秋入学という選択肢を受験の前に知って欲しい。秋入学生の私が思うメリット・デメリット
はいどーも、ユーマです。
センター試験が近づいてきましたね。
この季節になると、皆さん受験を思い出す方も多いのではないかと思います。
しかし、かく言う僕は秋入学として大学に入学してきたので受験の最後の思い出と言うと高校2年生の最後に受けたセンター模擬テストだったりします。
これから受験に向かうみなさんや読んでくださるみなさんのご家族の受験生にこんな選択肢もあるよ、ということで秋入学のメリット・デメリットについて書いていきたいと思います。
<秋入学とは?>
基本的には帰国子女やなんらかの都合で一般受験ができなかった人向けに大学が9月から入学することを許可する制度。特に英語力に重点を置いた試験・面接を行い合否を判定される。
秋に入学するため同い年のみんなとは半年間のずれが生じ、卒業も半年間遅れてしまうと言うデメリットは存在する。
ちなみに、私が通うAPU(立命館アジア太平洋大学)以外にも日本には秋入学の制度で入学できる大学は70校もあります。(下記リンク参照)
<受験形式は?>
もちろん、学校によってバラバラではあるが、基本的に大学側が対象としているのは帰国子女または、なんらかの理由で一般受験できなかった人です。
そのため、英語の試験に重点をおかれたテスト形態となっています。
例えば、APUの秋入学試験では
高校活動実績と成績表・1000字の入学志望理由書の提出、面接がありました。私の場合、面接時に「英語は話せますか?」と聞かれ5分ほど英語での応答を強いられました。面接は15分と書かれていますが、僕の場合30分くらい話してました。
他の大学の場合、一般的にこの条件にプラスで英語のみの試験があることが多いです。
しかしながら安心してください。そもそも秋入学を志望している学生はめちゃくちゃ少ないので大抵受かります。(募集人数もめちゃくちゃ少ないですが、)面接の日常会話も、自分の経験について英語で聞かれただけなので、そこまで難しい内容ではありませんでした。
ここから先は私が実際にAPUに入学してからの体験を元に秋入学のメリット・デメリットを箇条書きにしていきたいと思います。なお、私はAPU以外の秋入学の学生と一人も出会ったことないので他校の場合違うと思いますが、それはご了承くださいませ。
<秋入のデメリット>
同期の日本人が10人くらいしかいない
年によって多少のばらつきはあると思いますが、同期は基本的に10~15人です。めちゃくちゃ少ないですが、言っても少ないだけです。
と言うのも、APUの場合には秋入学600人のうち10人くらいが日本人ではありますが、他にも590人の国際生(APUでは外国人のことを国際生と呼びます)がいますから友達作りの上ではなんの心配もいりません。
ほとんど全員帰国子女で年上
実際僕の同期の日本人14人のうち僕を含め4人以外全員帰国子女でした。帰国子女と言っても途中から日本に住んでるパターンならわかりますが、ほぼ全員が大学入学まで海外で住んでましたパターンです。ハーフもたくさんいます。
そして、同期のうち同い年だったのは5人でした。(多分)他のみんなはだいたい一個か二個上でした。みんな様々な事情はありましたが、みんな帰国子女なんで年齢なんて特に関係ありません。
入学後日本人の友達ができない
当然です。春に入学した同い年のみんなは1学期の間にしっかり友人関係を築いており、しっかりグループが出来上がってますからそこに途中から入っていくのは少し難しいと言うものです。しかし、同じ秋入学のメンバーがいるのでそんなに心配することでもありません。
4年間、なんで秋入学か説明し続ける
これが最もめんどくさい点と言えます。まだ日本では秋入学で大学に入学している人なんてそんなに出会わないのでいつも珍しがられます。しかし、逆に言えば最初の会話に困ることなく、秋入学の経緯を話せば何かしら食いついてくれるので助かる場面も多いです。
途中で同期が消えていく
これは年や人にもよると思いますが、私の同期は4人くらい学校を辞めていきました。初めて日本に来てみて合わないこと、慣れないことが積み重なり辞めたくなるものです。それに、帰国子女含め国際生は日本人のようにみんなと比べ遅れることなんて特に問題視しませんので、すぐ辞めて次の学校を探します。気軽に辞めていくのが秋入学の同期たちです。
会日本語と英語を行き来する
これは日常からですが、日本語でなんて言うかわからない単語があるときはめんどくさくなり、すぐ英語になります。それにグループ内には国際生もいるので英語の方がみんなやりやすいんですね。日常会話のトピックも国際的だし、笑うツボも日本とは少し違います。
留学を経験したことがない人からすればここが一番ハードルが高いかもしれませんね。しかし、英語が話せなくても気合いで頑張り、そのうちに話せるようになってきた人をたくさん見てきたので気合いがあればなんとかなります。
と、秋入学のデメリットはご理解いただけたでしょうか。
人より就職が遅れることを特に問題視しなければ、なんらデメリットのない選択肢と考えても大丈夫と思います。
<秋入のメリット>
国際的感覚が身につく
私みたいに1年間しか留学に行ってないと、まだネイティブの感覚が100%あるわけではないので、かなり助かりました。それに、みんなが日本語と英語を交えてくれるので留学中よりもやりやすい環境でとても助かりました。
後輩と仲良くなれる
これはAPUに限った話になってしまいますが、私は友達の半分以上は後輩です。と言うのも、APUは最初の1年間学校に併設してある寮で暮らします。秋に入学してそのあと1年間生活できるので、入学半年後は新しい一年生が入寮してきます。その時に先輩として寮にいれると、必然的にみんなと仲良くなります。
就活を2回できる
このメリットは通年作用が一般化されていな今だからあるメリットですが、私の場合、2019年秋卒業なので、19年卒として就活もできますし、20卒として就活することもできます。私の場合、去年同い年のみんなに紛れ19卒として就活をし、内々定を卒業1年半前からもらってました。今年も就活しますが、去年色々動いたので今年は少し気が楽です。また同い年の経験も気軽に聞けるので助かります。
卒業後半年間の自由期間
就職する場合、秋入社ができるところもありますが、春まで入社しない選択肢を取ることもできます。なのでその半年間いろんな知見を広めるために旅したり、もっと深く勉強する時間になったりと、学校も卒論もない時間を楽しめます。また、単位が足りなそうでも、就職を春からにすれば半年間プラスで授業を受けて卒業することもできます。つまり、いろいろ活用できる時間があると言うわけです。
珍しがってくれる
これが最も大きいメリットです。初対面の人と会う場合、今何年生?と聞かれることがほとんどですが、秋入学は学年がみんなと少しずれてるのでその説明をすれば会話も弾みます。それは就活でも同じで、秋入の子として覚えられやすいので楽です。
<社会での論点>
社会で秋入学の是非を問う論争が起こっている時、最も問題視されるのがギャップイヤーの活用についてです。
まだ秋入学が一般化されていな今、秋入学を選択する人には、ギャップイヤーの過ごし方という問題点以上のメリットとして、秋入学を珍しがってくれる社会があることと、国際的な感覚がより身につくことを考えても秋入学という選択肢を取ることをオススメします。
また、卒業後ギャップイヤーの活用については余裕を持って考え好きなように過ごすことでいいのではないかと思います。
今の日本はこれまでの慣習から国際基準に移ることをまだ嫌がっています。自分たちはこうだった。それがすごくよかった。それが変わってしまったら、いろいろな問題が起こるだろう。そうやって反論することは簡単です。
それよりも、積極的に変化を受け入れ、本質的は伝統を残して行くべきではないだろうか。決して形式的なものではなく。
僕はそう思っております。
<終わりに>
今回の記事を通して、一般入試で落ちたとしても秋入学という選択肢があることを念頭にこれからの受験戦争を楽しんでもらえれば嬉しいです。
みなさん受験頑張ってください。