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縁。

 相変わらず暑い日が続いていますが、みなさんいかがお過ごしでしょうか。私はどんなに暑くても前を向いて歩いています。

 今日は久しぶりの連休なので、朝から色々と用事をこなしました。午前中はこれからの資金調達の柱になる事業の打ち合わせをとある業者さんとしていました。手続きが大変そうなので時間がかかるかもしれないですが、これがクリアすれば事業化に一歩前進するので、とにかく少しずつでも前に進めていこうと思います。その作業を通じてこれまでの縁について知る機会がありました。するとそこには様々な出会いと別れがあったことを知り、そんな不思議な縁を紡いで今があることを改わめて実感することができました。

 その打ち合わせが終わった後、また今週から出張なのでそのために必要な物品調達に出かけました。今週末から来週にかけて台風の影響で、場合によっては出張先から次の出張先に直接移動する可能性もあり、普段よりは多い目の出張用品で行かなければならないと思っています。なので、なるべく軽めのものやコンパクトにできるものを揃えようかと考えて、あちこちウロウロしましたが結局費用対効果を考慮すると今家にあるもので何とか対応するしかないかなという結論に達しました。

 そして、夕方からは今日いちばん大事なとある大切な人たちとの会合がありました。今回の一連の騒動について始めてすべてを話ができる人たちだったのですが、正直どこまで話をしたらいいのか直前まで迷っていました。しかし、私はもう自分に正直に生きると決めたので、洗いざらいすべてをお話しようと思い待ち合わせ場所へと向かいました。結果的にはすべて話すことができてとてもよかったです。とにかく、お二人がすべてを肯定的に受け入れてくれたことが何よりもうれしかったです。この4ヶ月間、私の今の事情を知って、それでも私のことを100%受け入れてくれた人はほとんどいませんでした。ひどい人はこんなボロボロになっている私を見捨てていく人もいて、人間とはここまで冷徹になれるのかと恨んだことも数知れずです。そんな中でも今日お会いした人たちは、すべてに共感してくれたので途中何度も涙がとまりませんでした。できれば、その人たちに何かお返ししたいと思いますが今の私には何の力もありませんので、ただただお二人の幸せを祈ることしかできません。むしろ、逆にそのお二人に私の人生を大きく好転してもらえるように力を貸してほしいと頭を下げてお願いするばかりでした。おそらく今までの私であれば人に頭を下げてお願いすることなどできなかったと思います。しかし、今の私は誰一人として笑顔にできる力を持っていないので、とにかく頭を下げてお願いするしかありません。でも、それで私が大切にしたい人たちが笑顔になるのであれば、喜んでこの命を差し出す覚悟ができています。たとえこの命が尽き果てようともそれで笑顔が増えるのであればそれでもいいと思うようになったので、平気で頭を下げられるのだと今日改めて思いました。

 そして、別れ際にとある事業の記録をいただきました。そこには私の教え子も載っていて帰ってからそれを眺めては、また一人家で涙を流していました。こんなに嬉しさと悲しさが同居する涙を生涯で流したことがないくらい、この数ヶ月間泣いているような気がします。今日も会合に行く途中本屋に立ち寄ろうとしたのですが、入った瞬間涙があふれて入れなくなってしまいました。以前もそうだったのですが今も本屋に入ると息苦しくなって涙がとまらなくなるのです。あんなに本屋に行くのが楽しくして仕方なかったのに、今はその空気を吸うだけで嬉しさと悲しさが爆発して感情のコントロールが効かなくなってしまうようです。大学教員が本を読めないのは致命傷ではないかと思ってしまいました。

 こんな地獄の毎日を送りながらも、今日は蜘蛛の糸のように一筋の希望の光が差し込んだ瞬間だったのかと思いました。あらゆることを今日お会いしたお二人に委ねることしかできない今の私ですが、決してあきらめずにいただいたこのご縁を大切にして、少しでも前に進もうと改めて決意した夏の夜でした。

 これから大学教員になるひとは、縁と義理と人情を大切にする人になってほしいと思います。そして、自分と自分が大切にしたい人が笑顔になるその日まであきらめず縁を紡いでいきたいと私は思います。


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