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愛情表現・構築をする『食育』

私が考える『食育』のあり方。

野菜の育ち方を学ぶより、料理の作り方を学ぶより、食材の栄養素を学ぶより。
「食べる時間を楽しく過ごすこと」が、何よりも大切だと思っています。

『食育』と聞くと、上で挙げた学びを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか?

子供に、野菜がどうやって育つかを教えよう。
子供に、料理の作り方を教えよう。
子供に、どんな栄養素が食材に含まれているかを教えよう。

間違えてはいないのですが、食育が最も伝えたい事とは少しズレている気がします。

食育で最も目的としていることは、食を通しての、家族との愛情構築やしつけ。

一緒に食卓を囲むことで、たわいもない会話が生まれます。

そんな会話の中で、親が何を思っているか、子がどんな風に感じているか、を共有することができます。
この時間こそが、最も重要です。

例えば、学校でのいじめ問題。

いじめられている子が、親に言い出せない・・・
親が子のいじめに、気付くことができなかった・・・

そんな事例も良く聞きますが、なんでも話せる親子関係を築くのに、食事の時間は貴重で重要です。

例えば、しつけ。

親は叱るだけで、子がなかなか言うことを聞いてくれない・・・
子は、なぜ怒られているのか分からない・・・

食事の時間を通して、親はどんなことを正しい(嬉しい)と感じ、どんなことがダメ(嫌い)と感じるのか、を食事の時間のたわいもない会話中に取り入れることで、子は冷静に話を聞け、意識付けをすることができます。

毎日、欠かすことのできない食事の時間だからこそ。
大切なことを教えたり、伝えたりする時間に最適なのです。

野菜の育ち方や料理の仕方、栄養素のことは、その次です。

信頼関係が築ければ、自然と子は親の背中を見て育ちます。

ちゃんと親の背中を見ていれば、自然と「あ、こんな時はママはこんな風にしていたな」と思い出します。

私がそうでした。

食事の時間を一人ぼっちで過ごしていたのは、恐らく小学校高学年以降の夏休みのお昼時くらいです。

共働きだったため、昼は両親とも仕事に行っていました。
学年が同じ弟も、遊びに行ったりしていると、家で一人ぼっちなことはありました。

でも、必ず夜は家族3人以上で食卓を囲みます。
平日は、父は仕事等で、夜ご飯の時間より遅い時間に帰ってくることが多かったです。

たったこれだけの時間でも、

ママはこんなことが嫌い。
私がこう言うと怒る。
ママはこんなことが好き。
ママはこうすると喜ぶ。
ママは仕事で、こんなことをしている。
ママは、弟をこんな風に思ってる。

等、とにかく情報が盛りだくさんでした。

ただ一つ、許されなかったこと。

それは、泣きながら食事をすること。

怒られて、すねて、悔しくて、その感情を引きずったままの食事は、更に怒られました。

「泣くなら食べなくてもいい」
「泣きながら食べるのはダメ」

言われ続けました。

私は、積極的に料理のことを手伝う子供ではなかったので。

ひとり暮らしが始まる間際に、インスタントラーメンや焼きそば、鍋焼きうどん、それから私が好きだったもやしのナムルとナスの焼き浸しの作り方を教わりました。

あとは、気が向いた時に手伝うくらい。


そもそも、一人の時に火を使わせてもらえませんでした。
だから、一人で作った料理を振舞うなんてことを、したことが無かったです。

でも、いざひとり暮らしが始まって、自炊となると・・・


自然とできたのです。

「あ、ママはこうしていた・・・」
と思い出すことが多く、それをイメージしながら色々試行錯誤しました。

もちろん、失敗もありました。

塩と砂糖を間違えて、超絶塩っ辛くナスの焼き浸しが完成したこともあります(笑)

でも、それなりにわかってくると、もう大丈夫。

結果、現在。
母の中で私は、全然料理ができない子、のイメージのままのようですが、かなーり料理ができる方になったと思います。
これは、母の背中を見て育ったからだと思います。

先に挙げた、いじめ問題。

私は一匹狼になりがちな子供だったので、いじめを受けたこともありました。

しかし、母が必ずその細かいことに気付いてくれたり。

母がどれほど私を大切に想ってくれているか、を私自身とても感じることができていたので、ふさぎ込んだり、自分を傷付けようとは思いませんでした。

仮に、「自分が自殺をしたら・・・」
両親がどれほど悲しむか、をイメージできて、苦しくて。そんな気には1ミリもなれないです。

こんな関係性を築けたのは、食の時間に色々なことを話し、親の想いを知ることができた「食育」の影響かな、と感じています。

では、具体的にどうやって食事の時間を過ごすか、についてはこれから研究していくところです。

そんな内容を中心に、食育のことを伝えられたらなと思っています。

ちなみに、父については書きませんでしたが。

母が感じる父のこと、についても認識があったので、それはそれで我が家の上下関係と言うか、関係性はバランスよく築けていたと思います。

父のことで言うならば。

調理師なので、家で料理をすることはほとんどありませんでした。

しかし、自分の晩酌用になにやら食材を買ってきて、ちゃちゃっと作って食べていたので。
その、ちょっと珍しい晩酌メニューが気になって、横でおつまみを狙っていました。

まるで、親鳥からのエサを待つ、ひな鳥のごとく、口を開けてスタンバイしていました(笑)


出てくるものは、冷やしトマト、ハツの炒め物、砂肝、お刺身など。簡単居酒屋メニュー。

この辺の背中(食べて楽しんでいる様子)も、バッチリ見ていますので、私は現在、簡単居酒屋メニューの幅を広げ、晩酌時間に応用しております(笑)


そうそう。

一般的に女の子がいる家庭でよくある、「パパ嫌い」な時期も、私は無かったです。

『食育』の本当の意味は、「食を通しての、愛情構築やしつけ」だと思っています。

ということは。

子への教育よりも、親への改めての教育の方が、色々と必要になる部分もあるのだと思います。

子へ伝える時間が、食事の時間。

毎日の食事のタイミング、大切に上手に使っていける方法をご提案したいと思っています。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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