見出し画像

また台風。

 大きな台風が近づいていますが、みなさんいかがお過ごしでしょうか。私はどんな強風でも立ち向かって進んでいきます。

 今週は出張の予定なのですが、台風の影響で朝からスケジュール調整に追われました。おそらく電車が計画運休されると予想されるので、少し早めに目的地に移動することになったのですが、いつ移動するかを上司がギリギリまで判断を迷ったため、当初明日移動が結局明後日移動で落ち着き、明日は自宅待機の休みになってしまいました。明日移動であれば早めにホテルに引きこもって大学の応募書類を作成しようと思っていたのですが、急遽休みになったので明日集中して書類づくりをしようと思います。

 先週末に私より後に入社した新人が出張に行って、今日事務所に出勤してきたのですが、かなり疲れたのかときおりデスクでぼっーとしていました。定時で退社した後、ベテランの女性スタッフのみなさんと話をしていたのですが、やっぱり出てくる言葉は、「最近の若い人はね〜。」という枕詞です。私も思わず同調してしまいましたが、どうしてこの枕詞は多用されてしまうのでしょうか。私も大学教員のときは、ほんとうにこの枕詞が何度も口から出そうになっては飲み込む毎日でした。一方若者からは、「最近のおっさんはね〜。」と同じような枕詞を使われて怒り心頭になったことも数知れずです。この言葉を使うことによって人はマウントを取ろうとしているのでしょうか。どうやらそんな単純な構造ではないのではないかと私は考えています。今回のケースで考えると新人さんはこれまで正社員になった経験がなく、私のいる職場で初めて正社員として採用されたのです。契約社員や正社員だからといって仕事の質を変えていいということではありません。ただ、正社員として雇う組織側としては、ある意味期待している部分が大きいこととリスクがあっても雇うという覚悟の部分もあるのだと思います。もちろん仕事への報酬も保証しているわけですから、やはり正社員になった以上、求められた仕事の質と量をこなすことが雇われた側の最低限のルールだと私は考えます。しかし、そのような自覚ができない体質になっているのではないと推測しています。

 一方、仕事ができない人は総じて周りの気を遣わせる人が多いのではないでしょうか。例えば新人さんの場合だと疲れたというオーラを発することによって、なるべく仕事を振らないでとか、こんなに頑張ったからもっと労わってとかというメッセージを全身と使って発しているのです。私は全くそんなメッセージには動じませんが、なかにはそのメッセージを受け取って変な気遣いをするから事態が悪化してしまうのです。これぐらいの仕事で音を上げているようであれば、他のどんな仕事も務まらないよというのが私とベテラン女性スタッフたちと話し合った後の結論でした。そして、さらには自分のミスを上司に報告できずに黙っていたことも発覚して、上の人たちは頭を抱えていました。

 では、こういった状況は新人さんにすべて責任があるのでしょうか。これも違うと私は思います。おそらく彼は今まで仕事のやり方やそもそも仕事とはなんぞやということをしっかり学ぶことなく、ここまで来てしまったのだろうと思います。契約社員だったので社員教育もそれほど受けてこなかったのでしょう。こういう人たちが今の日本で増えてきているというのが実感です。だからこそ、私は教育に特化した大学を早く作りたいのです。このままだと仕事観を醸成することなく、社会に出て中途半端な仕事をしてはすぐに辞めてしまう人材ばかりになってしまいます。これをなんとかするのが、今の私が目指しているゴールの1つです。しかし、今の職場では新人さんを指導する立場ではないので、黙って彼の様子を見守ることしかできません。ただ、それでいいと思っています。もし、本人が私に何か聞いてきたらアドバイスしますが、本人が聞く気がなければ、わたしも答えるつもりは全くありません。これが今の私の教育スタイルです。

 こんなことを考えていると、どこにいても教育は大事だなと改めて実感します。ただ、今はひたすら参与観察するのみで、自ら行動を起こすことはほとんどありません。これから新人さんがさらに成長するのか、あるいは途中でリタイアするのかわかりませんが、私はそんな新人さんの姿を横目で見ながら、自分の仕事に向き合うことにしています。

 これから大学教員になるひとには、人が成長するには何が必要か常に考える人になってほしいと思います。そして、そのひとが成長した姿を見て笑顔になれる自分に早くなりたいと思います。


いいなと思ったら応援しよう!