見出し画像

料理の美味しい温泉(女将さんの手料理限定)13

私は、鄙びた温泉が好きなので、泊まる旅館はどうしてもご夫婦や親子で家族経営されているような小さな旅館になります。そのような旅館だと、基本的に食事は女将さん、たまーにご主人や息子さん、娘さんが食事を作ります。
立派な板長さんが作る豪華な懐石料理にも憧れますが、私は郷土料理が好きなので、その土地の旬な物や名産を使った家庭料理がうれしいです。初めて見るもの、食べるものはワクワクします。

私の独断と偏見による温泉もよくて、女将さんの手料理が美味しい温泉を紹介します。

12はこちら。

福島 母畑温泉 母畑元湯

福島の母畑温泉にある母畑元湯さん。母畑温泉は旅館が3軒だけの小さな温泉街。そのうちの2軒は大きな旅館(ホテル下の湯さんは2022年5月現在休業中)で、こちら母畑元湯さんは昔ながらの湯治宿です。
ホームページなどないので、電話予約です。
予約の電話を入れたところ、女将さんに「ウチは古い湯治宿で、鍵もないんですけど大丈夫ですか?」と言われました。
「全然いいです。前から泊まりたかったので」
と答えると「それなら」と予約を受けていただきました。

木造3階建て。左に見えるのが大型旅館の八幡屋

チェックインの時にも女将さんに「どう?大丈夫そう?」と心配される。
「最高です。素敵です!」と答えました。笑

玄関。右の壁は水車の歯車だそう。
玄関のたたきには水車で利用していた石臼が埋め込まれています
激シブの廊下

部屋は3階でした。木造3階建ての3階なんてうれしすぎる。

雪見障子
梅の格子

今年の5月中旬訪問ですが、こたつがまだありました。先に布団が敷いてあるのは小さな宿あるある。
後から食事中に敷きにくる方式より全然いいです。湯上がりゴロゴロし放題。
夕食も部屋出しが多いし、朝もお布団を敷いたままにしてくれるからいいんですよね。

お風呂へ。

大好きなタイル浴槽
源泉が17.6度なので加温循環と源泉掛け流し併用

単純弱放射能泉。Ph9.85でCO3が38.6なのでツルツル。優しいいいお湯でした。母畑温泉は各旅館、自家源泉だそう。

夕食です!時間は17時半から19時の間で選べます。

部屋食。脚付きお膳で運ばれます。
メインディッシュは鳥唐揚げ。菜の花もある

家庭料理でごめんなさいねー!と女将さん。
いえいえそれがいいんです♡

銀シャリは地元福島産
たけのこも地元産です。木の芽が新芽。

お酒はないので持ち込みましょう。地元の野菜が新鮮でとても美味しいです。飾らない家庭料理、最高です。
食後にまた温泉へ。19時〜21時までは点検清掃で入れません。夜は21時〜22時半まで入浴可。

お風呂の前で発見。いたしま「せう」

朝、お風呂と朝食の前に散策。

隣の部屋を覗いたら大好きな組子細工を発見
玄関前

こちらのお宿、端々にノスタルジックな風景が。
新しい高級ホテルにはないものがたくさん。今は手に入らないもの。

おみやげ屋は廃業してた。隣の酒屋さんも。
宿の前のバス停

朝風呂に入ってから朝食。時間は7時からで選べます。私は8時に。

朝食も脚付きお膳で部屋出し
シャケの焼き加減も良き

福島産の銀シャリが美味しい。おかわり必至。笑
お漬けものも女将さんのお手製。ピンク色は長芋。
ごはんの上は新玉ねぎと海老のマヨ和え。美味しかったです♡シンプルイズベスト。

チェックアウトは10時。お部屋の布団は敷いたままにしてあるので、食後に部屋でゴロゴロ。至福!

チェックアウト時に女将さんに「また来ます!」と言うと「えー、いいの?」って。笑
やはり湯治客が多いそうですが、最近は2泊、3泊がほとんどだそうです。今流行りのプチ湯治かな?

湯治宿なんでアメニティは最低限。浴衣、歯ブラシ、ハンドタオル有り。バスタオルなし。
お風呂場には石鹸とボディソープしかなかったので、シャンプーリンスはご持参下さい。
シャワーは一基あります。

母畑元湯さんについて
古い宿、小さな宿が好きな私にはツボで、木造3階建なのもかなりポイントが高いです。
但し、部屋の入口は襖になりますから鍵はありません。私は全く気にしないのですが。
食事は家庭料理ですが、一品一品丁寧に作られていてどれも美味しいし、部屋出しで地元産の季節の野菜が食べられるのもポイント高いです。女将さんも物腰柔らかな素敵な方でした。次回は2泊くらいしてみたいなあ!

一泊一人8400円(税込)Wi-Fiなし。

いいなと思ったら応援しよう!