳
須田年生医学監修
築地書館

脳内の精神的活動を生み出すプロセスの混乱による心の病(精神障害、脳障害、うつ病、依存症など)を、
遺伝子、脳の部位、シグナルの相互作用などの図解とともに、標準群と比較しつつ
考察してくれる良著。

心の病と標準双方の、
ヒトの脳の理解にお役立ちな良著。

性差、性自認に関することや
左脳の不具合・各種疾患と創造性(科学、芸術、文学など)との関わり、
そもそも創造性とは?にも言及。

2024.4初版(日本語版)ということで、
比較的新しい本かなと思われます。by2024.10


 ◆   スタンス ◆

理系にうといASDダークグレーの私が
特に興味をそそられた部分(ASD関連+α)を拾って、コメントしてます。

分かりやすさを重視して改変(改悪じゃないといいなー😇)
& 解釈ミスがありえるので、厳密な知識をお求めの方は、ぜひ本の方を読んでください。

染色体や核酸塩基、遺伝子など本の通りに引用してますが、個人的にはDNA🧬(生物の設計図)なんだなぁ、くらいの解釈でじゅーぶんと思います😅
もし気になる人は、セルフで調べてください。


 ◆   本文より ◆

📖7番染色体🧬の欠損と
重複(標準では1つのパーツが2つある)に関して

欠損→ウィリアムズ症候群
重複→ASD発症リスク高まる


ウィリアムズ症候群
対人姿勢としては、人懐っこく、警戒心が薄い。非常に社交的。

一方でASDは社交困難(無理に適応するケースはある)で単独行動を好む。

線虫のようなシンプルな生物では
ひとつの核酸塩基🧬の変異によって、 
社会性があるか、単独を好むかが分かれることも知られている。

▶︎7番染色体🧬個人、独立、独創、警戒とかの性質を、含んでそう😇
ASDダークグレーのわたし、おそらく重複してるんだろうなぁ…


📖ヒトの脳では、
神経伝達の不必要な接続が剪定される

刈り込みは、思春期や若年成人期(15〜39)に特に盛んに行われる。

ASD→刈り込みが浅く、わっさわさがち
標準→適度に刈り込み。程よい樹形。
統合失調症→刈り込みすぎて、すっかすかがち


刈り込み不足や過度な刈り込みにより、脳の解剖学的な構造が変化し、ほかの遺伝的環境的要素とあいまって発達障害を引き起こす
(※統合失調症→この本では脳の発達障害との見方をしている)

ちなみに刈り込みが行われるのは、
神経細胞、神経系のシグナル伝達の基本単位(ニューロン)の受容部分(樹状突起)
伝達、相互作用が行われる場をシナプスと呼ぶらしい。
 

▶︎ASDの感覚過敏は、シグナル過多に起因?
ASDレベルまでいかなくとも、
HSP、繊細さん、エンパス、ギフテッドetc.は標準群と比べて樹状突起が多い(刈り込みがやや浅い)のかも🤔

▶︎統合失調症が思春期〜30才くらいに発症しやすいのって、これか。


📖乳幼児期の脳の発達

2才未満において、ASDは定型発達より頭囲が大きく、乳幼児期に前頭葉と扁桃体が早熟。

脳の一部分の発達速度が速いため、そこと接続している他の領域の脳の成長パターンが大きく混乱する可能性がある。

▶︎ポンと伸びる発達障害。
定型発達のような、なだらかな成長が起こりづらく、成長遅いがちの一因っぽい😇


📖遺伝子の変異

ASD、統合失調症、双極性障害という異なる障害で、遺伝子変異が共通していることがある(3つ、すべてのリスクを上げる遺伝子変異が観測されてる)

▶︎一つでもしんどいのに、全部発症しちゃったら…😱いや〜

▶︎特性にオプション付きがち
(IQが標準から外れると凹凸や症状持ちがち。心の病、混ざりがち)と思ってたけど、
同じ遺伝子🧬変異が複数の特性やリスクを押し上げてる可能性があるのか…


📖精神障害と神経障害

精神障害→行動や状態が過剰。極端。
神経障害→動きがぎこちない。コントロールが不自然でスムーズでない。違和感。

どちらも機能の低下が関与してるケースあり。


▶︎神経障害はノーマーク。
ASDの発達性協調運動症(ひらたく言うと運動音痴)とか、ADHDのよくぶつかる、力加減苦手すぎ。とかもコレなんかな🤔


📖創造性と心の病
認知症(アルツハイマー型、前頭側頭型)においても、創造的能力が引き出されることが多い。

サイコティックアート(精神病的芸術)という、統合失調の方の描く視覚芸術というジャンルがある。

脳のある神経回路が不活性化すると、その回路によって抑制されていた他の回路が活性化することがある。

▶︎統合失調、双極性、発達障害、愛着障害の
偉人、奇才、芸術家あるあるは知ってたけど、認知症で開花パターンは目新しくて新鮮☺️

📖創造性と孵化期間
創造性において
問題に意識的に取り組んだ後、
無意識に自由に活動してもらう。
無意識の精神にアクセス「自我のための退行」
→「あ、そうか!」 「アハ!体験】

▶︎あぶり出し型脳と、似てる?
 わたしは相棒と熟成期間とか、寝かせる、置いておくと降ってくるみたいに呼んでるけど、コレな気がする🤔


📖感情の流れ
恐怖→身体反応(本能的、無意識的反応)が、感情の自覚より先に起こる。

感情は無意識にはじまり(情動)
その後、主観的、内面的な表現(気持ち)になる。

▶︎情動と気持ちの使い分けいいな。
 個人的に採用!


 ◆   感想 ◆

つまみ食い程度に読んだけど、
ボリューミーだった☺️

科学的な専門用語や図解が、納得感を底上げしてくれるとともに、読むハードルも大いに…😇 間を空けて、また読んでみたいな。

今まで見知ったアレコレの脳科学的な背景が知れて、すっきり✨✨✨

ADHDについての脳科学的考察がなかった気がする(読み飛ばしちゃっただけかも?)
ADHDの脳科学本も読んでみたい☺️


ここまでお付き合いいただきありがとうございました😊
何かしら受けとってもらえたら嬉しいです🪴

ではでは



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